MLLアナリストによるMLL Final観戦のポイント紹介

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Major League Lacrosseの2016シーズンは8月20日にDenver OutlawsがMLL Finalで勝利を収め終了しました。

スーパープレーヤーの名前は知っていても、MLLの試合としての見所はなんなのか、いまいちよくわからないというあなたに以下の記事を紹介します。

Joe Keegan’s Five Things to Watch in MLL Final

筆者のJoe KeeganLacrosse MagazineとCollege CrosseのライターをしているMLLアナリストで、スタッツマニアを自負しています。スタッツとはプレーヤーやチームのプロフィールですから、スタッツの紹介があるとイメージやストーリーが膨らみます。マイナースポーツのパブリシティにはなくてはならないものですね。

下記記事はJoe Keeganの記事の私なりの意訳ですので、詳細に関しては原文をご覧ください。

Joe Keegan’s Five Things to Watch in MLL Final

MLLの最も熱いチームが8月20日土曜日に激突する。これまでに何度もポストシーズンに進んでいるDenverはここ3年で2度目のタイトルを狙っている。ここ2年セミファイナルで敗退しているOhioは2012年に設立されて以来初めてのファイナル進出だ。

以下に5つの試合観戦のポイントを挙げる。

1.Denverのオフェンススピードと驚くべき攻撃力

Denverは6月まで2勝6敗と低迷しており、チーム設立以来初めて勝率5割以下でシーズンを終えそうだった。Denverは一試合平均20.1のターンオーバーを許しておりオフェンスも低迷していた。Denverはそのまま最下位で終わりそうに見えたが、ルーキー達が状況を変えた。Denverはその後シーズン終了まで6連勝し、その間一試合平均シュート数は5.3増加した。特にアシストなしシュート数が6月までの一試合平均20.8から31.3まで増加した。

DenverのルーキーたちはRun-and-gunオフェンス(*1)でチームを牽引した。Matt Kavanagh(3-for-30 shooting off the dodge)(*2), Bailey Tills (2-for-18)とNick Ossello (2-for-14)はダッジで多くのディフェンスを抜き去った。彼らのシュート決定率は良くなかったが、アシスト付ゴールではなくターンオーバーが生まてばかりのような状況下では良い選択肢となった。

(*1)One-on-Oneからのシュートを主体としたオフェンス
(*2)One-on-Oneからのシュートが30本あり、うち3ゴール

Denverの6月までの一試合平均アシスト付ゴールは8.5であった。Run-and-gun戦略が適中した6連勝中は8.3だった。Kavanagh、Tills、OsselloはDenverのアシスト付シュート数は減らしたが、ゴール数までは減らさなかった。更にアシスト付シュート決定率は33.0%から40.7%にまで上昇し、ターンオーバー数は18まで減った。

Denver従来のオフェンスパターンと組み合わさって、その攻撃的なオフェンスメンタリティはさらに恐ろしさを増した。そのスピードはOhioからスイッチの機会を獲得し、ボールコントロールはDrew Sinderとショートスティックとのマッチアップの機会を獲得する助けになるだろう。パスやピックの脅威によって止む無くKavanaghとマッチアップすると、そのショートスティックは切り裂かれるだろう。Denverによるピックを利用したオフェンスはOhioをゴール前で忙しく働かせ、Ohioは繰り返しスイッチすることで対応せざるをえないだろう。

2.Ohioの穴のないディフェンス力

Ohioのディフェンシブなゲームプランは誰もが知っている。通常ディフェンスといえばDFのロングスティック3人を強化することから始めるが、Ohioの場合はMFが最強である。ロングスティックMFのBrian KaralunasとショートスティックMFのDominique Alexanderにより、強烈なリスクを取ったディフェンスが可能になる。

NFLのSeattle SeahawksのセカンダリーがNFLの慣習にとらわれないで成功したのと同様に、OhioのディフェンシブMFは成功している。なぜ他のチームもSeattleやOhioと同じようにディフェンスを作らないのか?それだけ両チームには選択できる駒があるからだ。

過去2シーズンで50のCaused turnover(*3)を記録しているKarakunasはSeattle SeahawksのEarl Thomasのようだ。彼は幅広いエリアをパトロールしている。唯一SniderのようなエリートMFだけがKaralunasと対峙できる。Karalunasはオフボールの時はダブルを組むために目を光らせている。

(*3)DFプレーヤーによる積極的なアクションによってターンオーバーを引き起こした回数

Alexanderのフィジカル的存在感はSeattle Seahawksの素晴らしいセーフティのKan Chancellorを彷彿させる。彼のサイズと強さはOhioがより強者とマッチアップすることを可能にしている。残りのショートスティックMF(Jake Bernhardt と Dan Groot)もOne-on-Oneに勝つ能力があるがAlexanderの役割は異なる。SeahawksのChancellorのように、OhioのディフェンスはAlexanderがハードヒットするように進んでいく。多くのチームはエリートATとショートスティックのマッチアップを避けようとするが、OhioはAlexanderが相手を叩き潰す。

ATがショートスティックマッチアップとなるようにオフェンスがピックやロールをするのが常道だが、Ohioにはそれは通用しない。セカンドディフェンスはとても早いし、Alexanderの場合はそれも必要ない。

3. Baumを爆発させろ

Peter Baumは2012年のTewaaratonを獲得したColgateのATだ。MLLに加入して以来、彼は最高のdownhill shooting midfieldersの一人で、2014年にはMFとしてAll-MLLを獲得した。

Ohioのオフェンスは誰でもゴールを奪えるため、Baumがスライドを引き付ければ、より相手にダメージを与えることができる。適切なシューターとスキップパサーを配置し、Baumのインバートオフェンスを活かすのだ。Baumは今夏6つのアシストと5つのセカンドアシストを記録した。これはボックススコアには見えないが、ディフェンスを打ち壊す要素だ。すべてのマッチアップでスライドできるチームは殆どいない。BaumとKyle Harrisonは早く激しくスライドに行くという鉄則を対戦相手に難しくさせている。

加えて、インバートオフェンスはDenverのブレイク戦略と相性がいい。インバートオフェンスをされるとDenverはOsselloとSniderをトランジションの際もディフェンシブなポジションにしか置けない。もしDenverがスライドしなければBaumはDenverゴールを切り裂く。彼は自らダッジをしてシュートを決めることがOhioの中で最も得意だ(23-for-68 shooting off the dodge)。

Ohioのオフェンスには選択肢が多くある。John Grant JrもHolmanもしっかり守らなければならず、とても手ごわい。」MVP候補のTom Schreiberをしっかり守ろうとするとBaumのようなDodgersは見過ごされる。OhioはBaumが3点以上とった試合で6勝2敗、40%以上のシュート決定率で6勝1敗だ。タレント豊富なOhioを止めることは容易ではない。

4. リバウンドコントロール

何人かのコーチは、OhioのScott Rodgersから早めにゴールを奪うことが重要だという。Rodgersは前半が50%以下のセーブ率だと、後半は43.2%となる。一方で前半が50%以上のセーブ率だと、後半は53.8%になる。一方でDenverのJack Kellyはとても成長した。Denverはこのルーキーがフルタイムスターターになるまでは45のポゼッションで17.4失点していたが、今では11.6失点となった。

「Kellyは彼のスティックポジションを変え、MLL仕様にスタンスを変えた。それが良く出ている。」一人のコーチは言う。
Kellyは2016年Cascade新人賞を獲得し、8試合しかプレーしていないのに2016年Brine Goalie of the Yearの投票を受けた。彼のチームメートにはLee Zinkのようなlockdown cover defenderはいなかったが、ground-ball vacuumのMatt Bockletがいた。

BockletはFOウィングとしての評価が高い。彼は101のGBを記録したがそれ以外のフィールドでも素晴らしい。リーグ最高の6つのチェイス獲得と23つのディフェンシブリバウンド獲得を記録した。ディフェンスチームによるKellyのセーブ後リバウンド獲得率は77.8%と高い。

Scrappyゴールが試合を決める可能性がある。DenverのKavanaghとHolmanのライドはカレッジのように激しい一方で、Ohioのセーブ後リバウンド獲得率は70.6%と低い。

5. Championship moments

MLLの歴史で最も予想のできなかったシーズンさえも、土曜日に何が起きるかはある程度予想できる。Kellyはキックセーブを見せ、Sniderはシュートが撃てるまでスウィープし、Jeremy Sievertsは2ポイントシュートでRodgersを試し、Bockletはディフェンスからオフェンスに参加するだろう。Schreiverはスキップパスでディフェンスを脅かし、Harrisonはダッジでディフェンスを置き去りにする。Grantはbehind-the-backとone-handedを決め、Holmanは60分間GBを取り続けるだろう。

決勝戦から目が離せない。

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Hayato Muramatsu

Hayato Muramatsu

投稿者プロフィール

①名前:村松 隼人
②職業:スポーツテックベンチャー
③出身:慶應義塾大学
④ラクロス歴:15年
⑤ラクロスで得たもの:アスリート思考

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