データで見るアメリカのラクロス競技人口の爆発的増加-プロリーグとメディア

スポーツの競技人口はどうすると増えるのでしょうか?それはずばりプロ化とメディアでの露出増加でしょう。シンプルで当たり前な結論です。メディアがエンターテイメントとして感動や面白さを伝えれば、見たい人やりたい人は増えるというものです。

アメリカにおけるラクロスの競技人口はMajor League Lacrosseの開始した2001年以降で他競技を圧倒して増加しています。僕はMLLなくして今のアメリカでのラクロス人気はないと考えています。US Lacrosse(*1)とNCAA(カレッジ)(*2)、NFHS(ハイスクール)(*3)の競技人口データを見ていきます(データの単位:人)。

(*1)US Lacrosseは米国ラクロス協会のこと
(*2)National Collegiate Athletic Associationは全米大学体育協会のこと
(*3)National Federation of State High School Associations全米高校体育協会のこと

NCAA

まずはNCAAのデータです。NCAAに登録されている競技者数が1982年からデータとして蓄積されています。

表1. NCAA登録競技者数(男子)
Population1-1
(出所:NCAA 編集:村松)

全体の競技者人口(右軸)は1982年の約170千人から2015年の約280千人まで増加しています。ラクロス(左軸)は1982年の約5千人から2014年の約14千人程度に増加しています。

表2. 前年比増減率(男子)
Population2-1
(出所:NCAA 編集:村松)

特にMLLの開始した2001年頃からラクロスの競技人口増加率は上昇していることがわかります。また、他競技に比べても高い水準の増加率を維持しています。なお、Major League Soccerは1993年に始まりましたが、サッカーの競技人口増加率も同じ時期に上昇していることがわかります。

NHFS

次にNFHSのデータです。NFHSに登録されている競技人口は地域ごとに集計されています。

表3. NFHS登録競者数(男子)
Population3
(出所:NFHS 編集:村松)

ハイスクールにおけるラクロスの競技人口は表の最下段にあるとおり11番目ですが、ラクロス競技人口増加率は他競技を圧倒しています。引き続きフットボール、野球、バスケットボールの競技人口は圧倒的です。

表4. 州別ラクロス競技人口(男子)
Population4
(出所:NFHS 編集:村松)

表5. 地域別ラクロス競技人口(男子)
Population5
(出所:NFHS 編集:村松)

地域別でみると、従来からラクロス競技人口の多かったNortheast Regionではなく、CaliforniaやDenverを中心としたWest RegionやFloridaを中心としたSouth Regionにおいて増加数と増加率が高くなっています。これはSan Francisco Dragons (2008年解散)やFlorida Launch といったMLLのチーム招致の効果と考えられます。これは別途コラムで紹介したいと思います。

US Lacrosse

最後にUS Lacrosseのデータです。US Lacrosseの地域統計、NCAA、NFHSなどのデータをもとに競技人口が集計されています。

表6. ラクロス競技人口(男女)
Population6
(出所:US Lacrosse 編集:村松)

米国ラクロス競技人口は2001年の約253千人から2013年には約746千人まで増加しています。実に3倍近い人数がプレーするようになったということです。

まとめ

• ラクロス競技人口増加率は他競技を圧倒している
• ラクロスは一部地域のものから米国全土に広まりつつある
• 特にユース世代で競技人口は増加中
• それらはMLLの開始した2001年以降で顕著である

メディアでの露出機会を増やしてラクロスの魅力を伝えたことが、競技人口増加につながったということですね!

次回はMLLの15年間の歴史は成功したといえるのか?ということについて書かれたコラムを紹介したいと思います。ラクロス人口が爆発的に増加しているのは事実ですが、この先もそんなサクセスストーリーが続くかどうかはまた別の話です。Lax All StarsのコラムニストConnor Wilsonが冷静に分析を加えており、今後のプロラクロスリーグ、スポーツビジネスを考察するために有用なコラムだと思います。次回も是非ご覧ください!

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