【競技人気シリーズ③】パーソナルスポンサー契約 by Ryan Powell

先日のPowell3兄弟の長男であるCasey Powell引退の記事を紹介しました。今回は次男のRyan Powellが2011年に書いた記事を紹介します。Ryan Powellも兄に違わずスーパープレーヤーで2001年からMLLに参加しています。MLLが今後更に発展するためにはパーソナルスポンサー契約を導入すべきだと提唱しています。Caseyと同様、今後のラクロス発展について真剣に考えています。

Ryan Powell: The MLL, A Player’s League?

下記記事はRyan Powellの記事の私なりの意訳ですので、詳細に関しては原文をご覧ください。

MLLはプレーヤーのためのリーグか?

私はMLLがアメリカ四大スポーツとは違うことを理解している。あたりまえだがまだまだそのレベルではない。
私がここ数年思っているのは、パーソナルスポンサー契約とのMLLの摩擦だ。メジャープロスポーツリーグはタイトルスポンサーがついており、ユニフォームや道具を支給してくれる。NBAはAdidas、NFLはReebokやNike、MLBはMajestic、そしてNHLはReebokといった具合だ。これらはプレーヤーにとってもよい話で、スポーツ用品会社は多額の資金をリーグに支払い、リーグはそれによって強くなり発展していく。

忘れてはいけないのはこれらのプロスポーツプレーヤーは多額の給料を稼いでいることだ。彼らは数万人のファンの前で試合をし、テレビ放映もされる。MLLはまだそこには到達していない。

MLLの観客動員数はそこまで多くなく、メジャーな放映権ディールも存在しない。私は観客数1,000人以下の試合に出場したこともある。私はMLL創設者のJake SteinfeldとコミッショナーのDavid Grossを尊敬しているし、大好きなラクロスをプレーして給料を貰えるというこの素晴らしい環境を作ってくれたことに感謝している。

問題は給料が少ないということだ

問題は給料が少ないということだ。私がMLLに参加した2001年はとても良い給料だった。良い給料を貰って、毎週末を犠牲にし、各地を転戦し、世界最高峰のプレーヤーと試合を戦った。2年目の給料は初年度から16%減り、3年目の給料は初年度から20%減り、4年目はそこからさらに31%減った。

昨年Lizardsからオファーが来たがそれは私の1年目の給料の60%減だった。もしプロラクロスプレーヤーという職業がこれだけしか稼げないのなら、平日は他の職業に就かなければ、家族は養えない。私はLizardsのオファーを断った。私がその給料に値しないプレーヤーだったからというわけでもなく、欲張りであったわけでもなく、毎週末を犠牲にして米国中を飛び回らなくても稼げる他の道を探し当てたからだ。

忘れてはいけないのは、私が一番給料を貰っているプレーヤーの一人であることだ。大学を卒業したばかりの選手たちにとって、MLLはとても良い職業だ。それなりの金を貰ってプレーを続けることができる。しかし何年かすると彼らは気が付くのだ。自分自身や家族のために、リアルマネーを稼がなければならないと。

ラクロスプレーヤーとして、私たちは金のためではなく、ラクロスが好きだからプレーを続けるのだといつも言う。私はそのことをたくさん言ってきた。今年度NLLのBoston Blazersと契約した時も。

いつその心境が変わったのか?

プレーヤーにとって金を稼いでラクロスを発展させることはとても大切だ。更なる稼ぎはラクロスへの更なる貢献を現わしている。フルタイムジョブだったら、ということを想像してほしい。

低給与の対策は

ではどうしたらMLLがもっと強くなり、プレーヤーが多くの金を稼ぐことができるようになるのか?その一つとして個人プレーヤースポンサーの重要性を話したい。

MLLプレーヤーがNASCRレーサーのようにロゴを身に纏ったら、どれだけクールだろうか。既存のユニフォームを利用してもそれはできる。私はチームとして統一性のあるユニフォームが好きだが、このパーソナルスポンサー契約は決して個人の注目を集めるための方法ではない。NASCARレーサーのようにロゴは整然としているイメージだ。

プロスノーボーダーが他の例だ。彼らはDew Tourの一部ではあるが、彼らはパーソナルスポンサー契約をしている。これはMLLでもできる。例えばMLLが、ロゴのサイズや個数、ユニフォームの色などのガイドラインを発表して統制し、一方でパーソナルスポンサー契約の内容にまでは踏み込まないなどのやり方がある。

このような取り組みはプレーヤーが金を稼ぐことを可能にする。仮にJohn Gallowayが大学卒業後MLLでのキャリアを探していたとしよう。「私は御社のギアとロゴを着けてすべてのMLLの試合とクリニックに出ますよ」。ラクロスギア会社、スポーツ用品会社、飲料会社など、思っているよりも前向きに話に乗ってくれるだろう。もしプレーヤーがそれらの会社のロゴを着けられない規則であれば、その話には乗ってくれないだろう。

パーソナルスポンサーというアイデアでいくと、例えばクリーツはNike(年間$1,000)、スティックはSTX(年間$1,000)、プロテクターはBrine(年間$1,000)、ヘルメットはEaston(年間$1,000)、飲食はGatorade、Redbull、Subway(各々年間$500)など。これでプレーヤーはMLLの契約とは別に年間$6,000稼ぐことができる。

こうすれば多くの会社がラクロスに興味を持ってくれるようにもなる。これらの会社によるMLLプロモーションとともに世の中への露出も増大する。NikeはMax Sielbaldとコマーシャルを制作する予定だ。MaxはNikeのクリーツを使っている。これらのオプションはMLLに存在すべきだ。

MLLが成長して、プレーヤー年俸が$160,000になれば、パーソナルスポンサー契約に対する思いも違ったものになるだろう。年俸$160,000のフルタイムジョブであれば、何を着ろと言われても問題ない。しかし現状だったら、MLLの更なる発展のためにもパーソナルスポンサー契約を考えるべきだ。

パーソナルスポンサー契約で重要なことの一つはマーケティングである。MLLはより多くの企業にアプローチすることが可能になる。MLLのBrodie Merillの写真をトロントにあるT-Mobile店舗で見ることができる。それは彼がT-Mobileのロゴをユニフォームとヘルメットに着けているからだ。より多くの企業が巻き込まれれば、よりラクロスの露出が高まり。MLLはよりキャッシュリッチになる。つまり全員がハッピーなのだ。

私がこのブログの最初に書いたとおり、私はJakeとGrossを尊敬している。しかし今一度認識しなければいけないのは、プレーヤーがリーグを形作っているということ、つまり、ファンはプレーヤーを見にスタジアムに来ているということだ。2008年7月4日のMile High Stadiumで22,000人の前でプレーする機会があった際に、ファンがMLLの試合を観にくるのはプレーヤーを見るためだと気がつた。世界最高のラクロスプレーヤーたちだ。今こそ、彼らに少しばかりの権利を与え、敬意を払う時だ。

私はMLLがプレーヤー全員に$40,000を支払えないことは理解している。近い将来そうなることを期待しているが。しかし、ラクロスがフルタイムジョブとなるまでは、プレーヤーに金を稼ぐ新しい機会を与える道を模索するべきだ。

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