National Lacrosse Leagueの基礎知識

National League Lacrosseはスケートリンク等を利用したインドアラクロス(ボックスラクロス)のプロリーグです。1986年創設、1987年よりシーズン開始とMajor League Lacrosse (MLL)(フィールドラクロス)(参考:Major League Lacrosseの基礎知識)に比べて早くからプロリーグとして運営されています。NLLはカナダを中心に展開されており、平均観客動員数は1万人程度とMLLよりも多くなっています。この人気の背景にはラクロスがカナダの国技であり、より身近なものとして根付いていることが要因と考えられます。

カナダにおけるラクロス

カナダにおいてラクロスは1859年にNational Game of Canadaとして指定されました(1994年には夏の国技として指定)。1880年にはカナダ全土に広まり、観戦するスポーツとしてポピュラーになっていきました。当時の観客動員は5,000名から10,000名程度だったという記録もあるそうです。1900年に入るとプロリーグができ全盛期を迎えますが、暴力性の高い競技であったことや、プロアマ論争のため、人気は衰退していきました。暴力性が高かったため学校や教会にも広まりにくかったようです。1931年にプロモーターによって「ボックスラクロス」というフォーマットが紹介されるまで衰退は続きます。

Violent lacrosse 1932 

しかし地域スポーツとしての展開の歴史は古く、アマチュアリーグとしてMajor Series Lacrosse(MSL)は1887年に創設、同じくWestern Lacrosse Association(WLA)は1932年に創設されています。MSLとWLAのリーグ優勝チームが全国一を争うMann Cupは1910年に創設されています。Mann Cupの勝者が手にすることのできる優勝カップは創設者のDonald Mannによって贈呈され、現在最も価値の高いトロフィーの一つとなっています(純金製)。なおNLL選手はシーズンオフにはMSLやWLAなどに所属してラクロスを継続してプレーしています。

アメリカでは1877年にNew York UniversityがラクロスのNCAAプログラムとして登録されたものの(参考:NCAAラクロス(男女)の基礎知識)、ラクロスがNCAA Championship Tournamentに参加したのは1971年であり、その歴史の割には他競技に比べて展開が遅い印象です。一方で、カナダではクラブチーム活動により全国に展開され根付いた印象があります。

チーム

北米を含めたカナダを中心としてチームが分布しており現在カナダ拠点4チーム、アメリカ拠点5チームの計9チームで構成されています。

nll_2

nll_1

シーズン

レギュラーシーズンは12月終わりから始まり、各チームとのホームアウェイ戦を経て、4月に終了します。East DivisionとWest Divisionの上位3チームずつがプレーオフに進出します。オフシーズンの9月にドラフトが行われますが、NCAA所属の選手だけでなくMSLやWLA所属の選手が指名されます。2015年度の全体一位指名はLyle Thompsonでした。Lyle Thompsonはネイティブアメリカンとして初めてTewaaraton Trophy(NCAAのMVP)を獲得した選手です。

Lyle Thompson

メディア

2000年初頭はCNN Sports Illustratedにより放映されていました。2012年からはThe Lacrosse NetworkによりYoutubeにアップされています。2016年はインターネット放送NLLTV.com, powered by NeuLionが開始されました。

財政状況

一試合平均観客動員数は10,000人程度とMLLに比べて人気が高く、プレーヤー平均年俸は2013年度で$19,135とこちらもMLL対比で高くなっています。総じて財政状況は良いものと推察されます。

2016-2017シーズン

2016年-2017年シーズンは2016年12月30日にToronto vs Rochesterで開幕します。既にエキシビジョンマッチなどが組まれ開幕に向けて徐々に盛り上がりを見せています。TorontoではMLL Ohio Machineで2016シーズンでMVPを獲得したTom SchraiberがNLLデビューを果たします。

関連記事

  1. 女子ラクロス日本代表情報|W杯対戦スケジュール決定!

  2. ラクロス人材と就職 − アメリカにおけるラクロス卒業生ネットワーク

  3. ロシアとラクロス①(サンクトペテルブルク編)

  4. 2017年版|ラクロス世界大会情報

  5. 【女子W杯情報】対戦相手について|5戦目:イスラエル

  6. US Lacrosse 2015 annual report – 大きな転換点

  7. MLLとNLLのパートナーシップを考える② – Toronto Rock

  8. 伝説のラクロスプレーヤーCasey Powellの現役引退

  9. 2016-2018 US Lacrosse Strategic Plan