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【こぶ平レポート】初夏のラクロス|徒然なるままに5

初夏のラクロス 徒然なるまま5。 女子ラクロスワールドカップまで40日を切りました。

ラクロスファンの皆さん!日曜日の国際親善試合悲喜こもごもでしたが、まずは北海道編と思いましたが、
なんと、北海道は雨で、WC(注。WorldCupの略)香港代表と北海道大学との試合はなくなったそうです。残念です。どんなラクロスか楽しみだったのですが。

ということで、東京ラクロスの聖地、江戸川区陸上競技場で行われた女子WC日本代表とBOSTON大学との一戦及びエキシビションマッチの模様を見たレポート(というより、独善徒然話?)を書いてしまいました。「それは、違うやろ」という事も含めて、ご感想もお聞かせください。

その前に、今年の女子日本代表は3チームあります。
① WorldCup(@England/Guildford)Team 18名 7/12~7/22

② WordGames (@Poland/Wroclaw;ヴロツワフ)Team 17名 7/26~7/30

③ APLU-ASPAC選手権(@韓国済州島)Team 18名(サポート4名)6/17~6/24

写真は全て、ラクロス協会のHPからの借用です。

各大会の性格が異なる為、選手の選抜も異なるものになったようです。個々の詳細は別途シリーズでご紹介しますが
● WCはTop6に加わる事を至上の目的にしているため、連日のスケジュールに対応できるタフさと技術を兼ね備えた形と、国際経験と国際競争力(伸び代も)を見られた結果なのではないかと思います。

● WG(WorldGamesの略)代表はWCとは異なります。短期間で国際競争力も大事でしょうか、根本的に異なるのが、女子だが10名で試合をするという事です。即ち全員がどのポジションでもできるユーティリティ性と、当然運動量は増す(1説には50%増し/MFという話もあります。 From USA)ので走れることが必須の要件だったように思われます。

● ASPAC代表はアジア太平洋の地域の模範になるようなラクロスを行うことが必要で基本U22チームとなる為、個性豊かで、ある意味その道のスペシャリストとしてリードしていける選手が選ばれたのでしょう。
最終的に22名から18名に絞られた結果、若手が外れてしまったのは残念ですが、ASPACは2年ごとに行われるようですから、又次にチャンスもある選手もおられることでしょう。

そんなチームの違いを楽しめた6月4日でした。

【試合詳報】
☆WCチーム 対 ボストン大学(Universityの方)

ボストン大学と日本語で表記するとわかりませんが、ボストンにはボストン大学が2校あります。
Boston University と Boston College。今年全米選手権で旋風を巻き起こしたのはBCの方ですが、BUもPatriot League(NCAA D1の13地区の1地区)の準優勝で全米選手権(D1 100以上の内の18校)の一歩手前(NCAAランキングは最終39位)まで行った強豪です。来日メンバーにはチームの得点王もいました。

ゲームはドローも勝負でき、ルーズボールも確保する日本チームが見られたと思いませんか?どうも、その辺りは日本チームのテーマだったように思います。
そして、ショットの決定率も常に意識をされてきたチームですから、その2点に注目してゲームを見ていました。
何気なく見ていて、今年はグラボも割と取れて、相手が弱かったのでは?とお疑いの貴女、それだけではこの試合の価値はわからなかったのではないでしょうか?

先ほども述べた通り、いかにルーズボール、グラボーを取るかがテーマの一つだとすると成功だったように見えました。技術論的には、奥深いものがあります。ヒントだけ、「グラボに入る人数が少なくないか?」

もう一つのポイント、ショットの決定率。これは成功とは言えなかったと思います。
私の集計ですが、ショット成功率  前半 3/17(13) 後半5/11(11) 後半改善したとは言えやはり50%を切っています。前半は、、、、、。後半のショットがすべて枠内に行ったのは評価できる面もありますが、セーブをされています。USでは10を超えるとビッグセーバーですが、相手ゴーリーはレギュラーゴーリーではなかったはずですから、やはりショットに課題があったと言えるのではないでしょうか?

ただ、代表選手の中で一番背の低い小西選手(NeO:学習院152cm)が 5点(正式にはクロスイリーガルの認定で1点は幻。)を取りショットも5/7or8と60%以上の成功率を収めていたのは特筆すべきポイントだったと思います。

そして、昨年のWinthrop大学との戦いでも日本4得点中2点を挙げたのが小西選手で、インサイドに潜り込めたのは昨年は彼女と佐藤智美選手(FUSION/東海)だけでした。今年も通用した訳ですから、彼女のパフォーマンスを分析する必要はあるのでしょう。

一方で昨年同大会で得点を挙げた、坂野選手(MISTRAL:明治)、高橋実緒選手(FUSION/日本体育)もメンバーに入り坂野選手は小西選手の機会作りに、高橋選手も2得点を挙げ、機会作りにも貢献されていた。そこから見えてくるのは何でしょうね?

さらに付け加えると、#17剱持選手(NeO:明治)は昨年、中に入れなくて見せ場が作れなかったが、DFでのボールを奪う力と前で相手を交わしてから入る力が向上して、2得点を挙げるだけではなく、フィニッシュを演出できていたのが印象的で世界に向けて明るい物を見せていただいたように思います。もちろん、他の選手の動きもサポートをしていたのは当然ですが。

全体として、ショットの課題は克服できていないものの、ロールモデルはあるし、DF面、特にルーズボールの処理に相当な革新があったことを確認できたと思っています。
昨年の代表から17人が引き継がれ、2013年のチームからも7名が代表経験豊かなチームの中で唯一代表新人の#11権藤選手(神戸4回)も溌剌とした動きで大柄ながら、インサイドを伺いながらゲームを作ろうとしていましたね。
惜しむらくは、USの選手のようにランで作ったサイドのエリアへ、ストップ&ターンで切り返してインサイド又はショットへというような日本人にやりにくいプレーにチャレンジしていただきたかったというのは望みすぎでしょうか?

結果的には、OG的な失点も含めて 9対4で勝った訳で、相手が弱く見えた試合を普通にできたことが素晴らしかったと思えるのがうれしい試合でした。(普通にミスも多かったし、ごろパスに繋げざるを得なかった、バタバタもあったりした普通の試合でした。)

この、ルーズボールの獲得をスキルアップし、ミスがなくなれば、プールAとの戦いにも活路が見いだせるような気が満々です、ただ、ショットの改善はもう1度確認していただかないと厳しい部分はありそうです。確かにゴール右上隅に決まるショットも出ていたのは事実ですが、、、、

頑張れ ニッポン。

次回は、WG Team対ASPAC Teamと男子のエキシビションゲームについて書きます。

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