【こぶ平コラム】ワールドカップ・ワールドゲームズのReview

雨の夏が続きます。7月12日から英国 London 郊外 Guildford Surrey Sports Park で女子ラクロス ワールドカップが開催され、ポーランドで行われたワールド・ゲームズまで、あっという間に過ぎてしまい、大学リーグラクロスも全国各地で始まってしまいました。夏休み明けに遅くなりましたが、ワールドカップ総括、ワールドゲームズレビューをお送りするとともに、大学リーグの展望までお話ができればと思います。

Englandで開催された女子ワールドカップは皆さんもご存知の通り、今回も1点差で総合9位になりました。Topのレベルが上がる中、健闘された選手の皆さん、新しいラクロスに挑戦された指導者の皆さん、今年も決勝戦で笛を吹かれた審判の皆様に改めて拍手を送らせていただきます。

しかしながら、結果的には前回では勝ったイスラエルに1点差延長での逆転負けと、そのイスラエルがプールAに昇格した厳然たる事実は変わらない訳で、そこのReviewはしっかりなされないとだめなのでしょう。3回続けての同じような敗戦(U19も含めると)になったわけなので。

キーポイントはいくつもあるのでしょうが、素人的には基本的なラクロスのダイナミズムは中々埋めがたいのではないか?日本らしいアプローチを基本的な部分の差を埋めながら、追及しなければならないのではないかなと思ったのですが。具体的に何か?

イスラエルに負けた事より、プレトーナメントで本気ではないが、USA,AUSと戦って得られた、何が違うか?というのがポイントなのでしょうね。
確かに、勝負弱さはありますが、それを強くするのはまったく別のものだと思うし、これはしっかりメンタルプログラムとして導入はされるべきでしょう。
技術面で、どうだったか?それを克服し最後の2分間で3点の差をつけていくことが重要なのではないでしょうか?

プレトーナメント後の二名のコーチの方のコメントが印象的です。



永島コーチ
USAと試合をして、世界との差は縮まったと感じたか?という質問に対して、私はアメリカとの差が縮まったとか広がったということが重要ではなく、その差が具体的に
何であり、その差を埋めるために具体的に何が必要かというような、正確な距離感を把握できることが大切だと考えます。
今回の強化試合で、私たちはその距離感をより具体的に掴むことが出来きました。
この二年間チームが取り組んで来たシュートやデュエル、アコーディオンオフェンス等は、世界トップチームに対しても数字上確かな結果をもたらしています。

実際に、対イスラエル戦では有効だったものは何か?そしてやはり通じなかったのは何なのか?色んな映像ではTopに通用するものは何なのか
良くはわからないのです。是非教えて下さい。



柴田コーチ
逆に今でも敵わないと思ったのはクリース周りのプレイの引き出しの多さ、ダウンボールへのダッシュ力、日本人にはないシュート威力…その辺りは世界トップとまだ差を感じた部分もありました。
世界でも圧倒的な強さを誇るUSAのドローワーについて
Taylor Cummings選手に7本自キャッチをされたのでドローワーの駆け引きの部分でとても苦戦しました。Taylorに関しては上手い下手以上に、1回1回のドローへのセットのこだわりに衝撃を受けました。自分が気に入らないセットのされ方をすると笛を吹かせずもう一度セットし直してもらってたので…Taylorだからできることかもしれませんが、それくらい自分の勝てるセットの仕方をわかっていてこだわりがあるということだと思うので。あとはドローコントロールの力加減と片手でとる技術とスピードは単純にすごかったです。ただ日本も自キャッチ以外の面で敵わないという感じはなかったので、世界大会ではやはり相手にドローワーの勝負をいかにさせないかが大事かなと感じてます。大事な試合ほど自キャッチされずに最悪でも地上戦に持ち込むことを意識して、いまのチーム内の複数のドローワーをうまく使い分けることが大切かなと感じています。

実はこのドローに関してはドロワーの選手にお聞きしました。やはりパワーで押し切られてしまう。上げられてしまうという事でした。
同じく応援FaceBookに以下のような投稿がありましたね。

「昨日のカナダとの試合後、先日開催されたWorld CupのBest12(3大会連続)に選ばれ、世界No.1ドロワーと称されるダナ・ドビー選手からドローをコントロールするために最も重要な押しドロー時のトップハンドスナップについてアドバイスを貰いました」

こういった結果を、次回の大会に繋げる為にはどうするのか、W杯、Wゲームズの技術フィードバック会の開催とか、協会でも懸命に考えていただく事を期待したい。来年の男子ワールドカップに向けて、すぐにも着手していただきたいなぁ。

正直言うと、ホスト国のEnglandは初の3位になった訳ですが、このワールドカップに向けて2年前にはチームも固めて、ブラッシュアップして
きていた。そしてイスラエルも早い段階でUSAの経験者を取り込んで、強化に強化を重ねてきてのPoolA。
http://lacrosse.co.il/masa-lacrosse-internship-program/ 
でLacrosseのInterShipの説明もありますが、国を挙げて2018年のW杯開催に向けて、その前哨戦の女子W杯への力の入れ具合も想像に難くない。

日本は?お金がないのは仕方がない。今回も選手、コーチの皆さん、審判の方々も持ち出しが多かったとはお聞きしています。でも、お金にかかわらず解決できることもあったと思います。例えば、あまりにも遅い代表の選考時期にしてもそうです。

Topより少ないサポートプランだったのは否めないと思います。男子が又同じ道を選ぶのか?この秋の協会の動きに注目をしたい。

そして、日本独自の方向性とは、ドローに関してはスペシャリストを養成するしかないと思う。そこは対抗措置をとりつつ、グラボーやクリース周辺での勝負には日本の独自のプランを考えないとだめなのでしょう。

なぜ?

格下相手に点が取れても、格上相手には点が取れなくなる。そこで本当に通用したのは誰のどういう技術なのか?の検証はされているとは思いますが、

例えば、今回スケールの大きなプレーを期待されて代表入りされた、権藤選手(神戸大学4年)は何がTopに対してできたのか?等々

更に、一番知りたいのは、オーストラリア代表としてW杯に臨まれ、W杯のメダルは逃したものの、Wゲームズで銅メダルを獲得された 山田 幸代選手に本当のコメント。フィードバックをしてほしいなぁ。




その後ポーランドで行われたワールドゲームズでは、さらにガチンコのTopチームとの戦いがありました。おそらくそこでのデータは考えるに足るデータなのではないでしょうか?
特にカナダ戦 ドローは25本中5本しか取れず、ドローブレイクもいくつか許しています。
Caused Turnovers しっかりした働きかけにより奪ったボールの数    わずか 1

18対5という数字以上に(基本的には20点以上の差はあまり付けないという公式儀礼の影響?)差はあるのだなとも思われました。

そんな中特徴を上げるとそのカナダ戦の前半に東海大学3年の影山選手のフリーシュート2本とも決めた事は何を示唆しているのか?

World Gamesの3試合トータルのスタッツは以下です。ポーランドの結果が支配的ですからあまり意味はないかもしれませんが、その下カナダ戦の物と比較して考えると何が通用したのかは分かるかもしれません。ある意味衝撃的ですよね。実際には後半26分で3対18。そこからは少々割り引いて考えなければならないでしょう。後半5分の慶應 竹村選手の得点が唯一のField Shotゴールなのでしょうね。
実際帰国後の竹村選手のスリークウォーターからのショットは冴えています。その辺が進化の鍵なのか?W杯組の選手のフィードバックを見たいものです。


後は、英国戦で見せた、青山学院3年の小峯選手の5本(16本中)のドローコントロールはカナダ戦ではどうだったのか?

世界との差をしっかり見据えて、次の世界大会へ、又オリンピックに向けて力を付けて欲しいと願わざるを得ませんね。




実は、W杯、Wゲームズ後何人かの選手とお話をさせていただく機会がありました。
共通した言葉は、Topのラクロスは違う物になっている。進んでいる。体の近くでクレードルしてる選手なんかはいない。ワンハンドで持っていく。中には、ギアも発達していて、クロスのポケット部分だけがパーツとして供給されていて、そういう物から強いボールや、クレードルレスに繋がるという風に、技術面だけではない
違いまで指摘されていました。ドローへのこだわりは、先に書いた通りです。

そんな中で、何が通用したのか?日本は何を求めていくべきかしっかり見定めないと、結局下位プール1位のままで埋没しそうです。

サーカーのなでしこJapanが成し遂げた進化は、ラクロスのひまわりJapanでも可能なのか?

可能だと信じて応援していきたいと思います。だからこそ、来年の男子W杯に又、再来年のU19女子W杯に向けて今から強化プログラムが走らないのかなと願っています。



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