【こぶ平コラム】ラクロスが日本でスポーツとして認められる為に|その2:コンプライアンスを意識していますか?

先のコラムで、今年ラクロスが世間に認められる方向に向かって舵を取っていきそうだという話をしました。が、6月1日付けで、ラクロス協会が任意団体から一般社団法人化に移行されたことが発表されました。

協会ツイッターとHPより。


http://www.lacrosse.gr.jp/news_detail/id=3440

これにより公的な支援やオリンピック種目になった時に参加できる方向へ1歩踏み出すことになるのだというお話が現実になりました。

協会のご努力に敬意を表するとともに、指導者、審判員、選手の夢へのご努力に拍手を送らせていただきたいと思います。これからもラクロスが日本のスポーツの1つとして語られるようになるまで、応援していきたいなと改めて思いました。

そんな気分に水を差すわけではないですが、

今日ラクロス協会さんが新たな1歩を踏み出した時に、今までと何が変わるか?それを選手の皆さんや、関係者だけではなく、ラクロスファンにも変わらないとだめなんだという事も理解していかなくてはならないといけないのではないかと思っています。それは、ラクロスに関わる人に求められるのが、今とかく新聞紙上やテレビのワイドショーで言われている『ガバナンス』『コンプライアンス』 を明確にすることなのです。

さて、もうこの言葉をきくだけで、無関心、無関係を決め込んでいませんか?又、理解不能と決め込んでいませんか? 中学生のラクロッサーさんは関係ないでしょうか? 選手のお母さんお父さん 「知らない」では済まなくなってきているのですよ。ましてや、選手やラクロス関係者の皆さんは、これを軽視せず明確にできるようになられると、他のスポーツと差別化できるし、大学生が就職の面接時に話せる武器になる可能性だってあるのです。

ただし、お断りをしておきます。私は「コンプライアンス」「ガバナンス」に関する専門家ではありませんしましてや弁護士ではありません。一般市民です。ですからここからの話が正しくて「お前がそういったから、そうしたのに問題が起こった!」と言われても賠償責任を負う物ではありません。(すいません無責任で。)

では、素人が今回特にコラムで書かせていただくのは何故か? 私の大好きなラクロスが、相撲やレスリングのような問題や、サッカーの監督問題への対応のような形で、 負の連鎖に巻き込まれてほしくないと考えているからです。また、これは今の時期だからこそクリアすべき重要な問題だと考えてのコラムです。

コンプライアンス、ガバナンスが重要なのは何故か?こんな例で考えて下さい。

例1)
キッズのラクロスチームで、うまくなれずに悩んでいるキッズがいました。試合のたびにミスをしてしまいます。練習も、指導者の教えを守るのですが試合結果で結果が出ません。そんな時にチームの上手な選手からのパスをうまく処理できず、結果負ける事になりました。
ついに、他の選手が「キレて」しまいました。喧嘩になる前に、指導者は止めましたが、その後失敗した選手はラクロスに出てこなくなりました。
心配した保護者が学校とかに、相談しチームに対応を申し入れました。チームとしてどう対応しますか?

例2)
ラクロッサーさんが、移動の際たまたまクロスの入ったリュックが他の人にあたって、倒れた人は怪我をしました。どうしなければならないでしょう?

例3)
ラクロスの練習場が不足していて、ボールを使ってよい広場のような場所をなんとか確保して練習を
しました。ところが、ラクロスのボールがオーバーして近くの車を直撃。傷を修理しなければならなくなりました。 そんな時どうしますか?

例えばこんな身近に起こりそうなことも、対応を誤るとラクロスは「良くないものだ」とか「コンプライアンスはどうなっているんだ」というような問題に広がる可能性が高まっているのが今の時代なのです。これは、中学生の皆さんにもわかる事だと思います。

実は、上記のような些細な事にも、「どう対応するのか」「起こらないようにするのか」を明確にし、ラクロスに関わっている人で共有する事こそ「コンプライアンス」「ガバナンス」の本当の意味だと考えています。
特に、ラクロスの発信がSNS上で目立つとか、ラクロス協会がFaceBookでOpenになってくると社会の監視も強まるのだという事を皆さんで理解をしていくことが「ガバナンス」であり何を守って行くのかを明確にするのが「コンプライアンス」のベースになるのです。

辞書的な言葉の意味(Wikipedia 、コトバンクからの引用)
ガバナンス(governance)は「統治」;多くの場合社会的な活動をする物をその主体がどのように統治(運営)してゆくのかということ。
コンプライアンス(compliance)は「法令遵守」;ガバナンスの基本原理の1つで、活動主体が法律や内規などのごく基本的なルールに従って活動すること、又は
そうした概念。

これだけだと、何を言っているの?何をすればいいの?何で叩かれるの? という事ですよね?

それはね、この二つは社会的な活動を公正に行うための、きわめて基本的な概念を表していて、問題の発端の多くは、法令違反からなのですが、対応によって、それが皆さんの「良心」の問題にまで広げられてしまうという非常にやっかいな問題と区別なく語られてしまうところに原因があると思っています。

また、英語の訳をこのようにしてしまった為に、新しい組織になって上から「統治」されるなんて嫌だというようになって組織がまとまらないという事にも繋がったりもします。(詳細は除きます)

しかしながら、ラクロス協会が法人化され、ラクロスが広がれば広がるほど上記のような問題に巻き込まれ云われなき、社会制裁を受けなければならなくなるので、その前にコンプライアンスの精神の理解とガバナンスへの本当の理解をしておくことが選手やラクロス全般を守る上で必須の時代になっています。」という認識を持たないと、と考えた次第です。

勿論、このコラムに対して「お前のガバナンス、コンプライアンスってなんだよ?」「人の事言えるか?」等々ご批判を受けると思います。その個人的批判はお受けするとして、この問題は他のスポーツや企業に先駆けて、ラクロス界が明確にする意義は大きいと考えてのメッセージです。ご理解下さい。

改めて整理すると
「ガバナンス」とはキッズから社会人、一般のファンまで、ラクロスを思う人ならここまでの事を理解しよう
よという事を全員で共有する(統治ではない)事です。

 例えば、ラクロスファンがワールドカップで「旭日旗を振って応援した」、そして国際的批判が起こった。という事があるとすると、そうゆう事が起こらないようにメッセージを出すこと(主体は協会になるかもしれませんが、チームだったり選手だったりが呼びかける事が必要)が優れたガバナンスになります。

ですから、協会が大きくなって、今まで関係の薄かった、中高生ラクロスの団体や、キッズラクロスの団体さんともしっかり共有されることが必要なのです。その為には何が問題で、何をしなければならないのか?を考えると協会に必要な組織、役割も明確になるはずです。

「コンプライアンス」とは「ガバナンス」を明確にするための行動規範を、明確に定めて公表することだと考えています。

これは社会的通念(特に今の日本では)とは異なるかもしれません。特に政治の世界とかを見ていると法令遵守と定めればいいんじゃない?と思われるかもしれません。でもここに社会通念とのGAPがある事を理解しておいてください。

法令というのは、基本部分を定めるだけで庶民の感覚とかを盛り込んだものではなく、法律の解釈によりその運用でさえも変わるのですから、コンプライアンスを励行していても社会規範からは外れた行動になる事が多いのです。
そして、それを決めるのが残念ながら、自分たちが社会的規範だと思い込んでいるマスコミやSNSの住人といったメディアとの力関係なのです。

例えば、今国会を賑わす教育機関設立の問題において、関係省庁の不起訴が決まるとこれはコンプライアンス上も問題ないとする政府。それに対して社会規範的にはおかしいだろとつっこんでも、まったく制裁にもならない。

ところが企業や、団体、個人が起こす問題に法令遵守的問題がなくても、社会規範に照らして、コンプライアンスはどうなっているんだと制裁を加えるのが現代社会の怖さ、力関係の怖さです。(企業でも力関係が大きく左右します)ですから、できたばかりの法人が、事が起こってからの対応ではまずいのです。



私からお願いしたいこと

・ラクロスを愛する人は(ファンも)社会に及ぼす影響を考えて、しっかりとした行動をとってはいかがでしょう?

・ラクロス協会は、ガバナンス、コンプライアンスに関して日本で最も進んだ考え方を持って下さい。
そうでなければ、ラクロスも、選手の皆さんも、指導者や、審判、ファンの皆さんも守れませんよ。

・コンプライアンスの為の行動規範を定めて(時代に応じて変えていく必要があります)公開して下さい。

この公開により、世間から、マスコミから問題が提起されると思いますが、その時に真摯に対応して変更すべきものは変更したら、後でコンプライアンス云々を言われなくて済み良いと思います。

そして、その行動規範を守るために何をしないとだめかが決まってくると思います。

協会ホームページには理念が掲げられました。
1.Lacrosse Makes Pride
  会員一人ひとりが、ラクロスに関わることに誇りを持ち、日々成長することで、
  ラクロスの価値を高めていきます。

2.Lacrosse Makes Culture
  会員一人ひとりが、自発的に行動し、相互に協力しあうことで、高い競技性、
  社会性の下で、ラクロスを楽しむ文化を育てていきます。

3.Lacrosse Makes Friends
  会員一人ひとりが、ラクロスを通じた人との出会いを大切にし、
  国内外に活動の輪を広げていきます。

ラクロスを支援する人、ファンも含めてこの理念のもとどういう行動をとるべきなのか、今1度考える時が来たと思っています。

長くなりました。コンプライアンスの為に、行動規範をきめていくのが良いとだけ言っても何それ?で終わりそうなので長々と説明しました事をお許しください。

私の行動規範は、次回にもお伝えします。

こぶ平

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長年、ラクロスの試合を観戦しながら試合のレポートをツイートするだけのオヤジです。
10年目の今年、200試合観戦を目指して、ラクロスの応援を続けたいと願うだけの人間です。
ただ、外国の会社で日々企業の行動規範の遵守を求められ、コンプライアンスのトレーニングを毎年受けています。
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編集長LACROSSE PLUS
設立:2016年8月|ミッション:ラクロスに関わる人に有益な情報を届け続ける|ビジョン:ラクロスの人ってかっこいい|編集長:小野寺ひより

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