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【こぶ平レポート】女子ラクロスルネサンス!!

先週末、ラクロスファンの皆さんには堪らないゲームがたくさんありました。そして今季の地区のチャンピオンに向けた大きな動きがあったので遅くなりましたがレポートしてみます。
そして、「ラクロスってこんなにエキサイティングなんだ」という試合。ありました。

ラクロスって面白い。

っと、その前に、前のコラムで女子U-19代表チームにこんな事を望む なんて書きましたが
その中で、GM(ゼネラル・マネジャー)が初めて置かれると書きましたが、過去にもマネージャーリーダーや2003年にはGMさん(寺本さん)が置かれていました。そのころからイングランド、オーストラリア、カナダ、アメリカを目指して進んでこられていました。改めて訂正をさせていただくとともに、この5位を越えるべく、エールを送らせていただきます。

さて、先週のラクロスの結果から、何が見えたか?


☆九州地区

女子の結果 9月15日(土) 福岡 14-3 筑紫女学園、 福岡女学院 23-1 久留米、 九州 7-14 福岡教育
9月16日(日) 福岡 10-9 福岡女学院 、中村学園 13-3 久留米、 西南学院 4-9 福岡教育という事で、福岡大学、福岡教育大学が無敗。勢いの有った筑紫女学園も福岡には通じなかった。この結果福岡、福岡教育のファイナルが濃厚になり、中村学園、筑紫女学園のファイナル3争いになってきたようだ。
常に九州をリードして来た西南学院、ここ数年力を見せてきた福岡女学院は最後の上位対決に望みを託す事になる。九州地区女子は本格的な戦国時代に入る中、福岡と福岡教育の2強時代の可能性もでてきている。

男子は鹿児島大学が歴史を開く初戦を戦い、九州産業大学に2対13と敗れるも、先制点を奪うなど果敢なプレーを展開したようだ。薩摩隼人の今後に大きな期待を寄せている。

☆中四国地区

女子の結果 広島大学vs川崎医療福祉大学  11対7 岡山大学vs山口大学 17対1 で中国地区の2強が決定。四国地区とのプレーオフに向かう。
愛媛大学が対徳島 10対5 対高知 19対2 と強さを見せ プレーオフに向け万全さを示す。

男子の結果 徳島大学vs松山大学 8対10 松山が四国地区1位となり四国男子にもルネサンスの波が来た!プレーオフの戦いぶりに注目したい。しかし、松山大学さんのラクロスはどんなスタイルなのでしょう?とても気になります。1度掘り下げたいですね。

☆関西地区

女子の試合を観てきました。一言で言えば「心配」
女子の結果  
同志社大学vs関西学院大学 5対10 関西大学vs立命館大学 5対5グラウンド状態が泥田のようで最悪な状態であったものの、1試合目は1オン1に終始する試合展開は、1部のラクロスの試合としては物足りないものだった。
2試合目の関西vs立命館はパスの応酬もあり、ラクロスらしい展開になったがシュート力のひ弱さが目につく形で、今後の進化を期待したくなる状況に見えた。
一方で、大阪教育大学が龍谷大学を破り(9対6)、関西学院に続く位置にある。あと2戦関西、関西学院との試合結果次第で、リーグ戦トップもありうる強さを見せている。
大阪教育は1昨年育成強化の効果が実を結び昨年1部に昇格すると、昇格組として唯一残留そして今季はファイナル4に入るのは確実な所まできている。今の4年生にタレントが豊富なのか、全体として強化プログラムが行き届いた結果なのかは、不明だが、全国の教育大学隆盛化の先頭に躍り出た感がある。

北から、北海道教育、東京学芸大学、愛知教育大学、大阪教育大学、福岡教育大学がそれぞれの地区で存在感を増してきているのは興味深い。1度この辺も深堀りして行きたい。         

関西学院が全勝で、ファイナルに向けてリードをした形だが、全国レベルでは走攻守に物足りなさを感じるのが関西女子学生ラクロスの現状ではないだろうか?。
全国に向けて育成のプログラムは確かでしょうから、ここからの変化を楽しみにしたい。

他方、2部に目を転ずると、9月19日に大阪大学が宿敵?神戸大学を破りAブロックの首位抜けを決めた、Bブロックは進行が遅く、大阪体育と神戸親和女子のどちらが抜けるかはわからないが、大阪大学が1部に返り咲く可能性はかなり高いのではないかと見ている。
40人を切る選手数で、レベルを維持する力は育成力にあると見ているが、男子との協調があるのかやはり、このチームも詳しく見たいチームだ。

男子の結果  先週末7対5で京都大学を破った関西学院が、リーグをリードする形だが、無敗の大阪、立命館、に神戸、京都を加えた5チームのファイナル4争いは他の地区にない厳しい展開になる。
シーズン開始前に見られた関東との力の差が、この激戦で進化に繋がっているとさらに、面白いのですが。いづれにしても10月14日の立命館vs大阪の戦いまで目が離せない地区です。

☆東海地区

女子の結果   南山大学が、愛知淑徳、信州に勝利し 3勝2分2敗得失点差+5でシーズンを終了。今週末の金城学院vs至学館の結果次第ではファイナル3に残る可能性を残した。この南山の苦戦の原因はいくつもあるのだろうが、愛知学院、至学館大学が昨年のチームをほぼそのまま(3年生以下が多かった)残した形でシーズンに入った事は大きな要因だと考えられる。ただ、そういう戦力残しで翌年に勝っても、その次の年には又戦力が落ちるというのはラクロス史でも良く見られた。今年限りの現象なのかは、来期のシーズン末を待たなければ、本当のルネサンス到来とは言えまい。

愛知学院が、プレーオフも制するのか?全国大会では、関東と1回戦を戦うだけに、関東のチームは愛知学院、至学館大学の名前を憶えておかれるのも良いでしょう。

男子の結果   
先週名古屋が岐阜を7対3と破り、唯一負けなし。 岐阜、南山、名城を含めた4校のファイナル3争いは加熱しそうだ。予定調和的に終わるのか、新興大学の台頭か、レガシーの復活があるのか?最後まで行方がわからない。

☆関東地区

女子の結果   リーグ戦を左右する試合が6試合行われた。
青山学院vs立教 5対3
東京学芸vs学習院 2対6
明治vs日本体育 5対5
東京農業vs慶應義塾 6対12
東海vs成蹊    11対2
早稲田vs法政   8対3

結果的に、慶應義塾が最終の早稲田戦を待たずしてAグループ1位抜けを決めた。一方のBグループは明治が引き分け、東海が完勝という、時系列の綾もあっただろうが、明治が2011年から続けた(内3回優勝)ファイナル4の座を明け渡す可能性が高くなった。日体大が後2戦残している事を考えるとまだ決まらないが7年間続けて来た強化も、次の時代の進化に繋がる時には、どこか停滞感もあるのかもしれない。ただ、他の大学も含め、非常に高いレベルに来ている、関東の今年を考えると、少しの低迷も許されないのかと、改めて関東地区ラクロスの「半端ない」状況が見て取れる。
Bグループでもファイナル4の常連立教大学が2012年以来のファイナル4進出逃しとなった。実はこの2012年も青山学院との戦いで敗戦をし、ファイナル4を逃している。この因縁はこれからも、語り継がれるかもしれない。実のところ、今季の立教大学は若手の多いチームだった事から、進化を問われるリーグ戦だったのだが、青山学院の育成の集大成的な物が、凌駕したともいえる。この辺は又詳しく語ります。
そして、今季のファイナル4はA組慶應義塾、青山学院で決まり、 B組は日本体育、東海が有力になってきたが、実力伯仲の中まだ一波乱あっても誰も驚かない。

入れ替え戦をにらんだ1部の下位も厳しい戦いが続き、1部再昇格の学習院がシーズン当初不安視されたものの何とか、東京学芸に勝利した。一方の東京学芸はこれから上位3校との戦いが続くが、育成されてきた力が試される。

一方のAグループも非常にレベルの高い拮抗状態に法政大学が置いていかれた形ですが、その運動能力は1部の中で落ちるものではない。ただ、戦術、戦略、個々の球際の処理術が確立されていない所が1部での苦戦の原因ではないか?
東京農業大学にしても、先週の慶應義塾との試合を観る限り、非常に高いレベルを持っている事は確かなので2部から上がろうとする大学は、相当な覚悟で進化をしなければならないように見える。

2部以下では、中央大学の確実な進化と、東京女子体育大学のV字回復に注目が集まっている。特に東京女子体育の快進撃がどこまで続くのか注目したい。

3部では東京、一橋、玉川の強さが目を引く。Dグループの文教大学も念願の2部への挑戦まで進めそうな所にいる。4部は東京外語と白百合のアスリート性は3部レベルにあると見ている。この辺に注目していると、プレーオフに入って、来ているなぁ~と思っていただけそうだ。

男子の結果   
ルネサンス的な匂いがプンプンするのだが、結果的には、A組東京 B組早稲田が抜け出した形で、逆にA組の一橋大学の苦戦が続きそう。武蔵、立教の頑張りもあり、ハイレベルなラクロスが展開されている。そんな中成蹊中央のファイナル4争いは最後までわからない。レガシーの5強体制(慶應、早稲田、東京、一橋、日本体育)は完全に崩れたと言えるだろう。

そんな中、シーズン中にアメリカ遠征に行った、早稲田大学の目指す先は日本一だと言われてる。ファイナル4でその真価が発揮されるのか?


☆東北地区

 
女子の結果   
完全に、宮城学院女子大学vs東北大学の構図が復活。決戦はプレーオフを含め2試合残っている。

男子の結果   
東北大学の優位は動かないか?

女子ラクロス関東1部の東京農業vs慶應義塾はともすれば勝ちにこだわる、相手の長所をつぶし合うギリギリの戦いが多い中、お互いのもつポテンシャルを最大限出し合った、とてもレベルが高く、又見ていても面白い試合でした。
これがラクロスなんだという。

そして、もう一つの東海vs成蹊の試合は、東海の持つポテンシャルの高さをはっきりと示した、非常に強い内容の試合でした。こういうチームが争う関東学生のファイナル4は、全国から見に来る価値が高い試合です。
10月27日土曜日 場所は駒沢オリンピック公園第1球技場 収容人員は1900人程度なので、入場制限も予想される。それでも、見に来ていただきたい。

最後に
東日本クラブリーグ女子1部 NeO(昨年日本クラブチャンピオン)vsMISTRAL(2013年日本一)の戦いがあり2対3 MISTRALが
勝利した。2015年1部昇格年にFUSIONに負けて以来、リーグ戦負け知らずだったNeOにMISTRALが勝った事は非常に重たい意味があるのかもしれない。今シーズンが終わった時にその意味がわかるのでしょうか?

結果的に、FUSIONが最終戦 得失点差で13点以上の点差を付けて勝つと、FUSIONがリーグ戦優勝となる。しかしかたやCHELは
4点差以上の点差で敗戦すると、逆転で5位となり入れ替え戦にいかなければならない。
この戦いは、普通で考えるよりタフな戦いになると予想される。
9月22日(土)10時20分ドロー @堀崎公園多目的グラウンド   ここには、ドラマがある。

おまけ情報
この、FUSIONで驚きのデビューを飾った選手がいる。中々色んな面で紹介しにくいのだが、高校2年生のアタック MMさんという事にしておきましょう。高2でクラブリーグ1部デビュー、最後の3分という少ない時間を与えられ、パスが回って来たというのも事実だがその機会を逃さず、得点を決めた事は見事としか言えない。
長いクラブの歴史で、高校生が得点を決めたのはどれくらいあったのでしょうか?調べてみますが、とても楽しみが増えました。
次回も出られれば良いのですが。

Lacrosse makes friends and players.

こぶ平


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