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【スキルアップ講座】篠原流 ラクロス論

他のスポーツでも言えることだと思いますが、ラクロスの上達法や戦術にはいろんな考え方があり、その中から個人や組織に合ったものを選択していくのがベストだと思います。
これから発信していくスキルアップの情報も数ある考え方の内の一つですので、相性などをもとに「情報の取捨選択」をしていただければと思います。

今回は私なりのラクロス論、ラクロスが「上手い」とは、についてお話したいと思います。
今後発信していく情報の根本には以下に示すアイディアがあります。

ラクロスとは
①「ミスのスポーツ」であり ②「思いやりのスポーツ」である

①「ミスのスポーツ」
どんなスポーツでも聞く言葉ですが、ラクロスも例外ではないと思います。
スティック先の網で小さなボールを扱う、という特殊な動きを要するためミスが起きやすいことは想像しやすいかと思います。。
男女でルール差はあるもののボディコンタクト、クロスでのチェックなどミスを誘発する要素も更に盛り込まれています。
ラクロス特有の「チェイス(※1)」もショットミスが多く発生するからこそのルールではないでしょうか。

こと「学生ラクロス」においてはラクロス歴が浅い中での闘いとなるため、尚更「ミスのスポーツ」である
という認識を持っておくとよいかもしれません。

②「思いやりのスポーツ」
「ミスのスポーツ」であることを踏まえると、そのミスをカバーする「思いやり」を持つことがラクロスでは大切だと考えます。
仲間のパスミスをカバーするキャッチ力やミート(※2)仲間のキャッチミスによって起きたグラボ(※3)
をすくってカバーする予測力やスクープ(※4)力。仲間がプレイしやすいようにボックス(※5)にパスを投げることも仲間の「ミス」
を防ぐための「思いやり」だと思います。
また、ラクロスをプレイしているのは機械ではなく人間です!練習中や試合中に示した何気ない「思いやり」が
仲間にとっては「もっと頑張ろう!」と思えるエネルギーになり、良い結果を引き寄せることもあると思います。

ラクロスは “「ミス」が起きるスポーツだからこそ「思いやり」をもってプレイすることが良い結果につながるスポーツ” だと考えています。

ラクロスにおける「上手い」とは?
私の中でラクロスが「上手い」選手は「選択肢の多い選手」だと考えています。
さらに細分化すると①テクニック②パワー③スピード④思考力において「選択肢が多い選手」だと考えています。
①様々なテクニックを持ち、それを状況によって使い分けることができる。
②強靭な肉体を持ち、ただ相手にぶつかるだけでなく、徐々に出していくなど使い分けることができる。
③ただ速いだけでなく、緩急をつけることができる。
④相手や自分の状況を分析し、様々な選択肢から最良のものを選択することができる。

確かにこれらを出来てる選手を見たら「上手い」とみなさんも思いますよね?きっと。
理想論かもしれませんが、「上手い」を少し言語化すると自分が上達するビジョンも描きやすいかと思います。
①~④のどこかの項目に注力するのも良いかもしれません。

少々長くなりましたが、ラクロスにおいて「ミスのスポーツ」「思いやりのスポーツ」「上手い選手は選択肢が多い」という考えを私は持っています。
重ねてになりますが、あくまでもひとつの考え方ですので、参考にしていただければと思います。
これを機に自己流のラクロス論について考える時間を作ってみてください。

色んなラクロス論が増えたり、発信されていくとラクロスオモシロくなりますね。

次回からはこれらを実際のテクニックやスキルアップにうつっていきます。Check it out!!
最新のスキルアップ動画はこちらから @tohokulax2017fresh

篠原

※1チェイス 外れたショットがラインアウトした際に一番近くにいた選手から次のプレイが始まる。
つまり、攻め側の選手が一番近くにいた際は次のプレイも攻め側の選手からになり、攻撃を続けることができる。
※2ミート  パスをもらいやすい位置に移動すること。仲間の状態や特徴を踏まえて移動すると思いやりをもったプレイに。
※3グラボ  グラウンドボールの略。ボールが転がっており、どちらのチームもボールを持っていない状態。
グラボを獲ることが試合を大きく左右する。「グラボを制する者は試合を制する」
※4スクープ グラボをすくうこと。片手スクープ、両手スクープ、クロスの長さを変えてのスクープなど様々な選択肢がある。
※5ボックス パスを捕りやすい位置。一般的にクロスの持ち方に合わせて、顔の右横か左横とされている。
バウンドの捕球が上手い選手に対して「ボックスバウンド」といった使われ方をすることも。

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