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【こぶ平レポート】Teen’s Cup|準決勝は大学の2部レベルを超えた?

大阪での震度6の地震がありました。亡くなられた方も出て混乱もあるようです。
ご冥福を祈ります。

又、梅花女子大さんや追手門学院大学さんのキャンパスは震源地に近く、関西大学さん、や立命館大学さんも茨木、高槻にキャンパスがありましたね?
被害に遭われたりしているのでしょうか?大阪大学のキャンパスではグラウンドにひびが入ったというお話もお聞きしています。ラクロス部さんの練習にも支障を来すかもしれませんね。是非合同練習等で助け合っていただければ嬉しいです。

さて、関東ではクラブリーグや、大学の準リーグ、Vリーグ等の試合もありますが、中高女子ラクロスの春季リーグ Teen’s Cupがクライマックスを迎えようとしています。

先週末、埼玉県民活動総合センターにて準決勝が行われ決勝進出校が決まりました。
関東の春のTop4(即ち高3生を含む最強のチーム)は、私の記憶では5年以上変わっていない。
横浜市立東高校、東京成徳大中高、埼玉県立伊奈学園総合高校、日本大学中高 の4校です。

その中で、横浜市立東高校は春7連覇?を目指す無類の強さを見せています。
そして今年もその4校で準決勝が戦われました。その模様をレポートします。

《準決勝1》横浜市立東高校 vs 埼玉県立伊奈学園総合高校
横浜東高校は春7連覇を目指していますが、今年もBig Shooterを擁して運動量豊かなラクロスを展開します。それに対して、伊奈学園も運動量豊富で球際の粘りもある好チームで厳しいぶつかり合いが予想されました。

試合開始から、激しいボールの奪い合いになりましたが、先制したのは伊奈学園。ゴール前90番グラボのスクープショットを決める。

しかし、横浜東も次のドローからの速攻。21番のランシューで同点に追いつき、63番が中央ラインからのランでブレイク、開いた所に13番。フリーでパスをもらい反転ショットで一気に逆転するも、伊奈学園もゴール裏へ抜けながらの、ゴール横への返しパス。完全に裏を取って86番のショットで同点に追いつく速い展開に会場も大いに沸いたのですが、、、、
東高校ここぞの所で63番が連続で得点をして流れを掴むと、5番も連続の得点で続き、一気に流れを奪って前半を6対2で終える事に。

後半。必死で粘る伊奈学園に攻める隙を見せない東高校、7分過ぎに21番のバックアンダー気味のランシューを契機に、ポゼッションも圧倒。63番の3点目、29番、35番 締めは1番のゴーリーとの1対1 勝負を2フェイクからのゴールで制して、11対2 圧巻のパフォーマンスを見せた、横浜東高校が快勝したゲームでした。
確かに、相手チームを引き付けながらも抜け切る力のある選手がいますが、抜けようとする選手に対する、ボールを持たない選手の動きによるHelpの差がこの差になっていたと見ています。
伊奈学園はコーチの先生が10年目に入り、着実に進化をしているのですが、大学チームとの交流等による経験の差も出ているのかも知れません。埼玉県というエリアでどのように経験を積んでいくかも今後の進化のポイントになるのかもしれません。

《準決勝2》 東京成徳大中高 vs 日大中高
東京成徳は春の全国大会で同志社に敗れてから、更に高いレベルのラクロスの追求と底上げを重ね戦術レベルの理解まで高いチームになってきているように見えていました。日大中高は個々の能力の優れた選手に追いつき追い越す意識の高まりに、クラブチームとの交流等でのスキルアップや、全体のスピードアップが進化をもたらしているように見えました。
この2チームの対戦は、激しく争うというよりもスピードとスキル、戦術が重なり合う戦いになりそうな予感があったのですが、、、、

開始早々、日大11番お得意の1ハンドドローからの速攻で攻めるも、成徳が正確なチェックから押し返す形になります。そして、日大ターンオーバーから速攻、24番のラン&ドッジ 切れて抜けて先制のショットを決めると、続き、前衛の11,22,24,32の動きから21番の突破キャッチからのショットで2対0とする展開で流れが完全に日大に傾いた所で、ドローでボールを確保した、東京成徳。ゴール前で小柄な19番スピン、ターンからの鮮やかなショットで流れを取り戻したのは流石。
(DFとのギリギリの攻防を、鮮やかに抜いた19番の動きは優れた物でしたね)
ここからの攻防は拮抗したのですが、東京成徳がショットを決めきったのに対し、日大中高は5本の
ショットを成徳33番ゴーリーのセーブもあり決められなかった。

結果、5対2 東京成徳が日大中高をリードして前半を終了。高度な技術の応酬はとても中高生レベルとは思えない試合となりました。

後半に入ると、ドローを有利に進めだした東京成徳が主導権を渡さず、10,84番のメイクに61番が秀逸なショットで呼応する展開として、日大の反撃を許さず、12対2で快勝する結果となりました。
東京成徳の場合しっかりとしたディフェンスを始め、ラクロスの戦術理解の高さが、チームとしてのレベルを高い物にしていると見えます。中高一の戦術理解といっても良いと思います。
日大が開始早々に見せた、速い攻撃にも対応する力は、決勝で東相手にどのような形で発現するのか楽しみです。

日大中高の場合、型にはまった時の速さ強さは秀逸なのですが、その型が少ないという印象があります。これからの進化は、全員の個の力の増強にフォーメーション的な物でもよいので、動きのパターンを増やして行く事は、秋からの新チームに向けても必要な事ではないでしょうか?

それにしても、63番が3得点3アシストした横浜東高と61番が7得点をした東京成徳が対するTeen’sCupの決勝は、大学の1部2部の入れ替え戦をも凌駕する、レベルの高いラクロスの応酬になると思います。

高校3年生にとっては、最後のラクロスの試合となる、3位決定戦、決勝戦は6月23日土曜日 13時から東京 駒沢オリンピック公園第1球技場(だいいち です)で行われます。色んな思いを乗せたショットが飛び交う、非常に面白い試合になる予定です。ただし、駒沢第1は中高生にとっては初めてのグラウンドになるので、意外に勝負の決め手はグラウンドへの対応になるのかもしれません。

この試合を含め、Teen’sの中にもU19代表にふさわしい選手がたくさんいます。社団法人化されたラクロス協会にも目を向けていただき、来年の世界大会に向けた強化選手になりうる素材を見出して欲しいと思います。
全日本の強化選手団のコーチの皆さんにも見ていただきたい。心からそう願います。

Teen’sはこの後、秋の新チームリーグ戦までお休みに入ります。3年生の最後の試合を、多くの方に見ていただきたいし、大学の関係者は各大学のラクロスの良さを説明に来てもらえませんかね?どうかご検討下さい。

ラクロス  まだまだ、始まったばかり。 男子ワールドカップに向けて盛り上げていきましょう。

こぶ平

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