decoding

【こぶ平レポート】U-19女子世界選手権(@カナダ)の代表候補決定

女子ラクロスは10人制に移行するという、大きな変革(これを新世紀ラクロスと称します)の年になりますが、その国際ルールで実施される最初の国際試合がU-19女子世界選手権(U19WCと略します)になります。
U19WCは8月初旬にカナダで開催されますが、過去Top4のEnglandを破った事があるなど、上位進出の期待が高い大会です。(今年で7回目になります)

そして、今回は過去の大会以上に上位進出を期待できるチーム作りが可能だと関係者の間では言われています。それだけの期待を寄せる大会だけに、見る方、応援する方も今から盛り上げて行きたい。
そういう意味で、「ラクロス新世紀に向けて」というシリーズを配信しています。

速報 :U-19WC代表候補が決まる

U-19WCの招集に際して、国際競争力の必要性を重視して採用の基準が出されたようです。これは又情報が入手できればお伝えします。
選考は、各地区から推薦(推薦基準は上記の通りです)された選手を、試合形式とテクニカルテストで評価されて2次選考会に進みます。
既報の通りワールドカップを実際に戦った、小西那奈さん(NeO所属)がコーチ陣に参加されています。
小柄ながら外国の選手とのマッチアップで上手くいった部分も下手だった部分も実際に体感された方が見る実践力が評価の基準にあったと思われます。
そして、2次選考会に進んだ、自薦も含む50人程度の選手から、31人の候補が決まったようです。

【選考過程】
まず、2次選考会の開始前に「Top外国選手相手に、勝つために日本人がすべきこと」を、考える時間を取られたようです。事前に、海外のラクロスの動画を見て海外とのラクロスの違いをレポートするという課題も与えられたようで、それをシェアしながら、コーチ陣の考えも伝えられたようです。
選手の意識には、外国と戦うという意識が植え付けられたと思います。
そして、午後の実践テストで評価が下された。(現場で見て、聞いた情報です)

試合形式での
・クロスワーク
・経験値(恐らくラクロスの動きへの理解をみられたのではないか?)
・走らなければならないときに、外国人に負けない走力があるか?

<フィジカルテスト> 
・1500m走(これは1次選考時)
 ・50m走
・30ヤード切り返し
 ・背筋力(これに関しては関東地区に事前に伝えられ、それに向けて自主的な
トレーニングをしていく努力をしたかという面を見る意味もあった
ようです。)
 ・握力

こういう見地から選ばれたようですが、走力重視というより(基礎体力は当然必要)実践力で選ばれたのでしょう。勿論、この基準だと分かりにくい(選手にとっては納得いかない)部分もある事も考慮して、5月の最終エントリーまで候補の入れ替えがある事を公表されている。

結果として
22名の1次候補と9人の育成選手が決められたようです。(5月まで、あすなろカップや、中高日本選手権等でパフォーマンスも評価対象になっていて入れ替わるケースがあります。実際に2017年の女子ワールドカップメンバーにU22代表候補から飛び級で3月に抜擢された神戸大学の権藤選手の例もあります。)

☆内訳
新大学2年生:18人(内Teen’sラクロス経験者 12名)
新大学1年生:7名?
新高校3年生:4名?
新高校1年生:2名



●今回の候補者の特徴
① U-19代表の場合 Teen’sラクロスの経験者が多い傾向はあるが、今回はその割合が非常の高い。(25/31 81%  前回のU19 11/25 41% 日本代表の場合 30%程度)
② 関東以外の地区からの選出も過去最高(11人)である。
③ ゴーリーのみ経験者重視ではなかった。
④ いわゆるサプライズ選出(知らなかっただけで、よくぞこういう選手を選んでくれたという意味で)
⑤ 現役中学生(来年は高校1年生)から2名残っている
という点に注目してみた。

①については
クロスワークや経験値のファクターが従来からの反省もあり、少し重要性が増した事が要因ではないか。
熊谷女子、京都外大西高校ラクロス部の出身者もいるという広がりを見せているのは良い事だ。

②についてはここ2年の同志社高校BeatBeansの全日本中高ラクロス選手権での好結果の反映ともLinkしている。ただし、同志社大学の候補の一人は関東のTeen’s経験者である。
③については、高校生のゴーリーでパフォーマンスの高い選手が招集されていたため、選手として選ばれても良かったと思われる状況もあるが、育成枠に留まった。リーダーシップという面も評価対象になった
かもしれない。
④ 西から、広島大学、大阪市立大学という無名校からの選出があった。当然経験者ではないはずなので身体能力的に秀でた物があったと思われる。実際に確認できたレベルでは、広島大学の選手は高校時代の運動経験が「水球」である。(恐らく運動能力的一番高い事が想像できる)
⑤中学生の候補が残ったというのは、10年以上先の可能性まで見て行くという首脳陣の意思の表れだと思う。

今回の選考が、世界でメダルを取り続けるという目標に近づけるという判断に基づいているからこその選出なのだと思わせる。
2019年8月 U19WCでのメダル獲得が目標の今回。まだ選考レースは始まったばかりだ。
いずれ、ラクロス協会のHP上で指名等が発表されると思うが、5月には最終の選手登録となり、6月の国際親善試合でのお披露目となるはずだ。代表の応援を是非お願いします。相当に良いチームになる予感がする。

1月19日PM、20日13時まで、駒沢オリンピック公園補助競技場にて第1回のU19WCの練習会が行われる。
公開練習なので、10人制ラクロスについてまだ、悩みをお持ちの大学チームは練習を見学されると良いのではないか?
ちなみに、代表候補選手(育成選手は対象外)の長距離移動交通費には補助が出るということです。この辺は評価できるし、各地区の選手に夢を与える事だと言える。
後は、是非、西からの11人の選手にホームステイの提供をお願いします。
さあ、U19WC メダル獲得に向けて、選手の皆さんを応援しましょう。

Enjoy Lacrosse.

こぶ平

関連記事