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【第10回全日本中学校高等学校女子ラクロス選手権】決勝戦レポート

こんにちは。こぶ平です。
春のラクロスのメインイベント。第10回全日本中学校高等学校女子ラクロス選手権が 3月27〜29日までの3日間、富士通スタジアム川崎で開催されました。今回は大会のメイン試合でもある決勝戦のレポートをお届けします。

第10回全日本中学校高等学校女子ラクロス選手権とは

<東日本地区参加校>
日本大学中学高等学校(関東秋季1部1位 通称 AQUA)
桐蔭学園中学高等学校(関東秋季1部2位 通称 SERAPHS)
東京成徳大学中学高等学校(関東秋季1部3位 前年度準優勝 通称 BRAVE YOUTH)
大妻多摩中学高等学校(関東秋季1部4位 通称 コタッカーズ)
横浜市立東高等学校(東日本5位 前年度3位 通称 EastGirls)

<西日本地区参加校>
同志社高等学校(関西秋季1位 前年度優勝 通称 BEAT BEANS)
立命館宇治中学高等学校(関西秋季2位 通称 CHERRY’S)
関西大学中学高等学校(関西秋季3位 通称 KAISERS)      

が出場した大会。

決勝戦|日大中高 vs 同志社高


決勝戦は、過去全国大会で優勝した経験を持つ、東西のチャンピオンチームが激突する文字通りの東西決戦となった。

試合前の展開予想では、強いドローとMFを起点にした速攻で得点を重ねる日大中高に対し、2,3メンの高速ライドで攻撃を抑え、ターンオーバーから確実に仕留める同志社高の矛⇔盾対決と見られていた。

試合開始、日大中高11番のドローの強さが発揮され、一気のハイスピードドローブレイクが決まったかに見えたが、その前に日大中高のオフサイドがあり得点は無効となる波乱の幕開け。
落ち着きを取り戻した同志社高は、中盤を制して日大中高のゴール前でポゼッションを取る。2度のフリーショットの機会を、日大中高DFとゴーリーのプレッシャーから決めきれず、その後のフリーショットからの裏からのまくりも、ゴーリーにセーブされ焦りの募る展開が続いた。

そして前半10分過ぎ、同志社数度のブレイクの仕掛けから、一転ゴール裏11番からフリーでゴール前に入った99番へピンポイントパス。クリーンにランシュートを決めた同志社高が先制する事となった。

対する、日大中高も持ち前の速攻を発動できない焦燥感が募る中、局面を変えたのはエース11番。日大中高の前方でのライドからスクープ、一気の高速ブレイクでショットを決め1対1の同点とした。

その後も、日大中高の攻撃を的確なチェックで防ぐ同志社がペースを保つが、日大中高のゴーリーの的確な指示に導かれた懸命のディフェンスに、ショットを決めきれず数少ないチャンスを、73番の鮮やかなドライブで物にした日大中高が2対1と逆転して前半を終えた。

ショット数で 言えば  5対10 ぐらいの差はあっただろう。同志社にプレッシャーを与え7本(フリーショット4本?を含む)のショットを枠外に終わらせた、日大中高ディフェンスの奮闘がゲームを逆の展開にしたと言える。

ハーフタイムショーに全国ランキング5位の日大高校のチアリーディングの演技が見られるなど、盛り上がりを見せた、決勝戦。

ディフェンスの奮闘に応えたい日大中高アタック陣は、強みを前面に押し出した戦術を徹底。
後半開始早々、ドローから攻め込んだチャンスに22番がフリーシュートを確実に決め、弾みを付けると11番のメイクに32番が応え、11番のフリーを作りパス。11番はそれを決めきる。

そして、11番のドローブレイクで一気に5対1とするビッグタイムを創出。

その後、同志社も果敢なランブレイクや、スワーブによるショットの機会も作るが、日大中高46番67番のDFに83番ゴーリーの的確な守備を崩し切れなかったが、38番の鮮やかなブレイクショットにより1点を追加するなど最後まで戦う姿勢を見せ、日大中高をたじろがせた戦いは、関東優勢と言われるラクロス界に鮮烈な印象を残したと言える。

最終的には 7対2(後半 5対1) 日大中高は11番22番のハットトリックで2度目の優勝を手に入れた訳だが、ゴーリーを中心にしたディフェンス陣の活躍はMVPにも値するパフォーマンスだった。

大会のMVPは日大中高のブレークスルー 11番。 大会出場の8チームから優秀選手が選ばれその中には日大中高のゴールを守った83番も含まれていた。


第10回を迎えた全日本中学校高等学校女子ラクロス選手権。今年は例年以上に技術、戦術両面でハイレベルなチームが集合し、大学選手権とも思わせるような試合が繰り広げられた。

そういう試合を観戦できた観客も幸せな時間を持てた事を報告しておきたいが、何よりもこの様なハイレベルな試合をできた選手の皆さんの進化に拍手を送るとともに、このような舞台を是非、全国の高校ラクロスのチームは目指してもらいたい。そこには、何物にも代え難い感動がある。

このような、素晴らしい舞台を今年もご用意いただいた、中学校高等学校ラクロス連盟の関係者の皆様にも感謝の気持ちを表します。

<第10回全日本中学校高等学校女子ラクロス選手権|優勝|日本大学中学高等学校>

<第10回全日本中学校高等学校女子ラクロス選手権|準優勝|同志社高等学校>

こぶ平

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