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【こぶ平ラクロス】2019年北海道地区|大学女子ラクロスを振り返る

2019年度日本の女子ラクロスの振り返り。関東1部を掘り下げましたが、今回からは北から各地区を見直します。
前提として、昨年はルールが大きく変わった。

特に、12人制から10人制への移行と、フリースタート制の導入により大きく変わる事を

予想した。それは以下3点
① 攻撃の優位性が高まり、得点力が重要になる。
② 試合時間がトータル10分(大学、クラブでは)延びる事により試合での得点は増加する。
③ スペースが大きくなり、ポゼッションラクロスではなく、パスを武器にしたファストブレイクがブレイクスルーになる。
という事だった。

そういう見地から見た時、大学の女子はどうだったのか?
関東地区1部を振り返ると、攻撃力よりも守備力の差が決め手ではなかったというのが結論だった。
即ち
1) ①②に関してはその方向に進んだが、地区リーグ間での差が鮮明になった。
2) 攻撃の絶対優位とは言い切れない部分が残り、2020年は逆進の可能性がある。
3) ③に関してはほぼ見られなかったと言える。

地区別に振り返る時、実際には見ていないので、数字から推測する形になる事をお許し願いたい。


今回は北海道地区です。
北海道地区女子には、大きな成果が表れた年と言える。得失点から見た一覧は以下となった。

分かる事は
① 1試合当たりの得点数は 3点程度増化していて、全国の各地区との差がなくなり東北地区を追い抜いた。(関東は特異)
② リーグ内での位置づけは大きくは変わらない。(3層構造)

特に②については、北海道地区の歴史を見ても大きくは変わっていない。即ち2010年からの北海学園の3連覇のあと2014年からはほぼ、北海道大学と北翔大学の2強(2013年の藤女子大学、2017年の北海道教育大学)に中段レベルと大差のつくチームの3層に分かれる構図になっている。
それにしても、2012年以降の北海学園大学の低迷は、何が原因なのだろうか?恐らく、全国的にも下位に低迷するチームは20名前後の選手構成となっているのではないかと見ているが、どうなのだろう?

閑話休題。

2019年は北海道地区女子のみならず男子も含めて、地区として勢いを示す年になったと言える。

それは、北海道大学女子の、全日本大学選手権での北海道地区の初勝利である。
2012年の独立リーグ化以来、苦杯を飲まされ続けてきた北海道地区が初めて、全国大会で念願の初勝利を飾ったのである。
それは、先に述べた得点力で東北地区を越えた事が一つの要因ではないかと考えた。東北地区のReviewにてもう1度触れる事になるが、リーグ戦1試合平均の得点が東北地区を2点以上越えた事は目立ったポイントだからだ。

実際には、全国大会のスコアは 宮城学院女子大学に対して 5対4という僅差ではあるので、得点力の向上といえるかは難しい面はあるが、2012年からの全日本大学選手権の北海道勢の挑戦で3点以上取れた試合は無い。
2019年5点を取れたという事が勝利を呼び込んだというのは言い過ぎてはいないと思う。

これは、3層に分かれていた下、中間層のレベルの向上があったと思われる。全国的にコロナウィルスの関係で練習が不足する中、雪国のハンディキャップが少なくなった今年は、さらに相対的な差が埋められるはずである。
得点が伸びる事により勝利を手繰り寄せた北海道地区。北海道教育大学、酪農学園大学だけではなく、北海学園、藤女子大学の

復活への期待も合わせて2020年のシーズンの飛躍を望みたい地区である。その為にも更なる得点を磨くというのはどうだろう。

次回は東北地区を語ろう。

こぶ平

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