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【こぶ平ラクロス】2019年東海地区女子ラクロスを振り返る

女子ラクロス振り返り、大学関東1,2部、北海道地区、東北地区、を振り返りましたが、今回は東海地区1部を振り返ります。

2019年女子ラクロスの変化予想。以下3点はおさらい
① 攻撃の優位性が高まり、得点力が重要になる。
② 試合時間がトータル10分(大学、クラブでは)延びる事により試合での得点は増加する。
③ スペースが大きくなり、ポゼッションラクロスではなく、パスを武器にしたファストブレイクがブレイクスルーになる。
という事だった。

そういう見地から見た時、東海1部は、最も顕著な結果が表れた地区だったと言える
1) 1試合当たりの平均得点合計が5.6点も上昇している
2) 8チーム中5チームが大きく得点を伸ばし、得点を下げたのは1チームだけであった。
3) 南山大学の大躍進の影響が大きく、判断は難しいがむしろ守備の崩壊を招いたのではないか?

東海地区は1部2部との入替が毎年最下位と最上位の間で起こる部というエリアなのだが。それ以外の入れ替わりがほとんど起こらないエリアと見ている。1部と2部の差が関東以上に大きい。

他地区同様2年の変化を表にしてみた、そして全国大会で戦った関東1部の結果も併記する。そこからは2019年の総括とも言える現象が浮かび上がる。

2018年から2019年の南山大学の大躍進目立つ。得点において1試合8点以上、失点において2点の減少という結果を見てもその充実ぶりが良く分かる。東海地区の分析に際して、その躍進の理由を考える事が必要と考えた。

実は、南山大学の試合を見る事は叶わなかったので、状況証拠からの推測でしかない。しかし、その状況変化というのが面白い。南山大学も数年来、他大学出身それも関東の大学のエッセンスが入りだしていたとも聞いていたが、2018年のヘッドコーチが2019年日本体育大学のヘッドコーチに就かれたのだが、その縁で日本体育大学との交流関係が生まれ相互の練習交流が進んだようだ。結果的に攻撃のポテンシャルが高い選手の飛躍のきっかけが得られた。更にU19代表選手が持ち帰った世界のラクロスとの接点が、さらに高い物への具象化を導き出した。

それが、東海地区では野心的であり革新的な選手の動きを引き出したと考えたがどうだろう?たった一つの例だがU19代表に選出された山内理沙子選手の代表練習から世界選手権での成長を目の当たりにした結果から、そういう刺激は進化のきっかけとして大きなものではないかと信じられるに至った。

一人の選手は起爆剤でしかないが、それをチーム全体に広げるのはチームリーダーであり、チーム全体の意思である。それが一体となった時2019年の南山大学のような覚醒もあるという事だ。


ここで、下の表をみていただきたい。関東リーグ1部の結果だが、1試合平均の得点は東海地区の方2点以上多い。その中でも圧倒的に強かった南山大学が、全日本大学選手権においては、関東代表の立教大学に4対11で敗れている。

やはり、独自の戦術を持った攻撃力が必要なのではないか?従来の守備力を無にするような新しい攻撃力が。
日本一に向けた道のりというのはまだまだ険しいようだ。

東海地区は南山大学以外にも、2018年に動いたラクロス界が変曲点を迎えたのかもしれない。

実際には、2018年下位に落ちたチームが、復活した(愛知教育大学、名古屋大学)一方 愛知学院大学は守備の構築が追いつかず降格ゾーンにまで順位を下げた。又苦しみながらも3位をキープした至学館大学もあった。

しかし、変化の波をもろにかぶったのは、降格した愛知淑徳大学だったのだろう。何がポイントだったのかは不明だが、近年着実に強化をし、プレーオフへの参加も果たしてきた淑徳大学だったが、2018年からさらに防御が厳しい物となったようだ。
淑徳大学は2019年初戦愛知学院大学を11対9破ったのだが第2戦の志學館大学戦で、守備を破られるとその後のリカバリーはならなかった。

主たる原因は、外からうかがい知る事もかなわないが、チーム力の復活を果たし1部への復活を期待したいチームである。

東海地区は2019年南山大学が示した攻撃力の方向性をさらに、全チームが追求すれば2020年リーグ全体としての覚醒を迎えそうな気がする。全日本強化選手にも人材を供給し始めているその未来に力を結集されてみてはどうだろう。

ここでも言い過ぎたか?

次回は、関西地区の話をする。

こぶ平

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