decoding

【こぶ平レポート】プレシーズン振り返り②関東・あすなろ(女子)

あすなろCup、男子ラクロスの次は女子ラクロスの結果です。

ラクロスは、大学から始める選手が90%以上というスポーツでありながら、女子の場合は、年代ごとに違いはありますが、Teen’sの経験者が集まる
チームが強さを発揮する傾向は強いです。今年の立教大学がそのケースでしょうか?
ただ、又別の意味でエポックメイキングなラクロスを魅せたのも立教大学でした。

立教大学女子ラクロス部は1年生のサマーからあすなろまで複数のチームを出す形で、その中でも経験者(U18代表を含む)が中心となって、夏、冬と連覇をしていました。中には、1年生でリーグ戦1部の新人王に輝き、現在の日本代表強化選手に選ばれている選手もいた(スタメンの6人は経験者かな?)訳ですからサマーでの優勝、ウィンターでも勝ち切ったのは妥当なところでした。
しかしながら、過去の3冠チームである早稲田、東海もそうでしたが他校の追い上げで、あすなろでは勝っても苦戦。あすなろは違うステージという位置づけでした。
しかし、今年が特別だった理由があります。
立教大学α;経験者がLeadする女王チーム
立教大学β;ラクロス未経験者だが運動能力の高い選手で組まれたチーム。
という編成でともに非常にレベルの高いラクロスをするチームが出てきた事です。何が特別か?即ち、ラクロスの経験値の優位性は、運動能力の優位性に優るのかという実験の場になったと言えるからです。


予選のハイライトはD組 立教βvs慶應義塾 の戦いでした。運動能力に優れたラクロス未経験チームvsTeen’s経験者が多いチーム の戦いは、ともに成長を見せつけながら、新人らしいミスを突き合う接戦となり、ゴール前での攻防に一瞬の強さを見せた、立教βが3対2と慶應義塾を破り、決勝トーナメントへ進出します。

一方の立教αは早稲田合同や東京農業合同といった1部主体のチームにも順当に勝ち切り決勝トーナメントでは、決勝に進めば立教大学同士の戦いとなる状況を作り出しました。

そんな中、有力校の明治大学と同じG組で、育成には定評のある明治大学に引き分け、青山学院・中央合同に4対1と勝った、東京・専修&日本女子合同チームの堂々たる戦いは今年のリーグ戦での活躍を期待させる物でした。

予選まとめ




決勝トーナメント

1回戦の日本&成城合同に苦戦した立教βに対し、明治にもしっかり勝ち切った立教α。準決勝では東海&学習院合同に7対2と快勝をして勢いを取り戻した立教βと初の同校対決となる決勝戦は、文字通り一進一退の中に、運動量豊かな動きから強烈なショットや、経験値からクリアショットで応じるなど2つの個性がぶつかり合う中、終了間際に立教βが追い付く、劇画的な展開になりました。
延長サドゥンヴィクトリーは経験者のコンビネーションが冴え、ゴール前でのパスからのクリーンショットで立教αが三冠を達成したのでした。

その他では、明治大学の予想通りの強さもありましたが、特筆すべきは東海・学習院合同をぎりぎりまで追い詰めた、3部玉川・東洋英和&聖徳合同チームのがんばりでしょう。リーグ戦では今年こそ2部へという戦いが見られそうです。

結果的に、経験値が運動能力を抑えきった勝利という形になった、今年のあすなろCup女子。実際にその差はとても少ない物になった形ですし、国際試合でTopとの違いになる運動能力の高さというのは経験値の高さに優りうるという事を示した事になった訳です。

そこから先、運動能力の優位に、経験値をプラスすれば国際的にもTopと戦える道が見えてきたと思わせる決勝戦だったと言えるでしょう。

そして、その実証の為に集められた40名の日本代表強化選手の中に6名のあすなろ戦士が含まれその内3名(2名がβ)が立教大学の選手である事は示唆に富み、又期待が広がる事象なのかもしれません。

6月に行われる、EnglandU23との戦いに注目が集まります。

そして、東海大学以来3年ぶりに3冠達成となった立教大学は、この先どのようなチームになっていくのか、これからはβとのシナジー効果も
現れるとすると、、、、、注目せざるを得ないでしょう。

関東地区のあすなろCupは男女とも新鮮な結果となりました。ここから巣立つ選手が21年のW杯の舞台に立つ姿が目に浮かびます。

Lacrosse makes friends!
次は開幕するクラブリーグについてお伝えする予定です。

こぶ平


関連記事