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【こぶ平レポート】関東学生『女子』|FINAL4の結果を徹底解説!

ラクロス、全日本大会へ向かう戦い、先週末学生リーグ3地区のプレーオフが開催されました。
そして、第10回全日本学生選手権に向かう関東学生リーグのFinal4 男女の試合が実施された。
その詳細をレポートします。

全国注目の関東地区Final4 会場は駒沢オリンピック公園第1球技場

女子ラクロス|10月27日(土)開催
慶應義塾大学(A組1位昨年日本一)vs東海大学(B組2位昨年のセミファイナリスト)
日本体育大学(B組1位)     vs青山学院(A組2位)

今季は、まだリーグ戦が同時に実施されているため、観客数がやや少ない形で実施されたが、試合は非常に味のあるゲームとなった。
私の試合前予想は既報の通り
6:8 東海大学が慶應義塾大学を破る
5:4 青山学院が日本体育大学を破る
だった。

慶應義塾大学 vs 東海大学


前回の記事内の ☆彡 慶應義塾vs東海はこうなる!で、
やや、攻撃力が弱くなっている慶應義塾に対し、攻撃力では女子学生No.1と思われる東海が慶應の固いディフェンスを破る!
と見たが、結果は、8対2で慶應義塾が東海を破り2年連続日本一に向け、難敵を撃破した事になる。

結果だけを見ると慶應の完勝に映るが、試合の始まりは雰囲気としては東海の勢いが勝るものだった。

慶應の圧勝の理由は3つあると考えた

①前半10分間で、東海の2得点を逃したミスに救われた事
②相手ミスを、確実に味方の優位に持って行った、慶應義塾のライド&DF
③慶應ゴーリーの守備範囲の中で勝負をした東海大学の攻撃

が先制の優位を取れなかった東海には最も大きなポイントだった。

開始早々、慶應の鋭い73番のランシューを、東海50番ゴーリーがファインセーブで凌ぐと、ターンオーバー東海のポゼッションからインサイド0番へのパスを慶應28番のファインカットというゴーリーの高い技術の応酬から、優勢を取ったのは東海。前でのライドを含めショットへのアプローチを取りながらフリーシュート(FS)を得る。15番のFS、即回して、最後はインサイドフリーの4番への絶好のパスを通す。普段なら10回試みて9回は決まる攻撃を、ゴールを意識するあまりボールの見切りが早くキャッチミスから、ターンオーバー。慶應は33番がきっちりFSを決めて、先制。続く東海の攻撃もゴール正面ほぼフリーでキャッチを受け、ショットに行けるところを、キャッチミス。ボールを落として、又も拾われターンオーバーから、73番のブレイクランシュートで失点を重ねた。

東海からすると、2得点が2失点となり、喪失感が大きくその後の動きに焦りからの無理なショットが多くなる結果となった。一方慶應はここで、33番と73番が乗りまくる形となる。ここで前半の流れを掴んだ慶應義塾は相手に流れを渡さない全員のDF(特に前半20分に見せた東海0番のブレイクしたかに見えた攻撃を狙いすましたチェックからボールを奪い返した33番のDFは見事だった。)が残り5分で73番のFS、33番の得意のミドルショットを呼んで決めて、5対0と決定的な優位を取った。33番のミドルは決して打たしてはならないフリーでのミドルショットだった。

ミスがリカバリーできなかった東海に対して、決定的なミスを起こさず、決める人が決めた慶應義塾が70%近いポゼッションを取れれば、この差になるのも仕方のない所だった。

しかし、これで決まった訳ではない。

東海0番の圧巻のショットや、1番の最高のカットインブレイクは流れを変える威力がある。これらが決まった場合は十分に追いつき得る状況で、後半を迎えた。

後半の開始早々、お待ちかねターンオーバーゴーリーからの3本のパスで最後は0番の鮮やかすぎるゴールは流れを呼び込むのには十分なファインゴールとなり、その後東海のカウンターからの鮮やかな攻撃が繰り出された。

しかし、ここで慶應ゴーリーの前へ出てのカットからのポゼッションを73番の一気のランブレイクで得点を重ね流れを決して渡さなかった。この後は、東海の単発の攻撃をゴーリーのセーブや、ライドディフェンスで凌ぎながらチャンスを物にした慶應義塾が33番の3点目の加わり、圧倒する形で終わった。

この試合 33番西村 沙和子選手、73番伊藤 香奈選手がハットトリックを達成するなど結果的には慶應の強さが発揮された形となった。

自分達への流れの持って来るプレーなど、大きな舞台でも普段のプレーができるのが慶應義塾の最大の強さだ。

2017年度からの無敗を貫く、慶應義塾はまだ、32番や、72番の得点力もあるわけで、全貌が見えない。

一方の東海大学は、4年生が1年時のラクロス3冠達成(サマー、ウィンター&あすなろ)チームとして、強さを持つチームのパフォーマンスは見せたが、華麗なパスが決まる確率が最後まで50%以下で、キャッチミスも重なった。その100%の力を見せつけられなかった事は残念で仕方がない。

フィニッシュ時の慶應ゴーリーとの距離感がポイントのようにも見えた。ゴーリーの動ける範囲の僅か外からでも決められる力を見せていただけに、ゴーリーの手の内に入ってしまった事は、想定以上の慶應ゴーリーの動きだったのか。

女子は来季から10人制に移行する。10人制で1番力を発揮しそうなラクロスを、演じていたのは間違いなく東海大学だった。

来期、注目をしたい大学である。

日本体育vs青山学院

互角の守備力から、精神的な強さにより5対4で青山学院が勝利すると予想したこの試合。

実際には観戦はできなかったわけだが、実況から読み解くと、予想外に両チームの攻撃力が進化をしていた。

そんな中、常に先手を取り続けた青山学院に対し、残り30秒で日本代表候補ボランチ3番の起死回生のショットで日体大が、その勢いで延長サドゥンヴィクトリーを勝ち抜くかと思われたが、精神力の逞しい青山学院は主将が繋いだボールを決めきって、青山学院が勝利した。

2012年のファイナル4で、慶應義塾に残り30秒で決められて敗戦を喫した青山学院には、やはりその時の先人の思いを掌中にした強さがあったようだ。

決勝戦は、初の青山学院が慶應義塾に挑む形になるだろう。リーグ戦では雷雨で残り8分を残して3対5と敗れた慶應義塾との再戦は、今年のチームと2012年のチームの思いを胸に臨む青山学院が強い気持ちで戦えれば、何か伝説の試合になりそうな気がする。

決勝は、11月10日(土)  CS朝日2chで生中継が決まっている。関東の皆さんは現地で、各地の皆さんは是非CS(110度)朝日2chでの生中継で伝説の目撃者になろう(CS朝日2chは契約が必要。有料チャンネルです。)

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