LACROSSE ACAEMY JAPAN

【ラクロス団体コラム】LACROSSE ACADEMY JAPAN コラム

LACROSSE ACADEMY JAPAN (@lacrosseacademyjapan)は多くの方のご支援を頂き、2016年10月にスタートしました。きっかけは他の団体さんが一生懸命活動されているのを拝見し、またラクロス経験者ではない方がスクールを運営されている事を知り、自分としてできる事はないかと思い立ち上げを決意しました。最初は5人からのスタートでしたが、お陰様で現在は中学生クラブ(U-15CLUB)含め延べ60名のメンバーさんにご参加頂いています。

コンセプトはCreativity,Challenge,Combinationの成長と的確な状況判断に基づくパス展開ラクロスを掲げています。

お陰さまで素晴らしい子供達と保護者様の出会いやコーチ陣の尽力により非常に高いレベルに成長してくれています。

アカデミーが特に大切にしているのは「楽しむこと」「考えながらプレーする事」「状況判断」です。

サッカーのレジェンドである小野伸二選手は「自分の全てのパスに(受け手側への)メッセージが付いている」というようなコメントをしています。全てのパスに、です。

究極的には全てのプレーに対して、なぜそのようなプレーをしたのか?もっと言うと「なぜ今シュートを打つ判断をしたのか?」「なぜ今のパスはそのスピードで、その軌道で、そのコースに投げたのか?」など全て理由が無くてはならないと思っています。楽しむ事と意図無しに適当にプレーする事を混同しないようにしなければなりません。

また、コンセプトの大きな柱であるクリエイティビティは、日本人にとって最も苦手な領域だと思います。

それを伸ばすには子供達を型にはめ過ぎず、常に楽しむ事を大事にし、1人1人の特性を見てあげて良い部分を認めて褒めて、伸ばしてあげる事だと思います。

そして、逆説的ですが、細かいところをあまり一生懸命指導しすぎない事(笑)、ある程度自由にやってもらい自分で考える余地を残す必要があると考えています。「コーチが言っている事は分かるけれども、なかなかできない」という事は大人でも沢山あります。

例えば、一般論として「基本はスティックは縦に振る」というのがあったとして、もしかするとその子にとっては最初は横投げの方がやり易かったり、コントロールが良かったり、楽しかったりする可能性があります。受け手側からすると一般的には縦スローの方が(球質、軌道的に)取りやすいというのがあるかも知れませんが、もしかすると受け手のレベルも高くなって来た場合は全然取れてしまうレベルの可能性もあります。

一般的には右左両方使える方が有利という原則があったとしても、その子に関しては、左だけ「圧倒的な」スキルのポテンシャルがあるとするならば、まずは、その圧倒的に得意な部分を最大限に伸ばす事に注力した方が結果的にその選手にとって良い場合もあるかも知れません。

アカデミーでは「基本は縦振り、両手も使える方がベター」と指導しています。

しかしながら、上記のように一般的なセオリーや価値観だけで、これまでの既成概念の枠に収まらない子を矯正して、可能性の芽を摘まないようにしなければならないと常に意識しています。そういう子は得てして、他から見ると最初は「違和感」「変な癖」に見えてしまう事が多いのです。

「皆がこう言っているから」「これが常識だから」という理由だけであれば、それが本当かどうか、全ての子に当てはまるのかは分かりません。子供達にも常に疑問を持ち、アドバイスを聞きながらも自分で考え、自分なりの答えを出せる選手になってほしいと思っています。

そして、私もどうしても上達の早い子をピックアップして、SNSなどで良いお手本としてアップさせて頂く事も多いのですが、、子供によって上達速度がすごく早い子と遅い子がいます。

上達速度が遅い子も素晴らしいです。始めて3年くらい経ち「あれ?この子、最初は全然だったのにいつの間にか良くなって来てるなあ」という子が結構います。じわりじわりといつの間にか上手く、そして逞しくなっているのです。ですので、初期の段階で指導を焦りすぎないようにケアしています。その子達が最初の段階で他の子より下手であっても、辞めずに続けて来たのはやはりラクロスが楽しい、好きという気持ちが途切れなかったからだと思います。

勿論、大会などは勝負事の側面もありますので、練習時の明らかな怠慢やミスに対してシビアな部分も必要です。ある程度の緊張感も楽しさの1つですので、そのバランスを大切にしています。実は小学生の大会は意外と多く、年間5大会程度あります。主催運営の皆さまには感謝しております。毎回、熱戦が繰り広げられ、子供達は凄い成長を見せてくれます。

また、アカデミーの方針としては、良い悪いは別として日本の少年スポーツで良くある習慣(きっちり整列させる、とにかく大声を出させる、保護者の強制的な過度な当番制)などは無しとさせて頂いています。勿論、礼儀を軽んじている訳ではなく、練習ゲームの際の開始・終了時などは必ず相手にリスペクトするようにし握手するようにしています。

次回は練習メニューなどに関して書かせて頂く予定です。これから数回よろしくお願い致します。


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