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【こぶ平レポート】ラクロス2018年振り返り④女子編〜Teen’sの今〜

少し間隔が開きました。
ラクロス2018年を振り返るシリーズ4。ここから女子編に入ります。
女子編の最初はTeen’s Lacrosseです。

話の始めに、Teen‘s Lacrosseという言葉について解説しておこう。
例えばUSのラクロス関係者と話すときTeen’s Lacrosseといっても通じない。

USでは U10,U12,U14,U18等で細分化されていて、世界的にはU19,U15世界大会がある。そして日本では関東地区でU18、U15選抜の活動がある。
このU18,U15の世代明確に言えば、中学生高校生のラクロスをTeen’s Lacrosseと認識されている。
そして、海外では多少ルールに違いがあるが、日本ではTeen’sというカテゴリーの中で中学生も参加をして、同じフィールドで戦っている。
そして、中にはU-19代表候補に名を連ねる選手も出てきている。

実はこのことこそ、Teen’s Lacrosseの2018年の進化の発現なのである。

Teen’s Lacrosseの1年は3月の全日本選手権で開幕するという、他にはないシステムになっている。そこから振り返る前にTeen’s Lacrosseの現状について触れておこう。

高校・男子ラクロス(全6校)
[宮城県、私立] 仙台育英学園高校
[東京、私立] 早稲田大学高等学院 (練馬区、男子高)
[東京、私立]  海城高校 (男子高)
[神奈川、私立]  慶應義塾高校 (男子高)
[東京、私立]   岩倉高 (男女共学)
[大阪、私立]  興国高 (男子高) 2018年設立

高校・女子ラクロス
関東  29校(26チーム)
[東京、都立] 小石川中等教育学校 ———- パワーポインツ
[東京、都立]立川国際中等教育(旧 北多摩高校;平成25年3月) ———- K.L.C.
[東京、都立] 飛鳥高校 ———- Legend’s
[東京、都立] 第一商業・野津田・第3商業(旧第一商;代官山クルーズ)—-FTI (旧NFT) 休部
都立第3商業が2018年 春を最後に 活動休止 全て活動停止中
[東京、私立] 東京成徳大学高校 —— BRAVE YOUTH
[東京、私立] 慶應義塾女子高校 —— クラッシャーズ
[東京、私立] トキワ松学園 —— Smash Stars 合同 ThreeStars(トキワ松、国本、岩倉)
[東京、私立] 聖ドミニコ学園—-Cheers
[東京、私立] 大妻多摩中学・高等学校 ———- コタッカーズ
[東京、私立] 文京学院大学女子高等学校 —— 活動休止中
[東京、都立] 片倉高校 (共学) 女子ラクロス———SPICA
[東京、私立] 国本女子(GRIFFINS) 合同 ThreeStars(トキワ松、国本、岩倉
[東京、私立] 東洋高校 (共学) 女子ラクロス—–IVY
[東京、私立] 目白研心中高 (女子高)——-(旧目白学園) WhiteEyes
[東京、私立]日大中学高校(共学)(AQUA)
[東京、都立]町田総合高校 ———- HEARTIES
[東京、私立]岩倉高校 ———-合同 ThreeStars(トキワ松、国本、岩倉)
[東京、私立]成蹊高校—–愛称 調査中    2018年設立
[埼玉、私立] 本庄東高校 ——— PEACH PITS
[埼玉、県立] 伊奈学園総合高校 ——– グラスホッパーズ
[埼玉、県立] 熊谷女子高校 ——– US movers
[埼玉、私立] 山村女子学園高校 ——– LIBERTYS
[千葉、私立] 渋谷幕張高校 ——– MAPLES
[千葉、私立] 昭和学院秀英高校 ——– POLISH
[茨城、私立] つくば秀英高校 ——– Twisters 2018年秋 活動休止
[神奈川、県立] 横浜国際(旧 神奈川外語短大付属)高校 ——– サンフラワーズ
[神奈川、県立] 鶴見高等学校 ——– Shooting Stars
[神奈川、公立] 横浜市立東高校—— EAST GIRLS
[神奈川、公立] 横浜市立戸塚高校 ——– Fellows
[神奈川、私立] 桐蔭学園 (別学) 女子ラクロス ——– SERAPHS
[神奈川、県立] 大和西高等学校 ——– ?

関西地区(6校)
[京都、私立] 立命館宇治高校ラクロス部 —— Cherrys
[京都、私立] 同志社 高校ラクロス部 ——- BeatBeans
[京都、私立]京都外大西 高校ラクロス部
[京都、府立]洛水 高校ラクロス部
[大阪、私立]関西大学付属 高校ラクロス部 ——KAISERS
[大阪、私立]箕面自由 学園高校ラクロス同好会

東北地区(1校)
[宮城、私立]仙台育英高校ラクロス部———–LIONS

実は2018年には男子で 大阪の興国高校(関西初) 女子 成蹊高校 のチームが設立された。
一方で、女子の都立第3商業 と つくば秀英高校 が部員確保ができずに、活動を休止した。
中学から活動をしているのは、男子は慶應義塾のみ(非公式)。女子は 関東8校、関西は2校だと思われる。

そして、全日本選手権 3月末に行われ 全国といっても最終的には関東5校関西3校の戦いとなり同志社高校が関東の包囲網を打ち破り、2回目の優勝を飾った。

昨年の特徴は同志社高のダイナミックなラクロスが、関東の運動量の多い、緻密なラクロスの対抗しうるかというのが、ポイントだったが、同志社のモチベーションの高さが、コーチ不在の中で優勝に導いた最大の理由だと考えている。

そして、このチームから、U-19日本代表候補に名を連ねる選手が出ている。

一方で、全日本選手権出場の顔ぶれは、最近の4年ぐらいは同じ顔触れになっていた。ところが2018年のリーグ戦で、この顔ぶれが少し変わる事になった。関西のリーグ戦は、同志社の1強で変わらないが、関東のリーグ戦でTop4の顔ぶれが変わりつつあるのだ。

関東の8強といわれた
東京成徳、横浜市立東、日大高、伊奈学園総合、聖ドミニコ学園、都立飛鳥、県立鶴見、目白研心が

2018年 春のTeen’sCupの結果
東京成徳、横浜市立、日大高、伊奈学園総合、目白研心、県立熊谷女子、都立立川国際、慶應義塾女子

となり、

秋のAutumn Cupの結果
日大中高、桐蔭学園、東京成徳、大妻多摩、横浜東、立川国際、目白研心、聖ドミニコ学園に

2部優勝の 横浜国際高校と1部5位6位に仙台育英を加えた4チームで関東第5代表を決める戦いに挑むことになった。

従って、今年2019年の全日本選手権は日大中高、桐蔭学園、東京成徳、大妻多摩という顔ぶれとなる。

もう少し振り返ると、
春のTeen’s Cup 強力なサウスポーシューターを擁する横浜市立東高校が宿敵東京成徳に打ち勝つかが焦点であったが、東京成徳の緻密なラクロスが上回り、7対5と東京成徳が優勝をした。

秋は、3年生が引退し、新チームとなって戦うのだが、ここでは数年にわたり進化をしてきた、日大中高桐蔭学園中高が、夏を経て進化を加速。特に体幹を含めたトレーニングを重ねた日大中高の進化は著しく秋の段階では、他の高校を圧倒する形で、日大中高としても初の優勝に輝いた。

早い、速いパスと、動きの質の高さが結実した形で、運動能力については日本一高いチームになったとみている。春までには更なる進化も見込まれ、ここに立ちはだかるのは、ダイナミックな動きを継承しているとすれば、同志社高校になると予想される。

日大中高から4人の選手がU19代表候補に選ばれている事でもその強さが表れている。桐蔭学園は、意識の高い選手がけん引する強さが特徴で、大妻多摩は、伝統的な運動量にパスキャッチの反復が培った、ミスの無いプレーが特徴。伝統的な緻密さを継承する東京成徳と、個性のはっきりしたチームの戦いに横浜東を中心にした第5代表チームが風穴を開けるか?

第10回となる2019年の全日本選手権が注目される。
そして、伝統のチームの復活がなるのか?春から秋まで、目が離せないTeen’s Lacrosse 会場に足を運んで欲しい。

Enjoy Lacrosse!!

こぶ平

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