【こぶ平ラクロス】第11回ラクロス全日本大学選手権大会|1回戦(名古屋会場、仙台会場)
ラクロスファンの皆さん、2019年ラクロスシーズン、全日本選手権シリーズ 先週行われた1回戦について考察してみました。
実際の試合の模様は、発信をされると思いますが、ここでも歴史が動きました。
選手権情報
ラクロスの全日本大学選手権は2009年に新制度になって11年目を迎えている。
2009年から2011年までは関東地区、東海地区、関西地区、4地区(北海道、東北、中四国、九州)代表の4チームの戦い。
2012年から 北海道地区が独立リーグとなり2015年まで関東vs北海道、関西vs(東海vs3地区代表 の勝者)が戦う形式になり。
2016年からは
北海道地区vs3地区代表の1回戦 東海地区vs関東地区、1回戦の勝者vs関西地区
の勝負形式となってきた。
そして2019年(今年)九州地区が独立リーグとなり
北海道代表vs2地区(東北、中四国)代表、九州代表vs東海代表の1回戦。
優勝経験のある関東・関西地区の代表がシードという形式に変わって来た。
過去10回の歴史で幾つかの情報を知っておいて欲しいのは
☆優勝校(優勝回数&五十音順)
女子 関西学院大学(関西代表)3回
慶應義塾大学(関東代表)3回
明治大学(関東代表) 2回
東海大学(関東代表) 1回
日本体育大学(関東代表)
男子 慶應義塾大学(関東代表)4回
早稲田大学(関東代表) 4回
日本体育大学(関東代表)1回
一橋大学(関東代表)
関東・関西地区以外の優勝は無く(これ以前も)決勝に進出した地区としても、
関東・関西以外は2014年の金城学院大学(東海地区代表)のみであったという事。
☆北海道地区の夜明けがまだなのだ。
北海道地区は、先の4地区大会を含めて(2009年の記録は不明だが)2010年の男子北海道大学の1勝2011年の女子北海学園の1勝の地区代表予選での勝利のみが記録されている。
2012年独立リーグとなり(これは、凄い努力がいる事なので素晴らしい事なのです)選手権に挑戦するも、関東の厚い壁に跳ね返される。2016年からの3地区代表との戦いで拮抗するも勝ち切る事ができなかったという事。
即ち、関東、関西を抜く事が他の5地区の目標となり、北海道地区は全国大会での勝利が悲願になっていると言える。
そこで迎えた 11月16日 1回戦 名古屋ラウンド
<男子>
南山大学(東海地区)vs九州大学(九州地区)
大学名 1Q 2Q 3Q 4Q 合計
南山大学 2 0 0 0 2
九州大学 0 2 3 2 7
Awayの九州大学、リーグ戦では得点平均が6点台と得点力不足を思わせた九州大学が、九州地区の2部制の効果を現すかのように、きっちり得点を重ね、失点もリーグ戦後半同様の2点に抑えきった。
九州地区は、クラブリーグ同様の1部4校の2回戦制をを取り、拮抗した試合を6試合重ねる事ができる。その効果が表れたと言えるのかもしれない。
逆に南山大学が、リーグ戦得点平均4点台の得点力不足が解消しきれなかったようだ。
九州大学は11月24日 準Homeの九州佐賀県で関東代表の早稲田大学を迎え撃つ。そのディフェンスが早稲田大学の矛に対して盾となり得るか?注目される。
<女子>
南山大学(東海地区)vs福岡大学(九州地区)
大学名 1Q 2Q 3Q 4Q 合計
南山大学 4 4 1 3 12
福岡大学 0 2 2 2 6
南山大学が、今年全国でも屈指と思わせる攻撃力を、1Qから発揮し、完勝した形だ。実は福岡大学もリーグ戦での平均得点が14.8点(ちなみに南山大学は16点という凄まじさ)という得点力の高さを誇っていたが、南山大学が上回った形だ。
南山大学は、攻撃陣は8人でゲームをメイクしていくようだが、2番リィ選手6番しん選手(コートネームで失礼します)の爆発的得点力を始め、5人の点取り屋が存在する。
聞くところによれば、関東の日本体育大学女子ラクロス部との連携があり、お互いに高め合う形となっており、関東からの刺激もこのようなチームを存在たらしめて居る理由の一つなのかもしれない。
対した福岡大学は、やはり高い攻撃力を持っていたが、1Qで奪われたモメンタムを、奪い返すようなシチュエーションにならなかったリーグ戦時の経験の差が出たのかも知れない。例えば苦しい時にドローを奪えなかったのも一つの要因だったようにも見える。
想定以上の強さで勝ち上がった南山大学は、関東代表の立教大学と準決勝を戦うのだが、その攻撃力が威力を発揮するのか?関東屈指の守備力を有する立教大学に対してのブレークスルーは?そして、サッカーのバルセロナ的な攻撃力も有する立教大学に対して盾となるのはゴーリーなのか?
全日本大学選手権 準決勝屈指のカードに注目をして欲しい。
そして 11月17日 1回戦 仙台ラウンド
<女子>
宮城学院女子大学(東北中四国代表)vs北海道大学
大学名 1Q 2Q 3Q 4Q 合計
北海道大学 1 2 1 1 5
宮城学院女子大学 0 2 1 1 4
ついに、又新たな歴史の扉が開かれた。何度も押し続けた扉をこじ開けたのは、北海道大学女子ラクロス部。
試合速報でした確認はできなかったが、5人の選手が決めた得点を、0番のゴーリー中心に守り切ったのか?
1Qでの先制を、2Q前半で逆転されるも直ぐに同点から逆転。その後は終始リードを保った訳だが、5対4とされてからの残り数分間というものは、本当に長く感じた事だろう。
この経験が、失う物の無いチャレンジに繋がるはずだ。
11月24日 準決勝 大阪ラウンド 昨年日本一になった、関西学院大学を破った同志社大学に挑む形になるのだろう。ここからは、全く新しい道になる。それを切り開けるのは北海道大学女子ラクロス部しかないのである。
<男子>
東北大学(東北中四国代表)vs北海道大学
大学名 1Q 2Q 3Q 4Q 合計
北海道大学 0 0 4 1 5
東北大学 2 2 0 2 6
女子に続きたかった、北海道大学。しかし、全国大会の常連となった東北大学は、強かにゲームをコントロールし前半を45番小山選手の3得点を含む4対0とした。
しかし、3Qに入り裏からの仕掛けを意識して増やしたのか、ブレイクスルーを見つけると、モメンタムを獲得した北海道大学。0番のスタンディングショット2本も決まり、一気に4対4として追いつくと、4Qには勢いそのままついに逆転をした。
ここからの攻防は熾烈だったのでしょう!日本一面白い(途中良く分からない部分も含めて)ツイート実況によれば41番針生選手のゴーリー力86番大藪選手のハイタワーディフェンスが流れを止めて、4点目となる45番のショットで追いつくと、この試合2点目となる69番長尾選手のトレンディなバウンドショットがゴールを打ち抜き逆転したのが残り100秒。
そこからは、懸命の攻防だったのでしょう。しかし、最後は東北大学が勝ち切り、北海道大学のアベック勝利はお預けとなった。
しかし、前半0対4からリカバリーをした北海道大学、最後の10分で逆転をした東北大学。ともに精神力の強さを発揮した試合のようだった。
東北大学は11月24日関西代表の関西学院大学と戦う。ここ2年関西地区代表に肉迫している東北大学男子チームは何かを起こしそうな気がする。
第11回 ラクロス全日本大学選手権 1回戦で、重たい重たい歴史の扉が開かれた。開かれた扉を北海道大学女子ラクロス部だけではなく皆さんが通って欲しい。
こぶ平