【こぶ平ラクロスコラム】高校ラクロス(女子)の変化
色々なスポーツが、それはオリンピックを始めとするBig Sportsだけではなくむしろメジャーになろうとするスポーツに大きな影響を与えたコロナ新型肺炎自粛。
そんなコロナ禍でTeen’s(女子・中高世代)ラクロスはどのように変わったのか?又変わりえたのか?プラス、マイナスについて考察してみた。
<関東地区の動き>
上手く、リクルート活動ができたチームと、できなかったチームで格差が広がった。
昨今の運動部離れが言われる中、例年なら繰り広げられる勧誘という名の部員の奪い合いが無く、例年以上に選手が集められた学校も多かった。
一方で、大妻多摩、熊谷女子、聖ドミニコ学園等の有力チームが試合休止を余儀なくされ、又多くの選手の部活からの離脱を招く学校も出た。
二部でも、合同を組まなければ秋のリーグ戦に出場できない学校もあった。しかし、そのような影響をものともせず、合同チームで2部優勝を果たした都立町田総合・トキワ松学園&国本女子合同チーム(Hearties&Victolax)の頑張りは、少ない選手のチームでの戦い方、進化のモデルになるような事例であった。
結果的に、2020年度の3年生は一試合も試合をせずに卒業を迎えた中、大学でもラクロスを続けるという流れは細くなっているように側聞する。大学として、大学から育成する流れが主流となっているようだが、Teen’sにも、才能あふれる選手はたくさんいたので、リクルート方々母校を訪問して、進学先を確認して、その才能を伸ばしてあげるような活動も必要な事ではないだろうか?
2020年度のAO入試は競争が厳しかったようで、才能のある選手も、望んだ大学に進めなかったケースも多いと聞く。しかしながら、各大学も2020年度の新入生確保に苦しんでいた現状からすれば、即戦力の注入も一つの強化支援策だと思う。OGの母校訪問ありです!
そして、2021年度全日本選手権が開幕したが、2019年の余力が大きいチームの力が目立っている。一つは中高一貫校の進化と、もう一つは公立3年制学校の苦戦である。
関東に関してだが、秋のリーグ戦ベスト4は日大中高、東京成徳大中高、桐蔭学園高(実際に活動は別だが中学からラクロス部がある)に横浜市立東高校が唯一進出を果たした。
横浜市立東高は昨年秋1年生が主力となり全国大会を逃したが、その代の選手が実力を着けて全国大会に返り咲いた。2019年の余力の大きいチームの典型であり、他の3校に、関東第5代表となり初出場を果たした目白研心も中高一貫校である。
公立の強豪校である、埼玉県立伊奈学園総合、埼玉県立熊谷女子(不参加でしたが)、都立飛鳥 といった学校は、毎年10名以上の選手を集めて長期を見据えた強化ができるか?指導者の変更という課題に対して、選手の自主プログラムがどのように機能するか?そういう指導者問題を抱える学校への、協会の支援策も求められる所だ。
一方で、都立の立川国際中等教育学校や小石川中等教育学校のように、中高一貫の公立校も増えてくると、数年後にはラクロスの勢力地図が書き変わる可能性は高い。楽しみでもある。
<関西地区の動き>
関東と比べると、練習時間は長くとれていたと聞いている。ただ、秋のリーグ戦の結果等からは、進化を見せていそうなのは立命館宇治高校ではないかと予想される。
何人の部員が確保され、どのような試合をするのか、4月の全日本選手権が楽しみとなるが、関東に対して優位な戦いが繰り広げられるのは必然と言わざるを得ない。
さらに、一昨年の常翔学園のリーグ戦参加に加え、新たなチームの参加も噂されるので、関西地区のTeen’sからも目が離せない。今後の関西地区からの情報発信にも期待をしたい。
チーム力に余力のある学校優位は来年の春ぐらいまでは続きそうだ。今年不参加のチームでも、自主練や、動画サイトで得た情報を体現することで今年の進化に繋げてほしい。
才能と、進化の意欲があれば、本場アメリカで戦えることを示してくれている選手も出現している。その意味は大きい。
ぜひ続いてくれる選手が出てきてほしい。
こぶ平