【こぶ平コラム】2016年Japan Lacrosse Review1
ラクロスファンの皆様へ!
明けましておめでとうございます。
12月18日に全日本選手権決勝が行われ、そこで繰り広げられた激戦のカタルシスを見届けたあと、ラク・ロスに陥っているオヤジーレです。
皆様のラク・ロスを埋めるような話題を提供できればと思いますが、どうなりますやら。
新年ですので、今年のラクロスについて書こうと思いましたが、昨年200ゲームに近い観戦のReviewと感謝をしっかり書いていませんでしたので、今年に繋がるところもあり、先ずは2016を振り返らせていただきます。
お付き合い下さい。(勿論、個人的なものですから、それは違う、実際はこうでしょう!という突っ込みを是非お願いいたします。)
2016年はラクロス協会が早々から、新聞に報道されるなど激動の1年となり、全試合無料で観戦できる、ファンには嬉しいが、ラクロス界としては受難の年なりましたね?
又東京オリンピックの特別種目にはなれませんでしたが、オリンピック種目になれるようなしっかりした体制に変る方向は見えてきたという点では、転じて福となったように思える1年でした。
協会のご努力と、運営に携わられた皆様、献身的に動かれた審判の皆様への感謝で一杯の年でもありました。
総括
ルネサンス真っ只中の女子ラクロスと圧倒的パフォーマンスが支配する(悪い意味ではありません)男子ラクロスでした。
※注;ルネサンスは革新の象徴として使わせていただきます。敬称は略させていただきます。
2016年プレシーズン&Teen’s
ラクロスのシーズンは6月のクラブリーグから始まるようですが、実際には2月の東京6大学戦から新チームの公式戦的な物が始まります。その辺からあの、12月18日に共有したカタルシスまで長くなりますが、お付き合い下さい。
女子ラクロスの2016年は2014,2015年の明治大学の日本一2連覇の後、オフェンス主力3人他抜けた4年生の穴を埋めるのは難しいのではないか?それより、主力がキープされ日本代表候補に多くを輩出している、立教大学を中心に慶應義塾、日体大がリードし、選手権で連敗した関西学院に同志社が
からむ関西リーグに注目が集まる学生リーグに、過去五年間で3回学生の後塵を拝したクラブチームの戦いぶり、強化がどうなるのかがポイントという風に見られていました。
男子ラクロスは、学生界では、日体大の久々の学生一、対する決勝が初の大阪大学という新しい動きのあった2015もFALCONSのクラブ6連覇、全日本選手権8連覇は揺るがず、絶対的な革新は起こるのかどうなの?という皆さんの思いとともに迎えた2016年でした。
そして2月から始まった東京6大学リーグ戦で新チームの値踏みが始まりました。東京6大学リーグはほぼ日本一のリーグ戦と言って良いレベルで、シーズンを占う指針になります。
結論から言えば、男女とも早稲田大学の優勝になったわけですが、女子ではまだ、戦術レベルの事は何も問わない慶應義塾大学のミスの少なさ(女子は早稲田と得失点差)や、いつも仕上がりが遅い立教大学の仕上がりの早さ、そして、戦績以上にグラボ、選手の集散のスピードで速さを見せた明治大学の流石感を抱いたのを記憶しています。
男子では、、、、 非公開なので6大学戦に関してはわからないのです。が結果だけを見ると早稲田大学が優勝で1歩リード、慶應義塾、東京大学の下馬評が高まったというところでした。
視点を変えます。
Teen’s Lacrosse。2015年 秋のシーズンでは関東6位に終わった横浜市立東高校、年末の新人戦優勝を経て、2016年横浜市立東高校の1年となりました。 正にラクロス界のE-Girlsを演出してくれました。
3月に全日本中高生選手権が開催され、都立飛鳥高校との死闘を勝ち抜いた横浜東高校は秋関東1位の埼玉県立伊奈学園総合高校を5対3で破ると東京成徳大高校との僅少差を制し決勝で日大高を破り公立高校初の優勝を予選第5代表から成し遂げる快挙で始まりました。関西代表3校の内同志社高校が復活。関東代表を破り日大高とは延長サドンデスを演じ、元チャンピオンの存在感を示しました。
そして、4月から始まる関東のリーグ戦は3年生にとっては最後の戦いになりました。(1部の高校は2年生で活動を終える場合もあるのが高校ラクロスです)
ここで、横浜東(EastGirls)予選で都立飛鳥高との戦いで、今年初の敗戦を喫しますが、決勝トーナメントでは強さを発揮し、再び予選上位の伊奈学園、東京成徳を再び撃破。見事な春5連覇を成し遂げました。(結果的に春の飛鳥高との敗戦が2016年E-Girlsの唯一の敗戦となりました。)
Teen’s Lacrosseは大学から始める選手の多い中、非常にテクニカルに優れた選手が存在します。大学に進学されてからそのまま伸びるかどうかは、これからの高校、大学の連携に懸っているような気がします。
一方、クラブは5月連休のミラクルカップで年度の動向が見えてきます。そして、2016年は女子はNeO・MISTRAL、男子は東海地区からの招待等もあり、シーズンを占えるような形ではなかったです。
女子東日本クラブリーグは、NeOが参入即1部昇格、2年目東2位全クラ3位で迎えた3年目、優勝を目指す勢いを見せての1位。対してMISTRALは核の選手が離脱し、苦しいシーズンを迎えましたが、新戦力の加入が効果的で、全員で繋ぎ、守り、得点するスタイルへの変貌を見せ始めていました。
女子のクラブの場合、ここ1,2年新旧の入れ替わりの時期に来ている、ルネサンス時代を迎えているのですが、戦力を維持したFUSION(昨年1位)が春先とはいえ、強烈な印象を残しえなかったのは、気になっていました。
そして、今思うとそこから、FUSIONの今年の戦い方が導き出された気がしているのですが、違うかな?
NeOの革新性と強さへのチャレンジ、MISTRALの全員動き回って決める事へのチャレンジ、FUSIONの負けない事へのチャレンジ、CHELのディフェンスからのカウンターへのチャレンジ。というような図式がはっきりしたように思えました。(Sibyllaは戦力がようやく増えた感じ,ORCADEA,WISTEREAは新旧の戦力の停滞感あったように見えたのですが?)
学生に戻りましょう。
春は、早慶戦に注目が集まりました。男子は数年引き分けが続いたりでここでの勝敗がシーズンに関係はしにくい状況ではあるのですが、女子は慶應の7年連続の勝がそのままリーグ戦での状況を表す状況でした。
そして、2016年早慶戦。それは、結構センセーショナルでした。
女子 8年ぶりの早稲田の勝利。 男子 慶應義塾の勝利 という結果で、リーグ戦への様相の変化を示した結果となりました。
男子慶應は#51のアジリィティ#3等の強さが明確になり、クラブとの戦いでも勝を納める力を示す形になりましたが、早稲田の例年の力強さが見られなかったのは気になりましたね。
女子は、早稲田が抜群の集中力とグラボの強さ、全員の1オン1での強さは、1年時の3冠世代が3年生になり、4年生が引っ張る良い形でシーズンを迎えそうな予感がしました。
一方の慶應義塾は厳しく見れば、春からの成長が感じられなかった、むしろ集中力に欠け、ミスが多くなっていたように思います。ただ、修正ポイントは掴めたはずですから、其のままで終わるはずもないと思われた早慶戦でしたね。
その頃、関西の大学の様子は中々知り得るものではなかったのですが、関西学院の関東遠征は2日間で強豪3チームとフルタイム戦う強行スケジュールをこなす前向きな姿が印象的でした。結果は遠征で勝つ形ではなかったのですが、最後の大団円に繋がっていくわけで、努力は報われるという事ですね。
そんな中、女子7大学戦(旧7帝大リーグ)で見た、大阪大学、東京大学、京都大学、東北大学の戦いぶりが印象的でした。特に優勝した大阪大学の2Topはものすごいインパクトで関西2部での活躍を予想したものです。結果的に全体的なレベルアップを遂げた大阪大学さんが見事初の1部昇格を決められたのは2016年秋の一つのトピックスになります。
(写真:大阪大学女子ラクロス部さん)
クラブリーグ開催
プレシーズンの振り返り、最後は関西クラブリーグ 女子 NLC Scherzo にMISTRALのエース 和X選手が加入されたという情報が飛び込んできたのはその頃だったでしょうか?強力な新人の加入に、浅X選手の復帰という情報は、今シーズンも日本一を狙いに来ているなぁと感じたものです。
井X選手と和X選手の関西大学リーグ得点王のセットアップにドキドキした物です。
次回はクラブシーズンと学生リーグ、Teen’s 完結編です。
こぶ平