【中高ラクロス】第13回全国中学校高等学校女子ラクロス選手権大会 3位決定戦レポート|同志社高等学校 対 日本大学中学高等学校
試合から日にちが経ってしまいましたが、第13回全国中学校高等学校女子ラクロス選手権大会 戦(年に1度の中高女子ラクロスの全国大会)の3位決定戦のレポートをお伝えしていきます。
(記事内高校名は略称)
3位決定戦 同志社高等学校(BEAT BEANS) 4 対 8 日本大学中学高等学校(AQUA)
【第3位】日本大学中学高等学校
【第4位】同志社高等学校
2019年の前回の全国大会の決勝戦と同じ組み合わせとなったこの試合。3年前は日大中高が確実に勝ち切った試合だった。そして今回準決勝でともに死力を尽くして戦った両校だが、その結果に対する選手の受け止め方とラクロスの成熟度という点がこの差を生んだと言える。この試合のポイントは、成熟 vs 未完の大器 という言葉で表されるのではないかと思っている。日大中高は準決勝で、秋まで抱えていた「自信の持てないプレー」、「楽しくないプレー」スタイルから吹っ切れて、まず「自分たちのラクロスをやり切ろう」&「ラクロス楽しもう」というチームに変身を遂げていた。そして本来持っている(2018年から作りこまれた)高い技術力をベースにした熟成度の高いラクロスを展開できるようになっていた。一方の同志社は、まだ完全に成熟しきってはいないが個々の力強さが超高校級であったが、準決勝にて同様のラクロススタイルの横浜東高に勝てなかったという不安定な気持ちを抱えて試合に臨む形になったと想像される。
3位決定戦ゲームレポート
1Q
試合開始早々のプレーで日大中高が速攻から19番のこぼれ球への対応から75番への展開で難なく得点をする。しかし、同志社も19番のドローブレイクでやはりその個の強さを見せつけると、次のドローも同志社が取り得意の速攻から28番が左45度から決める。ところがクロスイリーガルの判定となり一気に流れが戻り、日大中高の緩急をつけた攻撃が奏功、6番に続き30番は同志社のお株を奪う30mのランシュートを決めて1Q 1対3 と日大中高リードで終了する。
2Q
2Qの攻防は一進一退で、互いのDF陣が相手の攻撃を阻止。
3Q
試合が動かないまま前半が終了した連戦の疲れから後半も選手には厳しい戦いとなることが予想されたが、ペースをつかみかけたのは同志社だった。個の強さを発揮し19番が超高校級のスタンディング砲をさく裂させると、続きドローから得意の速攻で28番がブレイク。今度はクロスもリーガルで一気に 3対3 同点とする。それでも。昨日の東京成徳大中高戦で覚醒した日大中高はディフェンスで厳しいプレッシャーを楽しむかのように、一段ギアの上がった同志社の攻撃に対応する。そして3Q終了前に日大中高ディフェンスからの7番の高速ランクリアでポゼッションを取ると最後は75番のブレイクで 3対4 日大中高のリードで3Qが終了した。
4Q
4Qに入ると、やや同志社に疲れが見え日大中高が完全に試合をコントロール、ダウンボールも取り攻勢を強めると、ポゼッションから7番ショットのこぼれ球を6番スクープショット。77番も得意のフリーシュートは決まらずも続く攻撃で右隅に打ち込み、17番もクリース際から決める。同志社のディフェンスを崩し切る攻撃は強いチームの証だった。しかし同志社も個の強さは魅せ、28番がドロースクープからの一気のブレイクは2度目。流石の攻撃を見せた。しかしながら最後の2分間はその瞬間を楽しむかのような日大中高の躍動が止まらず17番のダメ押しも決まり、最後は 4対8 同志社高校の雪辱はならなかった。
こぶ平’s VIEW
勝った日大中高は全国大会で覚醒した日大中高らしさをそのまま発揮できれば、春の関東大会で再び関東チャンピオンに就く可能性を見せてくれた。一方の同志社高校はあえて「未完の大器」と記述したが、努力をされて進化すれば2019年から魅せ続けている同志社大学の強さレベルをさらに1段高くする可能性を秘めている。そしてそれは同志社大学悲願の学生日本一へと導くものに違いあるまい。
ラクロスって 最高!
レポート:こぶ平
写真:梅田朗江