こぶ平コラム

【こぶ平コラム】出場までの振り返りPart.1|第13回全国中学校高等学校女子ラクロス選手権大会開催直前情報

長い間お待たせしました、こぶ平です。ラクロスファンの皆さんへようやく今年のラクロスについてお届けすることができます。
今年のラクロスは第13回全国中学校高等学校女子ラクロス選手権大会(以下全中高と略す)の出場校紹介と展望についてから始めますが、出場校決定に至る関東の秋の大会の振り返りをプロローグとしてお送りします。(表現、文章の拙さはご了承願います)

★簡単な紹介から

中高生女子ラクロスチームは全国的に見てもまだ少ないが、30年という長い歴史があり、多いチームでは50名以上の選手が青春を賭けるだけではなく、昨今はその経験者をU(nder)-19世界選手権はもちろん、世界選手権の日本代表に多く輩出しているように世界と互する為の基礎技術強化の重要な役割を担っている。

★秋のラクロスリーグ戦

そういう中高ラクロスにおいて、秋の関西、関東のリーグ戦は高校2年生以下で構成される新チームの戦いであり、全日本選手権への出場権を賭けた戦いの場である。昨年の秋の大会は関東地区では1部と2部のリーグで構成され、1部のTop4が全国大会への出場権を獲得し、1部のFinal5の2チームと2部優勝チーム及び東北地区代表チームが、22年3月に行われる東日本5位決定戦を戦い、最後の1つの出場枠が決まる。関西地区はA,B2つのブロックの上位2チームが決勝トーナメントを戦い3チームが出場権を獲得する仕組みになっている。(この東西の出場枠の差は、ひとえに30チームと8チームという構成チーム数の差によるものだ。)
そしてその秋のリーグ戦の結果(関西は決勝スコアのみ)
【関東】関東は2018年から日本大学中学高等学校(日大中高AQUA)がコロナ禍の20年の特別大会を含む3年間無敗で制してきた、4年目世代交代が進む中その戦いぶりが注目されると同時に、伝統校の復活を含め他の学校の進化にも刮目すべき物があった大会となった。
Aグループ        East Girls  US Movers   K.L.C.  得失点差  順位
横浜市立東高等学校      ー    18対2     19対1   +34    1位
埼玉県立熊谷女子商業高校  2対18    ー      5対15   -26     3位
都立立川国際中等教育校   1対19   5対15      ー    -8     2位
 Aグループは2年ぶりに戻ってきた熊谷女子が来年春に繋げる戦いを繰り広げたが2年間のGapは埋めきれなかった。横浜東高は、経験値18か月以下の中で、その強さを魅せ切った。立川国際は中学生も合わせて奮闘を見せ、Best8への進出を果たした。
Bグループ        AQUA   White Eyes   KOTACKERS   得失点差  順位
日本大学中学高等学校     ー    14対1       9対1       +21    1位
目白研心中学高等学校   1対14    ー       6対2        -9    2位
大妻多摩中学高等学校   1対9    2対6       ー         -12     3位
 Bグループは3年連続無敗の日大中高が今年も忠実なディフェンスで、確実に勝利をものにした。一方でやはり2年ぶりに復帰した大妻多摩は体制は変わったものの個々の力強さに「妻多摩」アリを見せたが、ここ2年間で伸長著しい目白研心が、攻撃力でも上回りBest8へ進出。2020年幻の全国大会出場がフロックではないことを示した。
Cグループ        SERAPHS  Grasshoppers  Cheers    得失点差   順位
桐蔭学園高等学校      ー      13対1      16対3      +25    1位
埼玉県立伊奈学園総合高校  1対13     ー       17対3      +2      2位
聖ドミニコ学園中学高校   3対16    3対17     ー        -27     3位
 Cグループは聖ドミニコ学園が、練習の制約等も含め種々のハンディキャップから、実力を発揮するに至らなかったが、持ち前のパスを繋ぐラクロスは確実に受け継がれている事を伺わせた。伊奈学園は持ち前の全員ラクロスへの開花を期待させるものは見せたが、桐蔭学園相手には、グランドボールの強さや、パスの精度等でビハインドしていたようだ。桐蔭学園はトータルバランスの取れたチームのまま上手く世代交代を果たしたようだ。
Dグループ        BRAVE YOUTH  LEGENDS  Shooting Stars  得失点差   順位
東京成徳大学中学高校    ー        18対0     21対1     +38    1位
都立飛鳥高等学校      0対18       ー      7対6      -17    2位
神奈川県立鶴見高等学校   1対21        6対7       ー        -21    3位
 Dグループは東京成徳の圧倒的な力が見られた訳だが、飛鳥高の久々のBest8復活が印象的だった。それまで精神的に弱さを見せていたチームが接戦を通じて成長をしていく事で、次へ繋がっていく予感を持たせた。県立鶴見高校は予選に於いて最も激しかった飛鳥戦、最後に逆転を許したが少ない選手、満身創痍の中走り続けたチームとして、飛鳥高校以上に強い印象を残したと言える。
この後の Best8の戦いは
横浜東vs都飛鳥  14対5  桐蔭学園vs目白研心中高  3対6  日大中高vs県伊奈学園 11対4  東京成徳大中高vs都立川国際  17対2 となり勝った4校が全国大会への出場権を得た。。
特筆すべきは、目白研心中高であろう。3年以上に渡る強化策が実り、ロングパスを交えたスタイルで宿敵桐蔭学園を破り、Best4での全国大会出場を決めた事は、他の中堅チームへの刺激となるものだった。そして、敗れた4チームから、桐蔭学園、伊奈学園が勝ち残り、2022年3月19日に行われる東日本5位決定戦に進むことになった。
準決勝は 横浜東vs目白研心  日大中高vs東京成徳大中高の戦いとなったが
横浜東vs目白研心
たった、18か月未満の経験しかない選手と思わせないラクロス力と、運動能力で中盤をコントロールし、フィニッシュのインサイドでの優位性を見せた横浜東が11対4で目白研心を破った。
日大中高vs東京成徳大中高  4対12
チームの完成度も、又ベンチも含めた選手の個の力のトータルでも、2020年は東京成徳大中高が上回った日大中高も世代交代後は、個々に見るべき力は示したが、行くべきポイントでも強く、厳しく行く事が不足がちで、東京成徳を上回ることはできなかった。秋の連覇が途絶えた日大中高。主力の入れ替わりがあったとは言え、中学からの経験値が髙い選手が残る中その力を出し切れなかったのは悔いが残ったのではないか?春までの成長の期間は十分にあったはず。全国大会での覚醒に期待したい。
その後の3位決定戦では、日大中高が目白研心中高に対してしっかりと対応し 9対2 と快勝している。
決勝戦 横浜東vs東京成徳大中高 2対10
東京成徳大中高 BRAVE YOUTH 優勝
秋の新チームにして、髙い完成度を見せた東京成徳大中高。選手個々の力も、さらにシンプルに前に運び、崩す事を確実に行える力は、他を寄せ付けなかった。例年ここからさらなるパス精度の磨き、セットプレーの習熟、得点パターンの増加を果たすチームなだけに、全国選手権大会へ向けて優勝候補の筆頭となった事は間違いない。
一方の横浜市立東高校は、何度も述べたように18か月以下の経験者しかいないチームでありながら、決勝までその強さを見せつけた力は魅力的だ。全国選手権大会までに伸びしろの一番大きなチームであることは間違いない。そして髙パフォーマンスを示した3年生の離脱後に自立した精神力も評価ができるポイントだ。全国選手権大会に向けて心配な点があるとすれば、豊富な練習と多くの練習試合を経験し伸びていく時期に、コロナの影響が出ていないか?という点である。
【結果まとめ】(略称)
優勝 東京成徳大中高
2位 横浜東
3位 日大中高
4位 目白研心中高
5位 桐蔭学園  伊奈学園総合
2部優勝チームにも東日本5位決定戦への資格が与えられる。秋季リーグ2部の結果と関西リーグの結果については「振り返り2」でお送りします。
やっぱりラクロスが好きだ~
こぶ平

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