【データで語るラクロス #1 】ラクロスチームに分析・アナライジングってそもそも大事?データをどう現場では使うの?
ー ラクプラ 小野寺:
逆にお二人からみて、データがない上でラクロスをやるってどうですか?
ー 長妻さん:
データがないとチームとして目指すべき方向性だったり課題が明確化されたいと思いますね。データだけが課題とか方向性を定義するものではないと思いますけど、データの部分と実際の部分擦り合わせて、「課題はなんなのか」「何ができないのか」「本来チームはどこに向かうべきなのか」を思い出させてくれるものなので、そういったところで重宝しているという感じですね。
ー 柴田(しゅん)さん:
実際女子のチームとかだとデータ活用してないチームもまだまだ見受けられたりするんですけど、例えば反省の時とかに何に頼っていいか分からなくなってしまうのがすごく難しいなと思っていて。何割出来ていたらOKだよねとか、そういうのがないから自分たちの感覚で今上手くいったよねとか今の練習ダメだったよねとか、じゃあ何がダメなの、何割できていないことがダメなの、とかどのくらいミスしていたらダメなの、とか。その辺の指標がない自分たちの感覚だけでやっちゃうところがデータがないととても困るのかなと思います。
ー ラクプラ 小野寺:
実際お二人が現場を指揮していて、データを活用の成功例の具体例みたいなものがあれば何か教えてください!
ー 長妻さん:
みんなに見ていただいた試合って所でいうと、去年の特別試合の立教対武蔵の試合ですね。確か8-2で勝ってるはずなんです。この試合はまさに、データ分析が生きた試合だと思っています。
立教はそのとき日本代表が4人とかいて優勝候補チームって感じだったんですけれど、そこに2失点で済んだことと8点取れたところでいうと、相手の特徴をしっかり抑えることができた。立教はやっぱりアウトサイドのシュートが強い。インサイド、要はアタックがクリースとかの横とかでボールを貰って打つことが出来ないと分かっていたので、アウトサイド右にしっかり圧力かけてそこでアタックにパスをさせてミスを誘惑するみたいなことが出来ました。また相手のオフェンスの時にコントロールすることができたとか、あとはすごい象徴的なのが相手の1枚目のゴーリーのセーブ率を0%に抑えることが出来た。相手のゴーリーの苦手なところだったりとか苦手なシチュエーションをしっかり分析してそこを攻めることが出来た。
『オフェンスもディフェンスもスカウティングというか分析をしっかりして相手の特徴を捉えた上で出来た』のでしっかり勝ちを抑えられたゲームかなと。そこに関しては選手の頑張りというよりもスカウティングチームだったりとかスタッフの頑張りっていうのがやっぱり実った試合かなって思いましたね。
ー次ページー
柴田(しゅん)さんのデータ活用の成功例とは?