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【HOW I COACH】杉本美歩 ーMiho Sugimotoー

今回は日本体育大学女子ラクロス部のコーチをされている杉本美歩さんにインタビューをしました。
日本体育大学女子ラクロス部は強豪チームで、関東地区では一部に所属、そして大学1年生は新人戦のウィンター&あすなろで優勝をしているチームでもあります。



そんな強豪である日本体育大学のコーチをしている杉本さんのコーチ論。
是非ご覧ください。



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杉本美歩さんの自己紹介

【お名前】杉本美歩
【プレー歴】日本体育大学:2006年〜2009年、FUSION:2010年〜現在
【代表経験】U-22:2008・2009年、フル代表:2012・2013年(13W杯出場)
【コーチ歴】日本体育大学2010〜現在

▶︎現在お仕事はどのようなことをされていますか?

発達や知的に凸凹を持っている子ども達(小学生~高校生)に、自立支援を行ってます。
身体・生活・学習・社会性スキルを身に付けるトレーニングの指導員として子ども達と過ごしていますが、子ども達との時間に同じ日は2度とないです。笑)
本当に毎日、新しい発見を貰ってますね。
私自身も楽しみながら、子ども達が社会(学校等)に出ても輝けるようにという想いを持ってサポートしています。

▶︎コーチを始めたきっかけを教えてください


大学4年で引退した時に、一つ下の学年からサブコーチを依頼されたのがきっかけです。これが長~く日体大に関わる事になった始まりでもあります。

▶︎コーチをしているチームへはどの程度参加されていますか?

週2回位です。
職業柄、始業が遅いので平日朝練も参加しています。職場の人に協力して貰ったり、自分の仕事量と相談しながら行ける日を調整しています。前職では本当に職場の人に助けられましたね。土日はクラブ練習と重なっていなければ、午前→日体、午後→クラブ練習という形で組み立てています。




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▶︎コーチをする上での面白さを教えてください

選手一人一人の可能性を日々感じられる事ですね。
この7年間、期待値を超えてくる事は数知れず。それは、ラクロスにおいてだけではなく、チームメイトやチーム外で見せる振る舞い、発する言葉など、人としての成長も含んでいます。
ラクロスで言うと、出来ない事が出来るようになった。これは良くありますが、可能性を感じさせられるのはこの次です。
出来るようになった技術を自分の物にした時、もう誰にも真似出来ないものになっているんです。
おお!そう活かすか!と驚かされる事も多々あり、一人一人が持っている力を垣間見れた時は私自身もワクワクしますね。

あともう一つは、ラクロスで中々上手くいかない時、納得がいかない時、結果がでない時、、、誰にだって思うようにいかない事なんて沢山あります。
そんな時、選手達はどんな振る舞いをしているか。次に取る行動は?・・・私はそういった所を逃さず見ています。笑
大体ここで分かれ道が現れ、どっちを進むかで未来が変わる子もいれば、どっちに進んでも同じ所に辿り着ける子もいます。
違いは何か?
そんな事を考えながら、選手に合ったアプローチをしていく事が私の役割であり、また成長の過程を一緒に歩めることが面白みでもあります。

▶︎コーチをやる上での大変さを教えてください

大変と感じる事はないですが、強いて言えば毎年新1年生のコートネームを覚えることでしょうか。元々名前を覚える事が苦手な私にとって、もはや由来がわからないコートネームを覚える事は至難の技です。

大変というより、難しさを感じるのはアプローチ方法ですね。
掛ける言葉・タイミング・トーン、伝え方は様々ですが、相手側にどう伝わるのかを考えていないと結局、伝えた側の自己満足で終わってしまいます。
相手の気持ちを汲み取り、その時に合った伝え方を選択するのは未熟な私にとって難しさを感じていますが、「伝え方」より「伝わり方」を大事にしていきたいですね。ん~まだまだ勉強中です。

▶︎コーチをする上で大事にしていることを教えてください


選手達が主役であること。ですかね。
目標を立て、その目標を達成するのはコーチではなく、選手達です。私の立場は目標達成の為にコーチングする事はもちろん、その上で選手一人一人が輝ける場所を持てるようにサポートすることだと考えています。それはコート上でもそうでなくても同様です。
選手達にとって自信となるのは、コーチから教わってきた数よりも自分の力で考えてきた数だと思っているので、どんな時も選手達が主体的に考え、行動できるように沢山の問いかけをしています。
日体の子達からしたら「また?」って思ってるかもしれないですけど・・笑)
それでも、何でなのか、どう感じたのか、何をすべきなのかを考える。そして言葉にする。簡単なようで以外と難しいですが、これも選手達が主役になれるチャンスなんです。

コーチの一人舞台ではなく、みんなにスポットライトがあたるように。そんな所を大事にしています。



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▶︎コーチとしての目標・理想とするコーチ像を教えてください


目標は学生達と日本一になることです。
その中で私がコーチとして目指しているのは、ただ、チーム目標を達成するだけでなく、達成したその先にはどんな状態であるべきかを常にイメージし実現したいと思っています。

「日体で日本一になりたい」
「日体に日本一になって欲しい」
そう想い、想ってもらえるチームになっていたいですね。

その為にはコーチ自身が360度の視野を持って、進化し続けることが大切だと思っています。

▶︎お気に入りのコーチグッズを教えてください

毎年もらう、日体大のタオルです。
毎年デザインが違うのが楽しみの一つでもありますが、更にコーチ一人一人に刺繡がしてありこのクオリティが高くていつも大切に保管しています。
今年で8枚目?もはやコレクション化されていますが、毎年日体タオルは私の中で大活躍しています。

▶︎最後にラクロスプラスを見てる皆さんにメッセージをお願いします


こんにちは!
人生の中で何かに夢中になれる瞬間は何回あるでしょうか?

そう考えると、今、好きで取り組んでいる事を大切にしなきゃなって思います。
と、同時に
今、夢中になれているものは、もしかすると今しか出来ないことかもしれない。
とも思います。

ラクロスプラスを読んで下さっている皆さんはそれが「ラクロス」って方が多いと思いますが、是非、迷わず今に力を注いで下さい!

時には上手くいかないこともあります。
それでも、その逆境すらも楽しめるチームや人って魅力的でかっこいいなと思います。
数ある選択肢から色んな想いを持って、ラクロスを選んだかと思います!
誰よりもラクロスを楽しみ、沢山の人にラクロスっていいね!と思って貰えるように一緒にラクロス界を盛り上げていきましょう!

以上、インタビューでした。
杉本さんありがとうございました。

強い大学チームのコーチが常日頃から考えていること、そして目指していること、、、
コーチの役割は難しいものですよね。
ラクロスのプレーの指導だけではなく、それ以外のことも指導をしているケースが多く見られます。
もしかしたらプレー以外のことの方が実は大事だったり・・・

これからもLACROSSE PLUSではたくさんのコーチにインタビューをしていきたいと思います。
次回もお楽しみに!



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