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【HOW I COACH】辻 拓也 ーTakuya Tsujiー

▶︎ラクロスコーチ活動について


ー所属チームへはどの程度参加していますか
練習:毎週土日のいずれか、多いときは連日で参加
ミーティング:土日のちょうどいいタイミングがあれば参加しますが、基本は幹部とLINEでやり取りしてます。

ーコーチをはじめたきっかけを教えてください
5年間の学生生活の5年目に育成コーチとしてチームに関わったのがきっかけです。

ー今年コーチをして印象に残っていること
他大学のコーチをはじめ、多くの方から「良いチーム」と言っていただいたことです。
良いチームだと言っていただけた要因は、戦い方やチームとしての狙いがチーム全体に浸透していたことだと思っています。特にOFについて、どうやって点を取るか共通認識が出来ており、現に初戦の獨協大学戦を除いてシュート決定率は約40%に達しました。恐らく関東で最も効率よく点を取ったチームだと思います。

ーあなたにとってコーチの面白みは何ですか?
「学生がラクロスを通して成長する姿を見ること」「OBOGや観客の方に興奮を与えること」です。

過去の取り組みにも要因があるんですが、一橋には受け身の学生が多いんです。「どうやれば上手くなりますか?どう動けばいいですか?」といった答えを求めた質問が多い。全てを教えることもできますが、週1回の練習では限界があります。練習は週5回ありますので、学生が受け身手はなく能動的に練習に取り組まない限り他大学には追い付けません。「○○が課題なので、××という目標で4on4をしようと思いますがよろしいですか?」だったり、「今は△△という狙いでパスしたんですが他に選択肢ありましたか?」といった選手の判断が見える質問がいい質問です。
今期は終盤に差し掛かりそういういい質問が増えましたし、練習に行っても学生主体で練習を組み立てるのですることは特にありませんでした。そしてその時が一番チーム能力も伸びてました。
ラクロスという実践を通して自ら考え行動に移す力を身に付けたという点で成長したと思います。

ーあなたにとってコーチの大変さとはなんですか?
学生の頭の中の前提条件をぶっ壊して新しい考え方ができるように変えることです。
その作業を一度するだけなら楽なんですが、毎年メンバーが変わるので毎年同じことをしないといけないのが大変です。

ーそのよく学生にありがちな前提条件・固定概念はどのようなことがありますか?それをどのようにして理解を浸透させたのでしょうか?
改めて考えるべき前提条件や固定観念は本当にいっぱいあります笑
例えば普段何気なくやっている四角パスなどのパス練習。何で三角パスじゃなくて四角パスなのか、もっとチームの課題に即した練習があるんじゃないかって考えている学生っていないと思います。アップのパス練習は四角パスっていう謎の固定概念があるんですよね。他にも練習は6on6で終わるとかもありがちな固定概念ですね。細かい努力だったり練習の質が勝敗に繋がるので、この細かい点にもこだわらないといけません。
チーム全体に私一人で浸透させるのは難しいので、幹部に絞って細かく指導しました。「そもそもなんで四角パスしてるの?」といった質問メッセージを突然幹部のLINEグループに投下するんですよ。返信きてもまた質問で返す。幹部が腹落ちするまでこの作業を繰り返します。ポイントは最終的に学生が答えを出すことです。コーチが答えを教えちゃダメです。

ー【次ページ】ー

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