【こぶ平レポート】全日本クラブ選手権大会『準決勝』振り返り

昨日、お伝えした全日本ラクロス大学選手権準決勝に続き、全日本クラブラクロス選手権準決勝の模様を振り返ってみたいと思います。まずは、女子から。

先週の、準決勝の楽しみ方は紹介では以下でした。

✔︎NeO対MISTRAL
タイプとしては似たもの同士。リーグ戦では10対6とNeOが勝ち切っているが、その時のMISTRALは新加入のメンバーが生かされ切ってはいなかった。その進化の幅は MISTRALの方が大きい。しかし、絶対値としてキャッチアップできたかはマッチアップしてみないとわからない。意外にゴーリーの進化が最後には勝利を分けそうな試合です。

✔︎NLC SCHERZO 対 FUSION
もし、FUSIONが守備的に進めるのなら苦戦は免れない。昨年同様、攻撃を軸にすえて攻撃時間を増やしてこそのFUSIONだと思うのですが。NLC SCHERZOは融合度合いがどこまでのレベルなのか?どういうメンバーで試合を進めるのかも未知数なので、予想がしにくい試合です。


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結果・女子ラクロス

東京会場  NeO対MISTRAL  9対4 NeOの勝利(リーグ戦時10対6)

天候的には寒いものの、コンディションとしては最高の状況で行われたこの試合。MISTRALの進化度とゴーリーの進化が勝敗の鍵だと考えて試合を観たのですが、NeOの完成度はMISTRALの進化を受付ないものでした。
その前に、NeOの試合前のUpから他のチームとは異なるルーティーンだったのも印象的でした。
そして、試合としては立ち上がりのMFの主導権をどちらが握るかがまず1つ目のポイント。次に競り負けたチームのゴーリーが危機を救えるか、3番目のポイントはゴーリーセーブからのカウンター攻撃を決められるかがポイントだと見ていました。

スターターで1つの違いがありました。
G以外の11人 通常はDF3人MF5人AT3人の3:5:3というのが普通です。(もちろんMFの5人というのはDF,AT両面に動くもので役割としては意味のない称号なのが女子ラクロスです)NeOは選手紹介で 3:4:4という形を表明してきた事です(MISTRAL3:5:3)。
これは、チーム内において中盤での役割意識の明確化を図った結果なのかなと考えました。
そして、ドロワーはNeO#41、MISTRAL#44 で開始されました。
ドロー後のカバーはNeOが速くMFの連携も速くNeOの攻撃が続く前半だったのですが、開始早々のMISTRALのDF陣のカバー対応、パスへの対応は良く、MISTRALに本格復帰した#5(元日本代表)のパスカットからのターンオーバーの企て等でカウンターを狙う等の攻防になりました。

しかし、結果的に中盤を制したのはNeOとなり、MISTRALは守勢に入ります。その中MISTRAL#12ゴーリーは(2017年ワールドゲームズ/WG代表)好セーブを魅せます。NeO#6(WG代表。リーグ得点王)のインサイドからのショットセーブを皮切りにパスカット等に良さを発揮します。

そして前半10分、NeO#7(ワールドカップ/WC代表)のインサイドでのショットの好セーブをクリアに繋げたMISTRALが#2(元日本代表)のサイドでのキープからのキラーパスゴール正面#0へのグッドパス、フリー取ってハイポイント右隅へのクリーンショットでMISTRALが先制をする形に持ち込みました。

これは、MISTRALの狙いであったと思いますし、MISTRALのペースになったという見方もできましたが、カウンターからの得点は立ち上がり10分で3点は取れた展開もあり、又本当はそういう目論見だったのかもしれません。

しかし、これを契機に試合は動きを増して、NeOの中盤支配は高まります。

前半10分以降のポゼッションは70%を越えるNeOの支配率でした。

ただ、サッカーでも最近言われている「ポゼッションを取ることに意味はない。」「ポゼッションからの縦へのアプローチと、ショットに繋げる強さがなければ勝機が逃げる。」はNeOには当て嵌まらなかった。(今風でいうとデュエルの強さもあった。)
直後のドローからの攻撃をあっさりとモノにする。
相手ゴール横からの折り返しのパス、ゴール前6m左横45度フリーを取った#11(WC代表)がしっかり決めて同点。
象徴的なのは、#11(AT)相手ゴーリーパスを中盤でのライドからスクープ、40ヤードを越えるショットを決めたショットでした。その後は#2の2得点、#41(WC代表)のハイタワーフックショットを決めるなど、MISTRAL#0のスクープショットのみに抑えて5対2とリードして前半を終えました。

後半は、NeOの中盤支配が続くも、MISTRALのカウンター攻撃も精度をまして、速い攻守の入れ替えが続く中、MISTRAL#0の獅子奮迅の2得点のみに抑え込んだNeOが9対4で勝利する形に終わりました。
NeOは後半#11の2得点を始め、#17#41のWC代表も得点、しっかり存在を示す中、#12(WC代表)を中心にした中盤のライドとスクープの確かさが結局ゲームを支配した形になりました。
このゲームNeO#11小川絵里子選手 MISTRAL#0井畑美咲選手が 4得点の強さを見せたのは印象的でしたが、その他の選手が中々ショットにまで行けなかったMISTRALが来期への課題を多く残した形でした。さらに、NeOの#7が自身の得点は0(ショットも少なかったかな?)ながら、そのパスの精度で得点を演出したのが強く印象に残っています。

デュエルの強さと、ショットの強さが不足しがちな日本女子のラクロスにおいて、劣勢に立たされたチームがどのようなブレークスルーを持つのか?という事が浮き上がった試合だったと言えます。





大阪会場 NLC SCHERZO 対 FUSION 3対11 FUSIONの勝利
何度も恐縮ですが、試合の見方として「もし、FUSIONが守備的に進めるのなら苦戦は免れない。昨年同様、攻撃を軸にすえて攻撃時間を増やしてこそのFUSIONだと思うのですが。」
結果的に、FUSIONが本来のスタイルに持ち込めた事による完勝劇だったようです。
前半早々にFUSION#18(元日本代表)のショットが決まると、新加入の#10,24(WC代表選手)の得点演出、得点も機能して、ゴーリーの安定、今年強まったDF力も発揮されたようです。#3,#51(新加入/西南学院)の2点に終わったNLC SCHERZO#10,13のLegendsのショットも決まらず後半へ攻撃の課題を残しました。
FUSION、前半で6対2とリードするような展開は、リーグ戦でも対Sibylla戦で見せたぐらいの物で本来のチーム力への進化を見せつけるものだったのでしょうか。
後半もNLC SCHERZO #21(WG代表選手)の得点のみに終わり、いつもの年と比べても寂しい結果になった事は、関西のクラブラクロスの隆盛にも影響が出かねない準決勝となってしまいました。昨年関西学院が日本一になり、盛り上がっていく事も予想されただけに、大学からのクラブへの参加の増加等、リーグとしての基本的な進化が必要ではないでしょうか?とても気になる敗戦でした。
FUSIONとしては、#10-3Lineも通って、WC出場新加入3選手得点のそろい踏み等、新しいアタックの形も試せたはずです。新旧のトライアングルが回りだして絡みだすと、まったく違ったラクロスも展開されるかもしれないですね。決勝のNeOとの戦いは見ものです。



結果・男子ラクロス

戦前の予想通り? FALCONS vs ADVANCE-HANGLOOSE、Stealers vs ACL(関西1位)ともに16対7という一方的な試合に終わりました。来年のWorldCupに向けての方向性は出ていると思いますが、ゲームとしては、嬉しいものにはならなかったですね。

ただ、戦前見どころとして紹介をした、ADVANCE-HLの#16 Kinori選手(杉原 輝徳選手)のショット、スピードはUS規格の物だと思わされました(といってもNCAA D1レベルではなく、MLLレベルではないのです。)

ラクロス全日本クラブ選手権 決勝戦

12月2日(土) 駒沢オリンピック公園総合運動場第二球技場
11時ドロー          NeO(東日本1位) 対 FUSION(東日本2位)
13時半フェイスオフ      FALCONS(東日本1位) 対 Stealers(東日本2位)

学生選手権と違い、点を取る技術の高さ等を多くの得点を取り合う形で観客に魅せていただきたいなぁ。

見どころは別の機会に。

こぶ平

レポート:こぶ平
写真:LACROSSE PLUS専属フォトグラファー 梅田朗江
撮影協力:日本ラクロス協会



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