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【こぶ平レポート】クライマックスシリーズ27|全日本選手権応援!女子編。

ラクロス2018年も、ついに全日本選手権を迎えます。
今週はセミファイナルが関西と関東で実施されます。ここまで勝ち残ったのは男女8チーム。それぞれの思いを胸に戦いの舞台に立つことでしょう。
今回も、そんな思いとは別に、勝手に予想します。

全日本選手権 実に29回目になる今年は、大会が始まってからの平成という冠最後の年の大会となり、特に女子は12人制で行われる最後のシニアの大会となる。
正直、12人で実施された方が、面白かったよねとのちの世に言い継がれるような大会にして欲しいというのが、本音だ。

全日本選手権の過去の出場者に関しては、協会のWeb等で見直して下さい。

優勝回数は 男子が FALCONS 10回,女子が WISTERIA  8回      が最多となっている

第29回ラクロス全日本選手権出場チームと対戦は以下。
男子ラクロス
早稲田大学(大学1位 5年ぶり7回目 優勝2回) vs Stealers(クラブ2位 4年連続4回目)
京都大学(大学2位 6年ぶり7回目) vs FALCONS(クラブ1位 11年連続11回目 優勝10回連続)
★注。 大学の出場回数は 地区1位で参加した回数となります。

 女子ラクロス
関西学院大学(大学1位 2年ぶり13回目 優勝4回) vs MISTRAL(クラブ2位 5年ぶり11回目 優勝3回)
慶應義塾大学(大学2位 2年連続4回目 優勝2回) vs NeO(クラブ1位 3年連続3回目)
★注。 大学の出場回数は 地区1位で参加した回数となります。

今回のこの対戦は、実に見どころの多いものとなるので、男女それぞれで見どころを上げていきたい。

女子ラクロス見所





女子ラクロスの質的変化というのが、2012年以来の流れであり、慶應義塾から、明治大学、関西学院によって齎された、豊富な運動量に裏付けられたハードなディフェンス(位置的には高い位置でのディフェンスになっている)から、得点を奪うスタイルが中心になってきた。ただし、得点を取るという事に関して言えば大きな質的変化があったとは言えない。
あくまでも私見だが、昨年優勝した慶應義塾が魅せた、ミドルからも打てるシューターを擁して創造的な攻撃に近づいたと見ている。

そして、今回。

☆彡 関西学院 vs MISTRAL
両者の対決は、2013年準決勝で対戦し4対12でMISTRALが完勝している。MISTRALはそのまま日本ラクロスの女王となった。
ただし、今回はMISTRALも当時の勝ちを知るメンバーは3人となり、15名の新人(34名中)を迎えたチームへ変貌し、13年以降5年ぶりの進出という新チームでの戦いになる。それだけではなく女 子ラクロスの質の変化は著しく、全く過去の情報は役に立たない。
むしろ、2016年に日本一となった関西学院の方に経験値が高いと言える。

今回の関西学院は、豊富な運動量に、強さを備えた万能選手の集団となった印象がある。ベースはハードで、速いディフェンスであり学生選手権では1対1対決で慶應義塾を制している。

それに対するクラブチームは、皮肉な事に2013年のMISTRALの日本一以降女王の座から遠ざかっている。2016年には決勝戦へ進む事も許されなかった。2013年のMISTRALの遺伝子が新しい遺伝子と反応して、新しいラクロスをすることができるのか?今週の戦いの焦点はそこにある。
タレントの多さはMISTRALが勝ると考える。しかし、その個の力を封じ込める力は関西学院の強さである。どうするのが良いのだろう。
そのヒントは、昨年の決勝戦の前半の戦い方にあると思っている。
クラブとしては、引いて守る事は得策ではないと思っている。できるだけ前からのカウンター攻撃。これはブレイクスルーの一つだろう。
昨年、NeOが慶應と対した時、ゴール前ディフェンスからのカウンターで優位を作った。しかし、MFのランの距離は多くなった。
後半、カウンターのスピードが落ちると慶應の反撃を受け止める形になった。
そこから考えられることは今年もう古くなっているかもしれない。大学生の運動量が落ちないなら、どうするか?でも本当に運動量は落ちないのか?それらを考え合わせた新たな戦術が何通りか必要になる。
その戦術の駆使が勝敗の分かれ目となるはずだ。両チームの限界値がわからないので、勝敗の予想をすることは難しいが、もし、MISTRALが関西学院の圧力に負けてミスをするようだと、厳しい戦いになる。
関西学院には力がある。MISTRALには復活に燃える思いで繋がるパスがある。
私は、今でも脳裏から離れない光景がある。慶應義塾のゴール前で、関西学院のドライブに“フリスぺ”を連発した慶應義塾の姿である。




☆彡 慶應義塾 vs NeO
昨年の決勝の再演である。
慶應義塾の運動総量は、昨年と比較して劣るものではないが勝るとは言えない。昨年からの進化は全ての点で懐が深いという事なのだと思う。
漠然とした表現だが、どのような仕掛けにも対応するラクロスへの理解があるという事かも知れない。ただ、学生選手権の決勝では個々の懐の深さで勝負に負けてしまった。むしろ、向きになって仕掛けて行ったのかも知れない。それほど関西学院の圧力が強かったのかもしれない。
しかし、チームとしてのキャパシティは劣っていなかったと見ている。ただ、ポイントポイントで追いつく事で納得させるようなマインドセットになったところで、バッサリと切られてしまった。
チームとしての想定より、個人の想定外による焦りとも言える感情を常に植え付けられた。
全日本選手権では、先ず先制点で、自分たちのペースを作りたい。そうすれば、逆転されたとしても個人の想定と、チームの想定が一致してチームの焦りにはならないはずだ。そこからは、今年の慶應義塾のラクロスを貫き通す他はない。ただ、ここは一番、今までゲームメイク中心であった、32,33番が点を取る状況を作り出すことがブレークスルーに繋がると見る。

一方のNeO。2014年のチーム結成以来、日本の女子ラクロスをリードするという目標の下進化を続けて、1段1段ステップアップをしてきた。
そして、昨年日本一の座を掴みかけた。昨年の決勝戦の苦い経験は、彼女たちの新しいラクロス構築の原動力になったはずだ。そこから生まれた全員攻撃全員守備。誰でも隙を見つければ、得点を狙う今のラクロスは女子クラブ史上最強かもしれない。
しかしながら、そのスタイルへの固執から、調和が崩れた時のAnother tacticsへの転換が遅れる事を危惧する。試合中に、色々な形に変化をしていけるか、その辺を見てみたい。
それは、前半ゴール前ディフェンスからのカウンターであるが、後半はオールコートでのプレスからポゼッションを渡さないとか、の戦術変化が必要な状況が必ず来ると考えているからだ。
相手には、智将も存在する。NeOには前へ進む情熱がある。

見届ける

男子の見どころは次回




Enjoy Lacrosse!

Lacrosse makes friends and players.

こぶ平

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