MLLとNLLのパートナーシップを考える② – Toronto Rock
2016シーズンはNLL全体でわずか13名のアメリカ人MLLプレーヤーしかNLLには参加していません。フィールドラクロスとボックスラクロスのスキルの違いと、MLLとNLLのシーズンオーバーラップが、両方のリーグでプレーをすることの障壁を高めています。
今シーズンToronto Rockには3人のMLLプレーヤーが新加入ます。その背景をLacrosse Magazineが取材しています。
Schreiber, McArdle, Buczek See First NLL Action
3人のアメリカ人
Tom Schreiber、Kieran McArdle、Connor Buczekは初のNLLシーズンを心待ちにしている。
3人のアメリカ人はフィールドラクロスの名プレーヤーとして知られており、今シーズンからToronto Rockの一員に加わる。Georgia Swarmとのプレシーズンマッチでは10-8で勝利するための原動力となり、インドアラクロスでもその力を存分に発揮している。
「彼らは(フィールドラクロスで)ハイスキルなプレーヤーながらボックスラクロスをプレーしたいと思っている。SchreiberはMLL2016シーズンMVPで、McArdleはMLL2016シーズンRookie of the Yearを獲得している。それでもNLLに挑戦して学びたいという意欲がある。」RockのヘッドコーチのMatt Sawyerは言う。
オフェンスのSchreiberとMcArdle
SchreiberとMcArdleはともに24歳でLong Islandの居住者だ。トレーニングキャンプが始まる前に、2度、それぞれ5日間に渡ってTorontoにやって来て新しい環境に順応しようとした。彼ら二人だけでインドアラクロス特有のアリーナと小さなゴールを使用してシュート練習をし、ウェイトトレーニングに励んだ。そして二人はアタッカーとしてSwarmとのプレシーズンマッチに臨んだ。
「フィールドラクロスとの明らかな違いは小さなゴールに大きなゴーリーがいることだ。わかりにくい違いとしてはゲームのクイックなペースだ。初めての試合は素晴らしいものだった。次週の試合が楽しみだ。」Schreiberは言った。
SchreiberとMcArdleは火曜日のチーム練習(彼らのToronto Rockでの3度目の練習)の後にLong Islandに帰り、週末のColorado Mammothとのプレシーズンマッチのために戻ってくる。
「私とTom(Schreiber)はプレシーズンマッチをとおして多くのことを学んだ。狭いフィールドで多くのフィジカルコンタクトがあり、小さなゴールに大きなゴーリーがいる。この状況に慣れなければいけないが、私たちは上手く順応できていると思う。更に前進できると良い。」McArdleは言った。
RockのオーナーのJamie Dawickは3人のアメリカ人をUFA(unrestricted free agents)として10月に契約した。南部オンタリオはNLLプレーヤー輩出の温床であるため、RockにとってUFAをアメリカから採用することは一般的ではない。しかし、ベテランでチームの中核であったJosh SandersonとColin Doyleの引退、2016年のチーム最多スコアを記録したRob Hellyerの膝の手術後のリハビリによる離脱によりDawickは即戦力のプレーヤーが必要となった。そのときに、まだ契約可能なハイスキルな選手としてSchreiber、McArdleとBuczekがいたということだ。
「この機会はちょうどよいタイミングであった。求められるべきポジションがあり、私たちもジョインしたいと思っていた。」McArdleは言った。
McArdleは3Qに得点を挙げた。
「あのゴールが決まったことはとても良いことだ。コーチの視点からは、スコア記録を求めているわけではなく、彼らがスコアチャンスを創っていることを確認したいのだ。それができていれば自然とゴールは生まれていく。Tom(Schreiber)とKieran(McArdle)は多くのチャンスをチームメートに提供していた。それが私たちコーチ陣の見たいことだ。」Sawyerは言った。
ディフェンスのBuczek
ニューヨーク在住の23歳、Cornell大学のコーチスタッフでもあるBuczekはアグレッシブなディフェンスでRockのコーチ陣に印象付けた。
「ボックスラクロスの5on5は初めての体験だった。いきなりハイレベルでのデビューであったが、チームメートはどのように守るべきかを示してくれた。」
ピックプレーを多用するNLLのオフェンスを防ぐのは簡単なことではない。
「フィールドゲームとインドアゲームの違いは何かとよく聞かれるが、大事なのはフィールドゲームの直感に頼らず、インドアゲームのスキルを正しく発揮することだと思う。早く慣れたい。」Buczekは言った。
Schreiberは26番、 McArdleは6番、Buczekは21番のユニフォームをそれぞれ着用する。3人が12月29日のRochesterとのNLL開幕戦でスターティングメンバーとなることは驚きではない。