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【こぶ平レポート】ラクロス学生リーグ&Teen’sラクロス

学生リーグラクロスが、九州地区で始まって、早くも1ヶ月が経とうとしています。
各地で厳しい戦いが繰り広げられています。
現在大学4年生が引退を迎えた大学もあるという。早いものですね。
もう結果が見えてしまう前の、学生ラクロスの途中から数試合の試合をピックアップ。展望に繋げます。

そして、9月3日から始まった、東日本Teen’sラクロスの情報もお伝えします。

始まった学生ラクロスリーグ。毎年最も激しい戦いを繰り広げる、関東リーグ女子から、先週行われたいくつかの試合をピックアップし今年を占う話をさせていただきます。

ピックアップ① 女子1部B組 東海大学(前年2位)vs 早稲田大学

早稲田大学の今年の4年生は、1年生時のサマー、ウィンター、2年5月あすなろの新人3冠を勝ち取った世代ですが、昨年Final4では東海に敗戦、今年こそは優勝の思いがビシビシ伝わるチームです。
そして、東海大学は昨年は明治にFinalで敗れたものの、リーグ戦では明治を破ったチーム。3年生は早稲田の翌年の新人3冠を勝ち取ったチーム。
実力十分の慶應義塾と同組となり、負けた方が優勝争いから脱落する可能性が高くなる、負けられない戦いでした。

結果は7対7の同点
その内容たるや、早稲田の攻撃陣の強い意志が出た前半から残り3分まで、7対4とリード。中盤のライドを潜り抜けるや速いパスでインサイドを開けさせる攻めが功を奏した早稲田に対し、本当に最後の最後まで個の力を振り絞ってショットに持ち込んだ東海が残り30秒で追いつくというEndingは劇的なものでした。
早稲田の#9のバックショットなど、インサイドでの強さを見せつけた早稲田。日本代表を中心にした個の強さを生かした東海の攻めは、最後の1点で見る者の予想を裏切る#1のフリーシューからの#15へのパス。というしびれる展開でおいつきました。この1点の重みは試合後の両校の様子でよくわかりました。
そして、両校の優勝に掛ける思いは、まだまだドラマをくり広げそうに思えます。ともに慶應義塾戦を残す両校の今後の戦いぶりにはご注目下さい。9月18日 東海vs慶應義塾、9月30日 早稲田vs慶應義塾までその争いの行方は決まりません。

ピックアップ②女子1部A組 立教 vs 日本体育

2010年2011年以来優勝から遠ざかる2校は、今年も優勝に挑む形で、明治を含めた3校のFinal4進出2校に向けたサバイバル第2弾。第1弾は開幕戦で明治が立教7対4と完勝し一歩リード感から始まったシーズン、この試合で立教が日体大に負けると、シーズンが終わる試合となるゲームでした。

主力の1人を教育実習?で欠く日体大と、日本代表の主力を怪我で欠いた上、前日練習でもう一人のスタメンを怪我で欠く形で臨んだ立教は期待の1年生メンバーと、ワールドゲームズで覚醒した#3のドロー、そしてすべてを背負う#1の活躍に救われます。

立教はスタメンで3人の期待の1年生を登場させ、そのポテンシャルを発揮させます。体格で優る日体大の主力を前からチェックし、奪ったボールをつないで、相手の反則を誘い試合のペースをつかむと、1年生が躍動し始め、91番のハイタワーのショットに、92版のG裏からの意表を突くショット、クリースサイドを一瞬で抜けた90番のランシューで5対3とゲームをリードした。

後半フリーシューを決められない等の1年生。立教のミスで5対5の振り出しに戻されたが、1年生が踏ん張り90番が2度目のフリーショットを決め、91番がフリーショットをはずすも4年日本代表の#1が繋ぎからショット。連続で得点し立教を立て直した。日体大は5番、46番の強さを中盤で消される展開で、1枚掛けたプロペラが回らなかった。
もう一つの立教の勝因は、前半途中から連取した3番のドローです。WorldGamesで世界と競ったドローの力が開いたか、強いドローで相手に流れを行かせなかったのは大きかった。

これで、踏みとどまったばかりか、一つの形をつかんだ立教はFinal4へ近づいたと言えるかもしれません。それほど、ドローと中盤のライド、簡単にショットを打たせないゴール前。しっかりしてきた試合だったと思ってみていました。
しかしながら、日体大ももう1枚の主力が復帰するであろう最終戦の10月8日のHomeでの明治大学戦は大変興味深い試合になりそうです。力強さと、アスリート力の差を作れれば、明治の有利さがなくなります。こちらも3つどもえの様相が最後まで続きます。

これらの2試合、ともに見ごたえのある展開でしたが、まだまだ勝ち抜きのシナリオは先まで書ききれていません。

ピックアップ③2部A 日本大学 vs 東京大学

昨年1部の入れ替え戦を戦った日大と昨年2部4位の東大の一戦は、一般的には日大の勝利が妥当で、試合内容的にもラン中心の古いスタイルのラクロスで注目もされなかったかもしれませんが、個人的には東大の大きな変貌がとても印象的でした。

東京大学女子のラクロスというのは、従来体力的な面をパスや動きでカバーしながら、安全にショットを決めていくスタイルのように見えていて、点を取られるという相手への恐怖感のないチームという印象でした。まあ、それも受験勉強のタフさもあるので仕方がない?とも思えるのですが、今期は春から動き、決めに行く姿勢が明確になり、そのスタイルが変わったという試合が先日の日大戦だったという見方をしています。(たぶん私だけですよね、そんな見方をしているのは。)

結果は5対4と勝利しています。

春先から、変わりながらも結果は出ていない(6大学戦はいつになく全チームが本気でしたから、負け続け、7帝大戦も期したものはあったはずですが上手くは進まなかった。)そんな中シーズン本番で新しいスタイルで勝てた事は、これからの更なる進化に繋がる姿を容易に想像できます。
そんな結果が、次の一橋戦でさらに進化した形で現れるのか?9月5日(火曜日;このコラムが出るころには結果が出ていますが)が楽しみです。

東日本Teen’s 秋のリーグ戦&トーナメント開幕

一方で、先日9月3日から 東日本Teen’s 秋のリーグ戦&トーナメントが始まりました。

東日本の中高ラクロス実施校は32校。秋は合同チームもあり、25チームでの参加。秋は仙台育英高校は別途全国予選から参加予定。
今年から新たに、神奈川県立大和西高校が参加、つくば秀英・トキワ松学園との合同参加ながら新風を巻き起こしてくれそうです。

東日本のTeen’s 秋のリーグ戦は、三年生引退後の新チーム最初の試合で、自己申告による1部13校2部12校に分かれて、リーグ戦を勝ち残った8チームで決勝トーナメントへ参加する。
1部チームは、上位3校が春の全国大会へ出場が決まり、残り5校に、2部1,2位、東北の仙台育英高が加わって全国への切符1枚を競うシステムになっています。

まずは、予選ブロックから1、2位に入る事。そして勝ち抜いて3位以内に入ることがTeen’sの選手の夢です。
予選リーグの組み合わせ、日程は以下の通りです。

高校での開催は、わたくしからの告知はできないので、関係者にお問い合わせ下さい。
大和西の初戦がどうなったか、情報はまだ取れていませんが、ラクロスを楽しんでいただいたのでしょうか?

そして、目についたのは聖ドミニコ学園 Cheersの変貌ぶりと、日大中高AQUAの挑戦姿勢と熊谷女子USmoversの意気込み、大妻多摩Kotackers(もしかしたら正式にはコタッカーズかも)の練習です。

Cheersからは多くのOGさんたちが大学でもラクロスをされ、日本代表も排出されています。そのラクロスは小気味よいパス、バックショットや、サイドハンドも交えたパスラクロスでしたが、相対的にはパスが減り、個のラン、1on1による仕掛けからのフィニッシュに変わっていたのが印象的でした。そして強い印象があります。このスタイル変更は、Top4への返り咲きに繋がるのか注目したいところです。

日大中高AQUAはチームの姿勢の変更と、全員でラクロスの意識が高まっていたように思います。誰もが走る(速い、遅いはありますが)50分。その中で、キラキラ輝く素材が輝きを増している。その輝きを反射して全体が「ひかる」そんな印象を受けました。これからどのように変貌していくか楽しみです。

USmovers 熊谷女子さんは、唯一遠くまでスカウティングに来られていました。その姿勢と勝つという気持ちの発露が笑顔となって表れていたのが印象的でした。日大中高との9月10日の試合はこの組の焦点です。B組2位となると、C組1位との決勝トーナメントは厳しくなります。

おそらく、コーチの先生が審判で参加されていたからでしょう、大妻多摩チームは会場で練習をされていましたが、中々中身の整った練習をされていました。1部D組は横浜市立東高、桐蔭学園と同じ組になりますが、ここも簡単に勝てる試合はなさそうです。油断は禁物です。

2部は町田総合vs県立戸塚の1試合だけでしたが、やはり近年の戸塚の進歩は2部でもトップクラスになりつつある印象を受けました。体格の良い選手もおられるのですが、試合で4,5点取った2番の選手の動きは印象的でした。2部D組1位との準決勝が一つのヤマになりそうです。

11月に決勝戦を迎える予定のTeen’s オータムカップ。決勝戦3位決定戦を関東学生リーグのファイナルの前座や後にやらせてあげられない物でしょうか?是非協会の方も協力していただけないでしょうか?
恐らく、大学の2部レベルにもなるかもしれません。何より多くの方に見ていただく機会があれば、選手の皆さんのモチベーションも変わると思います。
そんなところから、世界への道が始まると思うのですが。

ご意見下さい。

こぶ平

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