【こぶ平コラム】2021年 中高女子ラクロス春季関東大会 代替大会 決勝レビュー
2021年7月25日に開催された2021年 中高女子ラクロス春季関東大会 の決勝の様子をお届けします。
ー 決勝戦|日本大中高AQUA vs EastGirls横浜市立東
準決勝の東京成徳BY vs 横浜東EG戦同様成熟の組織力vs強い個の力の集合 という構図なのだが、日大AQUAはさらに、高校生でありながら2名の全日本強化指定選手を含む強い個を持ち合わせたチームであり、2018年からの”Teen’s Renaissence”を垂らしたとも言えるチームでもある。その点においてAQUA優位の構図は変わらないと予想された。一方のEGは昨年秋の敗戦(大敗ともいえる)を糧に、COVID-19禍でも許される範囲での強化策を取り、秋からの進化は著しいものがあった。その差がどこまで縮まったのか?あるいは逆転までできるのかが注目の1戦となった。AQUAの懸念材料としては、対外試合自粛による実戦経験不足と、経験豊富な3年生の多くが早期引退を選んだ事(実際に3年生は強化指定選手を含む3人だった)であった。
そうした中、始まった決勝戦は、日大AQUAが27,21のドライブからEGのDFを引き付け最後はAQUA6番センターブレイク。その後フリーシュート、強いDFからのターンオーバーを一気に決めるAQUAの形で1Qを終了し、やはり秋からの巻き返しは簡単ではなかったかと思わせた展開だった。
そして2Q、AQUAの新星35番のドッジランで追加点さらに開くかと思われた2分過ぎから、EGの大反撃が始まった。先ずはドローからポゼッション。83番がドライブフリーショットを得て、撃ち抜く。続きドロー取り切った33番。最後も33番が執念のステップターンでDFを振り切りゲットでエースが息を吹き返すと、両チームの攻防が激化、東もDF専念の55番の献身で凌ぎ4対2の東追い上げムードでハーフタイムを迎えた。この間でのチームのムードの変化に気を付けていたが、今までこのような場面で、選手の気持ちを乗せていくのが課題のようなEGだったが、ベンチのムードもうまく形成されてように感じて迎えた3Q。
それまで、下がり気味だったEG55番が攻撃に参加、一気のドライブからインサイド執念の粘りからDF振り切ってのショットゲットで1点差とすると、AQUA22番エースのフリーシュートをEGゴーリーの好セーブで凌ぐ。しかし、AQUAゴーリーも33番のフリーシュートを含む2本を好セーブと譲らない。
しかし、今までにないプレッシャーか、東の強いDFもあってAQUA従来にないパスミスが出る。ターンオーバーEG。今度は2年生コンビが仕掛け最後は71番の仕掛けから4番のブレイクがなって4対4と追いつく。一気に流れはEGへ。ドローから55番のドライブ成功し4対5とついに逆転し3Qを終了することに。
残る10分の攻防
ガチガチの攻防から、局面を変えたのは日大AQUAエース21番。3人の相手DFを交わし振り切ってランシューを決めたのはリーグ戦得点王の面目躍如か?同点として落ち着いたAQUA、戦術確認21,22番の仕掛けにDF引き付けたところで77番へパス。狙い通りの仕掛けでフリスぺ得ると、77番その局面で堂々とフリーシュートを決めて再逆転。その後は過呼吸で退場者が出るほどの攻防も最後はAQUAがコントロールしきって勝利を得た。
2018年春の3位決定戦からの無敗記録を伸ばした日大中高AQUAのFinalショットは次世代を担う77番のショットだった。
昨年秋の大敗から、あと一歩のところまで日大中高を追い詰めた横浜市立比嘉。相手の5年熟成チームに対して2年で追いつく育成の力は素晴らしいものがある。そして歴代最強の戦いが、史上最高の試合になったことをここにお伝えすることができた。
なお、この試合に先立って行われた3位決定戦 東京成徳大vs聖ドミニコ学園は14対2で東京成徳大中高が勝利していた。
こうして、Teen’s 2021年春の特別リーグ戦 は終了した。
優勝 日本大学中学高等学校
準優勝 横浜市立東高等学校
3位 東京成徳大中学高等学校
4位 聖ドミニコ学園中学高等学校
リーグ戦 最優秀選手は AQUA 2番 秋山選手
優秀選手は EastGirls 33番 石井選手 だった。
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