2022年中高女子ラクロス春季関東大会代替大会決勝ラウンド速報

【中高ラクロス】2022年中高女子ラクロス春季関東大会代替大会決勝ラウンド速報

先日予選ラウンドが終了した関東春の中高女子ラクロス 代替大会。6月4日(土)Best8による決勝ラウンドが、快晴の空の下実施された。

参加校は以下の通り。(校名は略称)

Aブロックからは東京成徳大中高(BRAVE YOUTH全国1位)。
Bブロックからは横浜東高(EAST GIRLS全国2位)。
Cブロックからは日大中高(AQUA 全国3位)。
Dブロックからは目白研心中高(WHITE EYES 全国6位)、
Eブロックからは桐蔭学園(SERAPHS 全国5位)。
Fブロックらは伊奈学園総合(GRASSHOPPERS)。
Gブロックからは本庄東(PEACH PITS)。
Hブロックからは都立飛鳥高(LEGENDS)

高校チャンピオンの東京成徳大中高に挑む飛鳥高や、宿命のライバル対戦 目白研心中高vs桐蔭学園高、復活にかける伊奈学園総合高、初の一部を含めた決勝ラウンド進出を決めた本庄東高校の挑戦に注目が集まった。

★決勝ラウンドの1回戦対戦カード
●東京成徳大中高 vs 都立飛鳥高
●目白研心中高  vs 桐蔭学園高
●日大中高    vs 県立伊奈学園総合
●横浜市立東高  vs 本庄東高

東京成徳大中高 vs 都立飛鳥高

都立飛鳥高

都立飛鳥高

Q 

隣接する高校の所謂‘王子ダービー“はお互いを知り尽くした熱戦となるのが常だ。今年は高校チャンピオンとして臨む東京成徳大中高に、飛鳥高がどのように挑むかが注目された。試合は東京成徳大中高5番(全国大会の陰のMVP)のドロー奪取から、62番のあいさつ代わりのショットは枠外に外れるも持ち前の中盤の守備からボールを奪って再び62番が単独でドライブ。ランシュートを決めた。東京成徳の鮮やかな先制点により展開は一方的になるかと思われたが、飛鳥も3番のドローから速攻でスクープショットを決めると、続きドローを取ってポゼッションからインサイドブレイクで瞬く間に逆転をした。しかし、東京成徳も目を覚ましたか?1Q6分過ぎから5番のMake,ショットがけん引し一気に逆転。72 として終了した。

2Q

東京成徳の速い展開に順応しだした飛鳥の守備陣が奮闘するも東京成徳のアタックは強く2点を追加される。一方の飛鳥のアタックは東京成徳の厳しい中盤のチェックを崩せず2Q最後に打ったショットも東京成徳ゴーリーにセーブされ終了。 92 東京成徳中高がリードして前半を終了した。

3Q

東京成徳のゴール前での速い展開や、上手いスイッチプレーからのカットインによる得点を加え11対2とリードを広げるも、飛鳥の反撃は、縦の攻撃でブレイクチャンスにショットのセーブこぼれ球を再度スクープから11番がインサイドをブレイクし一矢を報いる。11対3。それでも東京成徳は流れを与えず、上手く飛鳥ディフェンスを引き付ける動きが有効でブレイクを重ね結局12対3で3Qを終えた。

4Q

東京成徳の勢いは変わらず、開始早々のブレイクやマンアップからの加点をした。飛鳥も11番の仕掛けを基にブレイクの機会を狙うが繋がる確率が思うように上がらず、最後にターンオーバーを丁寧に繋げて31番から11番に渡りフリーで得点に繋げるのが最後だった。結果は 144 東京成徳大中高が貫録の勝利を見せた。

目白研心中高 vs 桐蔭学園高

目白研心中高

目白研心中高

3月の全国大会でも対戦した宿命のライバルの戦い。昨年秋の関東大会では63で目白研心が勝利し初のBest4入りをし全国大会への参加をストレートで決めた。しかし、全国大会では桐蔭学園が先制から堅い守備で逃げ切り45と雪辱を果たした。そして春の大会ライバル大会は、全国大会同様目白研心のダブルエースの一枚、16番を欠く形で始まった。しかし全国大会同様16番欠場を全員でカバーする目白研心の動き、厳しいチェックは桐蔭学園の動きを封じ、逆に桐蔭学園の上手い守備に対してパワープレイでブレイクを狙う形が続いた。そして1Q中盤目白研心ターンオーバーから一気のドライブでダブルエースのもう1枚、17番がブレイクし先制点を挙げ試合は目白研心ペースのまま1Qを終了した。

2Q

開始早々、ドローから目白研心29番がスピードに乗ったランでインサイドをブレイク桐蔭学園ゴーリーの逆を突き、右下隅に決め2対0と目白研心ペースが続くかと思われた。しかし桐蔭学園も体制を立て直すべく、目白研心の厳しいチャックに焦らずじっくりした展開を試み、得たポゼッションから45番がインサイドブレイクしショットを決めた。しかしこれはイン・ザ・クリースで得点は認められなかったものの、反撃の糸口を見出した桐蔭学園。5分には桐蔭学園29番のインサイドブレイクが決まり待望の得点を挙げた。しかし、ここで目白研心12番の会心のディフェンスからのランクリアを84番に繋ぎ、相手ゴーリーの体勢が整う前にバウンドショットを決め切る得意の速攻を見せ31と目白研心ペースを保ったまま2Qを終了した。

3Q

どちらが、次の1点を取るかで試合の流れが決まりそうな後半、目白研心のポゼッションが続き、耐える桐蔭学園の展開に会場が固唾を飲んで見つめる中、均衡を破ったのは3Q終了1分前桐蔭学園がターンオーバーから目白研心のお株を奪う速攻 30番―3番 糸で繋がったようなパスでブレイクしそのまま決めて32と桐蔭学園が追い上げて3Qを終了した。

4Q

3Qで桐蔭に傾きかけた流れを取り戻すべく厳しいチェックを掛けに行く目白研心にイエローカードが出されると形勢は一気に桐蔭学園へ傾き、マンアップから11番のインサイドブレイク(4分)ターンオーバー速攻で3番のブレイク(6分)で逆転。ポゼッション裏から上手い45番へのリターンパスも決まり、桐蔭らしいゴールも決まる(7分)。そしてポゼッションからのリスタート一気に駆け抜けた3番のハットトリック(9分30秒)。最後目白研心が放った意地のショットはゴールへ飛び込む前にタイムアップ。終わってみれば36桐蔭学園の逆転劇となった。

日本大学中高 vs 県立伊奈学園総合高

県立伊奈学園総合高

県立伊奈学園総合高

全国大会3位となり、覚醒を思わせた日大中高もテスト期間開けの練習不足や、ダブルエースの1枚を欠いたままと不安を抱えて臨んだ試合。一方の伊奈学園は秋の大会で覚醒が見られた元気で、強気に、走り勝つ伊奈スタイルを高めて臨む形になった。

1Q

開始早々から、試合前の勢いが現れ日大中高の上手い守りにも伊奈学園が力強く対応、伊奈学園が相手ファールによりフリーショットを得るとゴールに叩きこんだ。これで更に勢いがつくかと思われたが、クロスネットがほんの僅か深すぎた。ゴールを認められず、逆に気持ちを盛り返した日大中高がリスタート、速攻、伊奈学園の守備が整わず日大中高6番が抜けてフリーでアンダーハンドのショットを流し込んだ。その後は慎重に試合を進める日大中高に勢いを交わされ、イエローカードを受けるなどペースをつかめない伊奈学園という形で終了した‘。 改めてクロスのチェックの重要性を感じさせられた10分間だった。(これは選手が悪いのではなくクロスネットに起因するものだが) 10 日大中高リード。

2Q

伊奈学園の勢いは続くが、逆にショットが日大中高選手に当たりマンダウンとなると、リスタートから速攻、日大中高77番から放たれたパスは3本の連続パスとして繋がり実に綺麗な得点を演出する。ウォーターブレイク後も日大中高75番の2点目等が決まり、伊奈学園の反撃を70番のフリーショットのみに抑えて 41 で前半を終えた。

3Q

優位に立つ日大中高はドローをコントロールすると、ポゼッションからのブレイクで加点する。しかし、61番のラン等、勢いの衰えない伊奈学園もドローボールのスクープランブレイクを61番が決めて食らいつく。しかし、日大中高のゴーリーの落ち着いたプレーもありペースを渡さず 62 として3Qを終了した。

4Q

一進一退の攻防が続く中、75番のハットトリックでリードを広げた日大中高も、その後の残り2分は伊奈学園の衰えぬ勢いに押され、ドローからの66番70番のブレイクを許し74と迫られたが何とか逃げ切った試合だった。

横浜市立東 vs 本庄東(埼玉県)

本庄東

勝手に「東ダービー」と名付けたこの試合。全国2位の横浜東高に対し、初のBest8進出の本庄東高がどのようなチャレンジを見せるかという試合だったが、試合経験のハンディキャップだけではなく、培ってきた技術の継承や、練習方法等の差もあり、本庄東としては勉強の機会となる試合となった。

それでも本庄東が繰り出す5番7番の1on1の強度や、得点力のある横浜東の攻撃を1Qを3点に抑えきったディフェンスは進化を示すものであり、「ラクロス大好きGirl’sチーム」がその「好き」さで練習を重ねていく限り次の進化に繋がると感じた。結果は 160 横浜市立東高の勝利

準々決勝で敗退した、都立飛鳥高校は運動量豊かで、強さを持つチームとして2年間の進化を示したし、ポテンシャル豊かなタレントを有するチームだった。目白研心中学高校は速攻に切れを見せるだけでなく、ハードな守備も全国レベルであることを示した。TOP3を脅かすチームになってほしい。埼玉県立伊奈学園総合高校は、よく走り粘り強く戦う伊奈スタイルを完全に取り戻したといえる。更なる個の強さやパス精度の向上が加わると更に上位を狙えるチームと変貌するに違いない。そして、本庄東高校はこれから「ラクロス大好き」だけではなく練習試合を増やしたりや練習方法の進化により変わっていくことを期待したい。練習試合機会が少ない環境ではあると思うが、何とか上野・湘南・新宿・高崎Lineでリーグ戦のような事も出来ないか?(熊谷女子もある、高崎経済大学や埼玉大学も是非協力をしてあげて下さい。)

そして準決勝は

東京成徳大学中学高等学校 vs 桐蔭学園高等学校

日本大学中学校長学校   vs 横浜市立東高等学校

の全国大会上位の学校の対戦となった。

次回は非公式戦だが、準々決勝で敗戦したチームの交流順位決定戦が12日に行われ、準決勝戦は19日に実施される(ただし、観客は家族関係者のみ)予定だ。ここからは更に1段高いレベルの戦いとなるTeen’sラクロス。同時に行われた関東ユースの対抗戦に来年はU-18代表チームも参加して大学チームを驚かせて欲しいものだ。

やっぱり ラクロスって最高

こぶ平

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