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【インタビュー#14】日本体育大学 女子ラクロス部育成コーチ|鶴田あんりさん 天野彩音さん

【2016年度 ウィンターステージ】

今回は昨シーズンの関東学生リーグウィンターステージで見事優勝した日本体育大学・東京女子体育大学合同チームより、育成コーチを務められた鶴田あんりさん天野彩音さんにお話を伺いました。

ウィンターステージとは一年生を中心に行われる新人戦の一つです。各地区で毎年新人戦が行われていますが、関東では8月に行われるサマーステージ、12月に行われるウィンターステージ、さらには翌年の5月に行われるあすなろカップの3つの大会が開催されます。
これらはラクロスと出会い、入部してから日々練習を積み重ね、チームづくりをしてきた一年生はもちろん、指導をしてきた育成コーチがその力を発揮する大事な舞台です。

そんな大舞台で見事チームを優勝に導いたお二人に育成コーチとしてこの一年感じたことや、ウィンターステージでの活躍を振り返っていただきました。

ーまずはそれぞれ自己紹介をお願いします


日本体育大学の天野彩音(写真一番左、以下:天野)です。大学で初めてラクロスを始めました!
コートネームは高校の時に陸上をやっていて足も速いから俊足の俊を取ってシュンです。ポジションはATです。

日本体育大学の鶴田あんり(写真左から二番目、以下:鶴田)です。コートネームはエルです。
アリエルが好きと言ったらこうなりました(笑)ポジションはDFです!よろしくお願いします。

ー新人コーチを引き受けることになった経緯を教えてください

鶴田:毎年1つ上の先輩から指名されます。私はDFの育成担当の方から「下の学年との関わり方が上手く出来ると思うのでそれを活かしながら知識を与えてほしい」と言われ、育成担当になりました。

天野:私は「怪我でできなかった期間に基礎を身につけていたことを活かして、一年生にそのことを伝えて欲しい」と言われ、頑張ろうと思いました。

ー新人コーチをやる上で大変だったことはどんなことですか?

鶴田:それぞれの1年生にいい部分であったり、まだまだ直す部分があったり、それら全体を含めて評価をすることにとても苦労しました。

ー新人コーチを務めて感じた自分の成長、またはやりがいを教えてください

天野:指導して行く上で難しい面もありました。でも、違う観点からの見方であったり、一年生がこんなにも上手くなって成長してくれたことへの嬉しさがやりがいとしてありました。

ー指導する上ではどんなことを意識していましたか?

鶴田:育成の言うことが正解だとは限らないので知識を与えるのではなく、自分で考えていた事、自分でやりたいと思っていたことをしっかり聞くようにしていました。

ー合同チームを組んだり、練習試合をするにあたって、他大学の新人コーチとのネットワークはどのようにつくっていかれましたか?

鶴田:練習試合などは同期の知り合いからお話を頂いたり、他大の知り合いが育成だったりしたので声がかけやすかったです。合同チームは私達育成が決めず、チームを作っていくのは1年生なので、全て1年生に任せていました。

ー今年の一年生の印象を教えてください

天野:ガツガツしてる子であったり、個性があふれていますが、基礎力があって安定している子が多いと思いました。

ーサマーでの準々決勝敗退からウィンター優勝までどのようにチームをつくっていかれましたか?

鶴田:今年の1年生は本当に負けず嫌いで向上心がある子ばかりで、サマーの敗退からリーグを挟んでウィンターまでの間にある練習を必死に上級生に負けじと取り組んでいました。
ウィンターで勝つということを目指していただけでなく、上手くなりたい、上級生に追いつきたいという強い気持ちがあり、貪欲に一つのボールを追っていた事がウィンターでの優勝に繋がったのだと感じています。

天野:チームづくりという面でも、皆んなでラクロスを楽しむことを忘れず、点数が入ったらみんなで喜ぶなど雰囲気作りから変えていきました。

ーウィンター優勝の感想をお聞かせください

鶴田:とても嬉しいのも反面、驚きもあります。でも負ける事が本当に嫌な1年生の気持ちが現れた試合ばかりで最高の勝ち方をしたなと思っています。

ーウィンター優勝の要因はどんなところにあると考えますか?

天野:皆が1つになって勝つことに一生懸命になっていたことやチーム内での盛り上げも出来ていましたし、なによりも一年生同士で支え合っていたと思います。シーズンを通して一年生の技術の進歩も感じました。

ーウィンターの中で特に印象に残っている試合はありますか?

鶴田:準決勝での立教戦です。サマーでは立教戦で敗退し、とても悔しい想いをしました。その気持ちを全面に出せた試合だったと思います。

ー最後に、これから新人コーチをやる人へ向けてメッセージをお願いします!

鶴田:どんな1年生でも一人一人の良さがあります、私達育成の声かけ一つでその子自身のさらなる成長に繋がり、私達育成自身の成長に繋がると思います。私も何度も何度も育成でいることを悩んでいましたが、1年生の成長を見て、刺激され前向きに育成に取り組むことが出来ました。皆さんも周りの人にサポートしてもらいながら、育成を頑張っていってほしいと思います。

天野:1年生と楽しく、ラクロスの楽しさを伝えたりする事も大切だと思いました。そしてその子の良い部分を褒めたり、悪い部分は否定するだけではなく、違う観点からのフォローをしてあげる事で皆んなが前向きに頑張っていったと思いました。


鶴田さん、天野さん、貴重なお話ありがとうございました。
特にこれから新人コーチを務める方にとっては非常に参考になるお話だったのではないでしょうか。
次のあすなろカップはもちろん、今後もお二人と、日本体育大学ラクロス部の活躍に注目です。

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