【こぶ平コラム】女子ラクロスU-19世界選手権日本代表に望む事 Vol.1

前回紹介した、女子ラクロスへの大きな影響があるだろう、地殻変動的ルール変更がある事。その背景について述べましたが、今回からその影響をまず最初に受ける、U-19女子日本代表に関して、コーチや運営面だけでなく、選手の皆さんへ望む事などをシリーズで書いていきます。

今回は、代表チームコーチの紹介と、チームへ望む事です。


代表チームコーチの紹介&チームへ望む事

9月11日に日本ラクロス協会から発表されたU-19代表チームのゼネラル・マネージャー(GM)とヘッドコーチ(HC)が発表されました。これにより来年8月1日~カナダで行われるU-19世界選手権(U-19WC)のチーム作りが本格化するはずです。2015年は惜しくもPoolA以外のトップ5位争いでニュージランドに延長で惜敗(この延長惜敗が日本代表の克服課題なのですが。)
予選リーグでもイングランドに負けています。
その前の2011年には予選リーグではあるが、イングランドに13対10と初めて国際試合での勝利を得たが予選最終ラウンドで、そのイングランドに敗戦。やはりTop4には届かなかった。
ただ、かなり可能性を秘めた年代であることは間違いないという事は代表を目指す上で分かっておくべき事なのです。

U-19女子代表チームヘッドコーチ(HC)ってこんな人

そんなU-19を率いる事になったのが庄子 寛之氏 協会の紹介には以下のような履歴が懸かれている。

☆東京学芸大学男子ラクロス部出身
2005~08年 東京学芸大学女子ヘッドコーチ
2006~08年 東京学芸大学男子ヘッドコーチ
2009~11年 日本女子大学ヘッドコーチ
2011年 関東ユース選抜女子ヘッドコーチ
2012~16年 東京学芸大学女子ヘッドコーチ
2013年 女子21歳以下日本代表ヘッドコーチ(第6回アジアパシフィック大会・優勝)
2018年 東京学芸大学女子ゼネラルマネージャー

これだけだと、やはりどういう方なのかは分かりにくいので少し、補足させていただきます。

勿論男子のプレーヤーとHCだったことは、10人での戦い方に理解があるはずです。

ただ、それだけだと、実は女子の10人制では大成をしない可能性があります。そこは戦術面等を含めて次回に詳しく述べたいと思います。
実は庄子氏は2017年初めて東京学芸大学女子チームが関東1部に昇格し、1部に定着する力を付けるに至った、チームを作って来た方です。
そこから見える事は、基礎から、強化までチーム作りをできる方なのでしょう。さらに余談ですが今年の東京学芸大学ラクロス部は、学外の観客を集めるモデルを構築されようとしています。
そして、現在は都立高校の主任教諭。教える事がお好きで、共同著書に「教師のための叱らない技術」明治図書刊 というのがありますが、論理的で多角的なコーチ目線があると思います。
又、その内容からしても選手の気が付かない視点からのコーチングや、乗せるコーチングも期待できるのではないでしょうか?

U-19代表に選ばれる選手の皆さんは色んな意味でチャレンジができるチームトップなのかもしれません。
期待をしたいところです。

さらに、今回U-19チームとしては初めてゼネラル・マネージャーが置かれています。
※9月20日修正:U19でGM選出は初めてではありませんでした。
村松圭子氏 香港代表のHCもされた国際派でご自身も日本代表選手としてWCへ挑戦された経験があり、頼れるマネージャーとしてチームが強くなるサポートが期待されます。

そして、こういうGM的な存在の価値は、実は今年WCでトッププールに返り咲いた、男子日本代表チームにおいても効果的に働いて選手コーチが試合に専念できるとともに、日本チームが強いチームだとPoolAに伝えるような役割にも役立ちそうです。

そして、これからチーム作りが始まっていると思いますが、ここで一つ(素人のくせに)是非考えていただきたい事があり今回のコラムになりました。

先にも述べた、男子WCチームの成功例はいい意味で踏襲されると思うのですが、女子のU-19ではその経験からは埋められない、特殊な環境下に置かれるということ。もちろん十分に理解はされていると思うのですが、その割に、チーム編成が男子WC時と同じような経緯で進みそうな気配を感じています。

それが、まずい のではないかと言う理由は3つあります。

1)U-19 WCには前回大会の経験者がチームメンバーには存在しないという事実。
2)Teen’sの経験者は存在する物の、ラクロスの経験が少ないチームだという事実。
3)そして、今回はラクロス経験者も経験したことがない、10人制でゲームが進行するという事実。

については、男子WCチームの場合3大会の経験者を含む経験者が大勢を占め、チームの方針も戦術の細かなレベルまで、正式結成の前から(実質4年間かけて)構築されたチームでした。しかしU-19では当然過去の大会の経験者は存在しません。過去苦戦した最後の上位との戦い時の苦労の継承が難しいということ。そして国際経験もない。
については、過去の選手の顔ぶれを見ると前々回は18名全て大学2年生で内7名がTeen’sのラクロス経験者。即ち先発ですら5名はラクロス経験1年2か月の選手ゴーリーさんがその中に含まれている。

前回は、そこから10名以上がTeen’s経験者になり、ゴーリー1名を含む3人が高校生から選ばれている。ただ、それでもTop4の牙城は最後の1点で崩せなかった。経験の差を埋めるコーチングが必要なのかもしれない。
(幸い前2回の代表から、今の日本代表に多くの選手を輩出し補欠のゴーリーさんも今日本代表に上っている。やはりここから、未来の代表が生まれる可能性は高い。)

については、Top4チームも含め各国代表が未知の試合展開になる事から、これは対応によっては有利に働く可能性もある。

以上の3点を考えた時、U-19のチーム作りは、WC男子チームと1部異なる活動をしなければならないのではないかと考えている。

①チーム選考、編成は直ぐに実施すべき。(チーム編成方針も公開されるべき)
②チーム作りに当たってはTeen’sまで対象を広げ、運動能力と経験値の融合を図るべき。
③WC男子の成功要因であるアナリストをチームに加えるべき。
と考えている。

①については、現状で10人制の経験は全くないのですから、少しでも多くの10人制の機会を増やすべきです。
男子WCチームの場合、経験値が高いため年明けの半年間で、凝縮したチーム作りが、USなどは地域も広い為代表チームの集合練習は多くなかったようです。その点では短期間に集中して多くの集合練習を取る判断も正しかったが、女子U-19チームは前提が異なるので、できるだけ早期に選手選考機会を設ける。チームの編成の方針を決める事が重要だと思われる。

②については、10人制の経験値はみんなないからという形では、絶対Teen’sからの経験豊富なTop Poolチームには対抗はできない。ラクロスの戦術性の経験の豊富なTeen’sからの選択も含めて、経験が少ない運動能力の
高い選手に与える効果も高い物があると思われる。
実は、イングランドは既にU-19チームの編成は終わっています。さらに新ルールへの対応も含めた集合練習も日本と同様、地域的にも有利な状況にある為、次回のU-19 WCはイングランドがさらに上を行きそうな気配を感じています。


③については
こういう、新しいルール化で行われるからこそ、試合ごとの対応策検討の為、上位チームの分析も現地で行われねばならないし、その力は確実に有利に働く。
男子WCチームには日本の絶対王者FALCONSの頭脳、中島達也氏が居られた。その効果は計り知れないものではなかったでしょうか?女子の場合、選手自身のアナライズ能力というか、関心が男子と比べると低い為に、しっかりとしたアナライズの効果は大きいと思う。そういう意味でもアナライジングスタッフの導入は必須だと考える。

敢て、言わせていただくと女子ラクロス部界にも、凄いアナリストが居られるようです。日本大学女子ラクロス部のHC辺りの方に。

蛇足ながら、選手の経験値を補う為にも、U-19世界大会を経験した選手からのアシスタントコーチや前回のAC柴田氏当たりの参画はぜひとも視野に入れて欲しいところです。

肝心の、チーム方針がどうなのか?是非公表されて、選手が集められる事が望ましいのですが、他のスポーツと異なる開かれたスポーツとして、アピールされる良い機会でもあると思うのですが。

U-19チームの戦術面等については次回に述べさせていただきます。
U-19 世界大会 今回は大きな飛躍のチャンスです。

☆10 athletes per side in women’s lacrosse, harmonizing the sport for both men and women.
This rule will be in effect for 2019 FIL World Events.

10人制への移行の目的が
Effectively build relationships and successfully present the case of lacrosse to the IOC, Olympic family, and host cities
for the Olympic Games.

世界ラクロス協会のHPからの引用; https://filacrosse.com/fil-general-assembly-approves-sweeping-rule-changes-and-new-strategic-plan-for-lacrosse/

そして、この大会の選手世代が、確実にオリンピック世代に入るはずです。そのスタートの為にも成功して欲しい。
心から応援します。

英国、のルール対応について覗いてみました
England Women’s Rule
https://www.englandlacrosse.co.uk/news-1/2018/8/24/womens-lacrosse-rule-change-webinars

英国は明記しています。しかも、このルールチェンジに関してWeb上でセミナーも行っています。
そして、今年の国際親善試合で10人制で戦ったのが、イングランドのU-22チームです。確実に先にイングランドはU-19の大会に向かっていると感じています。

頑張れニッポン

by こぶ平


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こぶ平
TwitterやBlogにてラクロス情報を発信しているラクロス情報ライター&コメンテーター|【コメント】長年、ラクロスの試合を観戦しながら試合のレポートをツイートするオヤジです。10年目の今年、200試合観戦を目指して、ラクロスの応援を続けたいと願うだけの人間です。ラクロスが、オリンピックで実施され日本がメダルを取るまで、熱い応援を続けます。

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