【こぶ平レポート】ラクロス2018年振り返り|男子世界選手権編
ラクロス2018年を振り返るシリーズ3。
昨年の最大の出来事の1つ。男子世界選手権について振り返っておこう。
男子ラクロス日本代表が念願の世界Topリーグ(Blue Dividion)復帰
2014年の第12回大会で8位となった屈辱を見事に晴らした男子代表の活躍の陰には、大変な苦労があった。
2010年の世界選手権で史上初めてオーストラリアを破り、ファイナル4へ進出。結果的には4位という10人以上の団体のボールゲームではなでしこJapan、男子サッカーのオリンピック以外になしえなかった世界大会でのファイナル4を勝ち取った。
日本も2014年にはTopグループ(BlueDivision)の初戦でオーストラリアに勝つチャンスを得ながらラスト1分で2点を取られ、同点にされると延長戦で負けを喫し、以降8連戦で結果的には通算2勝6敗の降格となった訳だが、代表チーム作りは負けが決まった翌日から始まったと聞く。
2006年の第10回大会でTop Divisionを戦った戦士の中から継選手畠山選手が勝つためのDNAを継承し次の4年間、2014年のメンバーを中心に新しい選手が、どのような形で必要かを煮詰めに煮詰めた末の最後の1ピースに日米合作の戦士杉原選手が加わったチームは適材適所で、連戦に耐えうる選手で構成されたチームとなった。
第13回FILラクロス男子世界選手権大会 @イスラエル・ネタニヤ
下部Divisionでの戦いをクリアし臨んだPlay in Game 第2戦。勝てばBlueDivisionチームとの直接対決に臨める試合は、日本人そして過去の結果から見れば予想外のチームとの戦いとなった。
対 プエルトリコ。
ラクロスが世界的大会になり、USに留学していたり、在住選手の帰属が許されるラクロスで一気に強くなったチームが幾つか存在する。元々スコットランドや、アイルランドは帰属選手が多かったが、近年、ドイツ、イスラエル、そしてプエルトリコはその際たるチームだった。
結果9対14と敗戦。RedDivisionからのファイナル4進出はならなかったが、宿敵スコットランドを撃破。そして昇格へ最大の壁と目されていたイスラエルとの対戦を迎えた。
☆彡 この試合、連戦の疲れも克服した日本代表チームは1Qから終始リードを保ち、課題の4Qも最後4分1失点に抑え、10対9で勝ち切った事こそ、この4年間の成果であり、又10年以上にも及ぶ世界での経験がもたらした勝負強さの体現であった。結果6位以上が決まり、BlueDivisonへの復帰を降格した最初の年に決めた事は素晴らしい成果であった。
(その中に在って、4得点を上げる活躍を示した橋本 立輝選手は29歳にして開花した。多くの選手に可能性を与える活躍として印象深かった。)
7月20日 日本 対 イングランド 9対11 1Q 7対0 2Q以降一気に捲られて、逆転負けとなったがこの戦いでの勝敗はあまり重要ではなかった。
【連日の試合を戦い抜いたポイントは何だったのか?】
◎ベテランの選手が率先してハードワークをこなした事に尽きる。
口で言うのは容易いが、企業でも中堅の働きどころを迎えた選手が、大学生や若手社会人以上にハードワークをこなす姿は今後の日本代表を作る上で、とても貴重な成功例となったはずだ。
これからは、タイや、フィリピン、中国ですらUSでのラクロス経験者が多く参加する可能性が高い。次回プエルトリコが 同じようなチームを作って来られるかは未定だが、イスラエルやヨーロッパ各国の帰属選手は確実に増える。そのようなライバルに勝ち切る為の基本は示された。
今後は、世界との交流を深め10年後を見据えた強化に繋がれば、オリンピックでの3位入賞は決して夢ではないという事を示した。
ここからは、男女の代表でどこまでやれば、世界が見えて来るかは分かって来た。勿論、USA,カナダとは20点以上の差があるが、その差を埋めたいと真剣に望む選手たちが増えてきている。
2019年代表強化選手の動きに注目をしたい。
☆彡 日本 前へ!!
協会に対しては、単なる大学の試合優先やリーグ戦のスケジュール優先ではなく、年間を通じたナショナルチームの強化策を求めたい。それは、現在のU-19女子代表にも言える事なのだが、今、数万人の観衆を集め立てれば、国際試合でのナショナルチームの活躍が優先だと思うのだが?
いかがですか?
★最後に
世界でのFinal4が夢ではなくなってきた今、大学でラクロスのキャリアを終えるのではなく、橋本立輝選手のように雌伏の時を経て輝く存在を目指して欲しいと願うばかりだ。
特に女子の選手の皆さん、皆さんには可能性があるのです。是非ラクロスを続けて、進化して欲しい。
Enjoy Lacrosse!!
こぶ平