【こぶ平レポート】大学ラクロス全国大会への道。西日本でも歴史が動いた 〜関西地区編〜
全国で、全日本大会への進出を決める中、第13回全日本大学選手権は新しい形式で始まる歴史的大会となる。即ち前年度優勝地域の2位校がワイルドカードで出場できることになり、合わせて昨年まで行われてきた中四国地区 vs 東北地区 の2地区代表決定戦がなくなり各地区が支部となり7支部8校の代表が戦う現状最も理にかなった大会形式になった。そして、独立支部となった中四国でも新たな歴史がページに追加された。九州支部まで一気に振り返りたい。
関西地区
全国へはこれから。リーグ戦立命館大学が男女で明暗を分けた
関西地区は、昨年代表の男子 関西学院大学 女子 同志社大学 を中心に予定調和的に進むのがここ数年の流れである。2009年からファイナル3への進出校は男子 関西学院大学、京都大学、大阪大学、立命館大学であり、女子は同志社大学、関西学院大学のファイナル対決が常態化(2017年同志社大学vs関西大学が最後)している中、関東との2強地区の地位を確保してきている。女子においては関西学院大学が現行の大学選手権方式になった2009年以降慶應義塾大学と並び最多の3度の全国優勝を果たしていて、ここ2大会の同志社大学の戦いぶりも拮抗したものがあった。一方の男子は2019年には東北代表に敗れ、昨年は復活に万全を期した関西学院大学も慶應義塾大学に完全復活を拒まれ不完全燃焼が続いていると言える。今期の初めに、今期の期待として競争の激化と新興勢力の台頭を挙げたが、結果的に関西地区では顕著な変化は起こらなかったと見ている。代表決定前に関西の今を紹介しておく。
男子ラクロス
結果的にファイナルは 関西学院大学と京都大学 という形になり変化は少なかった。例年との違いがあるのは、関西学院の得点力が向上している点である。ファイナルに照準を合わせて来る京都大学との再戦には注目したい所だ。一方で驚きだったのは10数年ファイナル4を外れなかった立命館大学(シーズン前の私の期待は大きかった)が1勝に終わり最下位7位に沈んだ事だ。いつもの年なら自動降格になるところだが、それは免れた。しかし2部1位の大阪大学との戦いは激戦になると予想される。
全国大会に向けて関西学院、京都のどちらが代表になるとしても関東に対して接近した戦いができるのではないかと予想している。関西学院はプレシーズンの交流戦で早稲田大学を破っているし、京都大学も双青戦において東京大学を破っている。リーグ戦では9対5と関西学院大学が勝利をしているが、最終決戦では京都大学の爆発力にも注目が集まる。
女子ラクロス
今年も決勝は、同志社大学vs関西学院大学の対決となった。しかも今年は両チームが他の5チームを圧倒し得失点差66点と77点という記録的数字をたたき出した形(この記録は関東地区の慶應義塾大学の記録に並ぶものと、関西学院の記録はそれを10点も上回るもの)だ。それだけに今年の決勝戦では、点の取り合いとなり見ごたえのある攻撃合戦が見られるものと予想される。
なお、リーグ戦においては少なからぬ変化があった。昨年初のファイナル4に加わった神戸大学は苦しみながらも4位をキープし新たなファイナル4常連となる下地はできたと言える。一方で10年以上ファイナル4を維持してきた関西大学(2017年はファイナリスト)が5位へと順位を落とし、代わりに久々に1部復帰を果たした立命館大学が1位になった同志社大学に善戦するなど、最終的に3位となり復活を果たした。来期以降2強を脅かす存在になってきそうだ。もう一つ注目すべきは京都大学女子チームの1部との入れ替え戦進出が決まった事だ。1部昇格が決まれば又新たな歴史の扉が開く京都大学女子ラクロス部の挑戦にも注目をして欲しい。
関西地区大学ラクロス決勝戦
11月5日(土) たけびしスタジアム京都
女子ラクロス|11時ドロー 同志社大学 vs 関西学院大学
男子ラクロス|14時フェイスオフ 関西学院大学 vs 京都大学
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