【こぶ平レポート】ラクロスクラブリーグ開幕
6月も終わろうとしていますが、ラクロスの春シーズンが終わり、全国のクラブリーグ、大学リーグが始まります。春の中高ラクロスの総括やU19女子代表の進化については別途報告しますが、リーグ戦が開幕したクラブラクロスの模様をお伝えするとともに、今季の展望を予想を交えて送ります。
ー2019年ラクロスには大きな変化があるー
① 女子ルールの変更によるラクロスの変化
② 男子は試合時間が1Q分少なくなるという変化
それぞれの変化はクラブラクロスだけではなくあらゆる層のラクロスの変化をもたらす事になる訳ですが、クラブラクロスにどういう影響がもたらされるのか?先ずそこから考察してみよう。
男子においっては、細かなルール変更がもたらす影響よりも単に試合時間が少なくなった事によるゲームの得点が減る事が予想される。そして、いわゆる立ち上がりの悪いチーム後半逆転型のチームは、リカバリーが間に合わないまま試合を終える事が予想される。
従って、試合の入り方が重要となり心理的には昨季より失点を防ぎたい傾向になるのではないかと予想する。
極論すれば、ロースコアゲームが多くなるのではないかと予想する。これはラクロスの本質に関わる事なので、日本のラクロス界全般で試合の活性化を考えなければならない問題だ。
春のシーズンを見たレベルでは、ロースコアの傾向が顕著だ。USでは、シュートクロックの採用で早い攻守を実現している訳だが、日本ではその採用は見送られた。
クラブラクロスに問われる事は、シュートクロックなど採用されなくても速いラクロスを意識したプレーを見せる事だと考える。パススピード、シュート力の向上等世界に向けた進化を今季見せてくれるか注目したい。
東日本クラブリーグは開幕している。
チャンピオンリーグも先週開幕をしたが、FALCONS対VALENTIA 9対2 Stealers対ADVANCE-HANGLOOSE 8対3 とスコア的には低い結果だ。
今期北海道地区が4チームになり(NorthAXISが参戦)全国への道が開かれようとしている。(今年はまだクラブ選手権への参加は認められなかったようだが)
増えるだけではなく、大学の試合にないような点を取り合うラクロスが展開され、ラクロスを見るならクラブラクロスという形に発展していくことを望むばかりだ。
開幕当初だがチャンピオンリーグ2部において伝統の東京ラクロスクラブが元気を見せている。開幕戦 11対0とRAGGAMUFFINSに快勝して、復活の狼煙を挙げた。30日の対VIKINGS 戦に注目をしたい。
女子のクラブはどうだろう?
東日本クラブの優位は、動かしようがないように見える。10人制新ルールへの対応も早く、高いレベルでの練習試合の量も他の地区を圧倒している。
そしてその中でも昨年念願の日本一を達成したNeOとリーグ戦1位のFUSION、全国大会でFUSIONを抑えて2位となったMISTRALの三つ巴は今年も継続しそうだ。
この3チームには例年以上に多くの新加入選手があり、一時期ラクロスを休んでいた日本一経験者が復帰するなど戦力的には昨年を上回る。
そして、この選手層の厚さは、試合時間が10分伸びた今期の10人制ラクロスにおいては更なる、追い風となっている。
日本代表候補に名を連ねた選手が関東に集まった感ずらある。ラクロスの継続性という意味では、今までにない傾向であり、各クラブの外に向けた活動の成果が表れている事は良いと言える。
各地に目を向けると、新しい波が起こってきている事にも気づかされる。東海地区では名古屋ラクロスクラブがPLUS ONEラクロスクラブと改名し進化の決意を表した。
中四国地区では 全国常連のCURIOUSが活動されなくなってから2年、VIVASEというチームが参戦し、九州からSIRIUSが満を持してのクラブリーグ参戦と活性化の動きが急だ。
やや、話題の乏しい関西地区の活性化が進めば、2019年がラクロス新世紀の幕開けの年として歴史に残る事になる。
是非クラブラクロスに注目して欲しい。
NeOの廣瀬 藍選手が日本人女子として初めてUSプロリーグに挑戦をされている。彼女は学生時代は3部のチームだった。クラブで進化する事のモデルとなった。ラクロスの選手がクラブラクロスを目指してがんばるようになるためにも、クラブラクロスの素晴らしさを見せつけて欲しい。
今年、全日本選手権はクラブ王者と学生王者の一騎打ちとなる。全日本クラブ選手権こそが日本一を争う選手権となるという高い思いを持って全国のクラブチームが競い合う事こそ新時代のラクロスの象徴となる。 VIVA クラブラクロス。
こぶ平
因みに6月30日に行われる東日本クラブ女子1部 NeO対FUSION の試合は今季を占う重要な試合となる。必見だ。