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【こぶ平ラクロス 】2019年女子ラクロスを振り返る|1部中位層を語る。

2019年のラクロス振り返り。大学女子編 ちょっと変化に拘ってReviewしています。

女子ラクロスの大きなルールチェンジがあり、ラクロスの質的な変化が生じたか?という見地で見返すとチームによって色々な特徴があり、それはルール変更とはあまり関係ないのではないかという事を述べてきた。

結論から言うと、
1) 得点は伸びたが、順位への影響は、得失点差に現れている。
2) ファストブレイク主体のチームは見られずポゼッションラクロスが主流だった。

その中で何が順位を分けたのか?その辺りの考察はこちらから↓

関東地区の1部5位~8位編

5位の早稲田大学を見てみよう

1試合平均2点以上の得点増加がある。ただし、合計で10得点以下の試合もB組では唯一2試合行っているので、守備から試合を構築したと見ている。実際に早稲田大学のゴール前ディフェンスは先進的なアクティビティで効果も得られたかに見えたが、日体大、東京農業大学戦では失点を増やしている結果から見ると、攻撃と守備両方に絡むMFの動きに依存した形があったのかもしれない。(MFが得点を取りに行く回数が増えるとDFが遅れてしまうのではないか?)
その辺り、優勝した立教大学との詳細な比較をしてみると面白い結果が得られるかもしれない。

6位の成蹊大学はどうだったか?

シーズン前の下馬評では、ファイナル4への進出を期待された大学だが、一歩届かなかった。
何が原因か考えてみた。
まず、得点は平均2点以上上がったが、DFの強い上位チームとの対戦で点を取り切れなかった。象徴的な試合がリーグ戦最初の試合の対明治大学である。

選手のパフォーマンス的には、明治大学を凌駕しポテンシャルの高さを見せたが、結果的には0対7の完封を喫した。明治大学のゴーリーが現在の大学のNo.1ゴーリーだったという点はあるが、4Qある中で、ブレークスルーを見出せなかった、攻撃パターンがやはり2名の好選手に依存し過ぎた事があげられる。全体のレベルが上昇したのだから、6人がどこからでも点を取れるパターンを持てれば、好選手も生きる。
少ない選手に依存した場合、好ゴーリー、好DFには守備が対やすくなる。ポイントとなった慶應義塾大学戦でも少得点に抑え込まれた事にも表れている。
それは、5位の早稲田大学にも言える事かもしれない。

7位の青山学院大学については再び受難の年となった

2018年に初めて関東のファイナルまで進出した青山学院だったが、2013年同様その反動が強く出てきた。ただし2013年と比較して良かった点がある。降格順位まで落ちずに踏みとどまった点だ。
2012年初のファイナル4へ進出した翌年は、奮闘空しく2部へ降格をしてしまった。2019年の青山学院はギリギリで踏みとどまった。しかし、それは薄氷の上を行くものだった。

得点力が下がり12チーム中12番、守備については失点の多さが下から3番目。得失点差に関しても降格した大学と同じで、リーグ戦最下位という結果からもわかる通りチームとして攻守に精彩を失っていた。

何故なのか?

選手個人の力に依存し過ぎていて、チームの中で一つの理念、というかチームの存在の意義的な物の全員での共有ができていなかったのではないだろうか?
スポーツでは、TOPを取る事よりTOPを維持する事の方が難しいとよく言われるが、大学の団体スポーツでは猶更難しい状況だ。しかし、長きに渡り上位を維持し続けるには受け継ぎ受け継がれるものがあり、毎年共有されて居るように見える。立教大学、明治大学、慶應義塾大学が優勝し、長年上位に居続けられる理由がそこにあると考えている。
青山学院も常に強いラクロスを展開できるようになるためには、是非考えて欲しい。何を共有していくのかを。

8位法政大学について

漸く、低迷からの脱却の気配が見えてきた1年だった。得点は倍増した。2012年昇格2016年まで続いたブロック4位(最高3位)の位置に戻った。初めて東海大学にも勝利した。
しかしながら、それより上位に進むには足りない物があるようだ。
アスレチックレベルに遜色はない。練習環境も恵まれている方ではないか?例えばラクロスの経験者の数にしても明治大学より少ない事はない。

独断を述べると、法政ラクロスの色が、特徴が何かわからない。突出した何かが出せていないので、上位のチームは普通に対応をすれば、抑えられる。2012年から見てきてチームカラーの鮮やかなオレンジのように明確な強み。他校にない、他校を凌駕する強みを磨く事により法政のブレークスルーが生まれる気がする。

例えば、ファストブレイクに徹するチームとか、何か絶対負けないストロングポイントを得る事。それは他にはない新しいラクロスを生むかもしれないのだから。
この中位グループと上位グループの差は個々のレベルの差ではなく、チームスポーツとしての強みをどこまで共有できて居るかという事ではないのかと考えたが如何な物だろう?


今回はここまで、次回関東の1部残り4校と、2部の総括をする。

こぶ平

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