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【こぶ平レポート】全日本ラクロスクラブ選手権決勝を観に行こう

ラクロッサーさん、特に学生ラクロッサーへお聞きします。

最近クラブラクロスをご覧になられましたか?

クラブラクロスの観客数って増えていないし(肌感覚です)クラブ数も全国では減ったりしています。
それには理由があるのだと思います。
曰く
クラブリーグの試合会場が遠いよ〜(関東のお話)
男子の場合ここ数年はFALCONS 1強で、全日本選手権ぐらいで見ればいいか?
女子の場合3年連続、過去5年間で4回も学生が日本一になって、クラブの試合を観る意味が薄れている?

というような声が代表するような印象を持っていませんか?

その辺りはかなり違う物もありますし、特に今年は本当に違う物が見られます。
題して
「全日本クラブ選手権決勝は大学ラクロスとここが違う。」
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クラブラクロス見どころの前に・・・
クラブラクロスというのは大きく分けると2つのクラスがあります。日本一を目指すクラスと、生涯ラクロスを貫くクラブです。関東の男子の場合はそれが、チャンピオンリーグとファンリーグに分かれています。
生涯ラクロスを貫くクラブもやはり勝敗を決するというモチベーションは高いので楽しむだけではなく、達成感も敗北感も味わえます。

しかし、日本一を目指すクラブはその先、世界のトップを目指しているという事がまず学生ラクロスとは異なります。世界のTopを目指すという事はたった4年のキャリアでは不可能です。現在小中高でのラクロスのキャリア積みにくい現状では、世界トップを目指すにはクラブのような形で、志を持っている選手が集まって技術、戦術を高めていく事が絶対に必要です。
従って、クラブチームのトップは最も高い技術と戦術を持っていないとだめだと思うのです。
そして、全日本クラブ選手権の決勝戦はそういう物を魅せる場だということです。

全日本ラクロスクラブ選手権
全日本クラブ選手権は1999年から始まっています。
第1回の優勝者は 【男子】ADVANCE-HANGLOOSE 【女子】WISTERIA でした。
その後男子は2011年から6年連続 FALCONS 女子はMISTRALが7回で最多。FUSION3回、NeOは昨年初優勝です。
1999年のクラブ選手権開始から2011年まではクラブチームが全日本選手権の優勝を飾り、日本一です。
しかし女子の場合、2012年に慶應義塾大学に日本一を奪われて以来、劣勢が続いています。男子はFALCONSが連覇を続けています。

これは、何故でしょう。

思い起こすと、2012年日本一の慶應義塾女子ラクロスは新しいラクロスへの変換を促した、画期的なチームだったのかなと思っています。全員が運動量を持って、ゴーリーはセーブや指示、パスを出すところから、8人目のディフェンダーとしての動きも追加するラクロスです。
当時の女子クラブラクロスは徐々には変化しつつも、個人技をベースに、優れた技術で得点をする事がベースだったように思われます。
これは、女子の場合多くは指導者の教えに忠実で、そこからの独自進化をしにくい傾向があったことが原因だったのではないのかなと思っています。
そこに、現状打破(それまで、1度も関東リーグを制した事すらなかった)を模索していた慶應義塾大学女子ラクロス部が(当時から、日本代表コーチをされるような技術革新にも造詣が深いコーチがおられました。)打ち出せた新ラクロススタイルに飲み込まれていったと考えるのはうがちすぎでしょうか?
翻って男子の場合、
性質がオタク的というか、マニアックというか、技術の進歩を好んで受け入れる資質があるので、大学ラクロスからクラブに進みさらに革新的な事をたくらむ選手集団がクラブだったので、クラブが独自進化を遂げます。
そこから、クラブの強化は大学を完全に超えてきたのです。

しかし、2014年女子クラブラクロスに大きな変化が訪れます。NeOというクラブの加盟です。2011年のU19、2013年のワールドカップで世界との差を痛感した主力が世界と戦える事を目指してクラブチームを作ります。そして独自進化を遂げて4年目。他のクラブも大学から人材も加入し新しいスタイルのラクロスにようやく変貌を遂げてきたのが2017年です。




決勝の見どころ
これは、クラブチームの皆さんへのお願いでもあります。「このクラブ選手権の決勝の勝敗に拘る必要性はない。」ということ。
(クラブ協会、ラクロス協会の方針は存じませんが)もちろん初優勝が懸かるというような場合にはこだわる事もあるでしょうが、それでも、日本選手権で優勝する事の意義の方が大きいでしょう。
見に来る人に日本における至高のラクロスを魅せるのが、全日本クラブ選手権の決勝ではないでしょうか?勝敗にこだわりすぎず、むしろ見せるラクロスの技術、戦術の高さを魅せる事こそクラブ選手権決勝でしかできない事のように思います。(もちろん、ここでの勝敗が日本選手権の準決勝の会場に関わって来るという重要な要素はありますね。そこは、何とか協会が補助を出していただけませんか?)

そういう事が前提で

女子  NeO 対 FUSION 11時 ドロー
男子  FALCONS 対 Stealers 13時30分 フェイスオフ      @駒沢オリンピック公園第2球技場

男子の試合観戦ポイント
・ 本当に厳しいDF、ライドをいかに繰りぬけるか?
・ そして、得点力(技術的な事、パワー)                      に尽きますね。
注目選手  全員なのですが敢ての
Stealers  #42 清家 選手  スクープの技術や、ショットへ至るステップワーク、ショット
FALCONS #0 LMF 砂川 選手  LMFでありながら、BTBを決めるなど、DFからアタックの速さ

実際には6連覇中のFALCONSを破っているのはStealersだけなのですが、ここは勝負を度外視した戦いを
楽しみたい所です。

女子の試合観戦ポイント
4年間磨いた全員ラクロスのNeOとダブルトライアングル(勝手に言っています)オフェンスのFUSIONの攻め合いに注目です。
・ 全体のコンビネーションはNeOの方が熟成度は高いが、FUSION新加入3人の連携と従来の3人の連携が絡み合うオフェンスは変化が多い。FUSIONの7番目のATコンダクターの動きはどうか?
FUSION日本代表ゴーリーの守りをNeOがどう崩して得点するか?
注目選手は 敢ての
NeO     #11 小川選手 ショットのポジショニングと技術
FUSION   #3 佐藤選手 他の選手が崩せない所を、ドッジ、ラン、ショット技術でどう得点するか?

実際には、FUSION #17水戸選手の走り、技術、#18内野さんの未だ鋭い切れ味、#23寺西選手の 運動量とインサイドでの動きとか NeO #41稗田選手のゲームメーク、#7小西選手のアシストと攻撃、#12高野選手の グラボスクープ等
参考にしたいものはたくさんあります。

個々の技術とそれが交響曲として奏でられるラクロスならではのスペクタクルの存在。それがクラブラクロスです。

是非、駒沢で繰り広げられる比類なき技術と、今の日本ラクロスのTopを楽しんで下さい。そして、応援団の皆様!今回は勝負云々より、応援するチームのプレーに拍手とブーイングを差し上げて下さい。

こぶ平


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