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【データで語るラクロス #3】分析班・アナライジングスタッフがやるべきこととは?

前回は、ラクロスチームの分析・アナライジングってどんなデータをとればいいの?ということについて話していきました。まだ見ていない方は(こちら)から振り返ってください。

<登場人物>
ラクロスコーチ 柴田陽子さん (東京大学GM、ICU HC、2020年〜ラクロス女子日本代表GM兼HC)
ラクロスコーチ 長妻頼毅さん (武蔵大学HC)
MC 小野寺ひより(ラクプラ中の人)

柴田陽子コラム:『社会に出てから大切なことは 全てラクロスから学んだ』全部読みはこちらから

ー ラクプラ 小野寺:
これまでの話を通して、ラクロスチームの分析班・アナライジングスタッフがやるべきこととはなんなんでしょう?

ー 柴田(しゅん)さん:
イメージとしてアナライジング・データ分析でやってることって、 “①練習のデータの活用”“②長期的目線の自チームのデータ活用” 、“③スカウティングのデータ活用” その3つかなと思っています。練習のデータ活用を通して個人やチームの課題をみつけ、長期的目線の自チームのデータ活用を通じて自分たちの目標に向けてチームとしての課題を見つけ、スカウティングデータを取ることにより対戦相手との駒の進めあい方の戦術を練るイメージです。

ー ラクプラ 小野寺:
その練習や試合でとったそれらのデータは、どうチームのマイルストーン的に目標に落としていくのがいいのでしょうか?チームの長期的なデータに対して、例えばリーグ戦の開幕までにこういう姿になってよう、だから練習では何をやろう、試合で勝ったから・負けたからこうしようといったようなものってどう決めているんですか?

ー 長妻さん:
僕の考えでいくと、実は数字で言うと中期目標みたいなのは無いんです。なぜかと言うと、基本的にはどのチームも成長していくじゃないですか。なので、現状で足りないのみたいな内容を常に変えてくみたいな感じですかね。
よく “大きな目標に向けて逆算して考えろ” って結構言うじゃないですか、そこってあんまりやっていんです。なぜなら、チームが進んでいくのってコントロールできない部分が結構あるじゃないですか。いきなり成長する選手が出てきたりだとか。大雑把にはあるんですよ、こういうオフェンスがしたい、こういうディフェンスがしたいなど。でも、第一は『勝つためにはどうしたいいか』をシンプルに毎日考えていくと、今のはこう言うプレーが出来ないからこう失点したんだよとか、これがよかったから得点ができたんだよ、などちゃんと共通認識をもち、それをチームの課題として取り組んでいきましょうを繰り返していくみたいなもんです。でも不思議なもんで、そういったプレーの突き詰め方を毎日やっていると、なんとなく最初の描いた姿にたどり着くんです。

ー次ページー
柴田(しゅん)さんが考えるデータを元にしたチームの目標の立て方とは?

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