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【こぶ平レポート】学生リーグラクロス開幕|男子編

8月12日に開幕した北海道地区で、全ての学生リーグが開幕した2019年の学生ラクロス。前回女子の開幕Weekについて話しましたが、今回は男子学生リーグの開幕Weekを実際に見た関東学生リーグ中心にレポートしていこう。

【北海道地区】
開幕から北海道大学の連勝で始まったリーグは、小樽商科大学が北翔大学に今季は勝ち切ってスタートをした。昨年以上の差で北海学園に勝った北海道大学中心の動きは変わりそうにないが、小樽商科大学の強さが増すと100年以上の歴史を誇る北大-小樽商科大学戦(明治45年かららしい)の盛り上がりに繋がり全国的に発信されるような動きにつながる形になりはしないか?
そんな、事を予感させる開幕Weekだったと言える。

【東北地区】
岩手との開幕戦を後半の地力発揮で勝った、東北大学が中心のリーグは変わらないが、新潟大学のと岩手大学のリーグ戦後半への進化に期待が集まる形だが東北福祉大学の直前の参加キャンセル(理由は不明)は残念でならない。

【関東地区】
突出したチームが無いシーズンと言われた今季、幾つかの注目すべきポイントが出てきた。試合の模様を含め詳しくレポートする。

ポイントは3つ
①混戦から抜け出しそうな
②新しい動き
③今何が起こっているのか?
①混戦から抜け出しそうな大学

1)中央大学
成蹊大学に続き東京大学にも、想定した通りの勝ち方で破った事から、1部B組の本命に躍り出たという印象を与えた。プレシーズン分の悪かった武蔵と今季復活感がある一橋との戦いに注目をしたい。

2)慶應義塾大学 春先には昨季からの進化に著しいものが感じられなかったPioneerが、大胆な1年生(NY高出身)の起用も含めたチャレンジが起爆剤となり、開幕戦を何とか勝ち切ったという所から、難敵と思われた明治大学を一蹴し一気に抜け出しそうな勢いを見せた。次戦の日体大戦を抜くと一気にファイナルまで駆け抜けそうだ。

3)一橋大学   
昨年入れ替え戦に行かざるを得なかった、初代学生王者が、復活の狼煙を挙げた。B組で有力視されていた武蔵との初戦に一橋らしく勝利した事は今後の戦いぶりに注目すべきチームの一つだ。

②新しい動き
Final4に縁が遠い大学の動きについて、新しい動きとして紹介しておこう。

1)武蔵大学   
1部B組でリーグ戦前から、注目を集めたチームだが、初戦昨季初めて勝った、一橋大学に雪辱された。確かに試合を通じて、物足りなさは感じたものの、選手個々のスピードに関しては相手を上回るものを見せ、実力的には昨季より上積みを感じるチームだ。
しかし、Final4を勝ち取る為の経験値の無さが、戦術面の幅を狭くしたように受け止めた。次戦8月25日の対東京との試合でその真価が問われる事になりそうだ。

2)法政大学   
ファイナル4に進出した2013年以降1部下位グループに留まり続けた大学だが、今年初期の日本代表で鳴らした先人が、コーチ陣に加わり、基本となる身体作りから見直しを図り、強さの基準を海外において臨んだ今季初戦は日本体育との接戦を落とすも、身体の強さ的には
凌駕する気配を見せ、昨季惜敗した千葉との戦いでは完勝に近い勝利を収めている。
基本となる、身体の強さを求め続けるチームがどのような形で結果を残すのか注目をしたい。
次戦、明治との戦いで同様な強さを見せるとB組の台風の目となりそうだ。

③今何が起こっているのか?
男子のラクロスは、試合時間が20分短くなり、昨年のLow Scoreゲームが助長あれると見ていたが、得点を取り合う試合もあり、得点意識の高まりを感じる。
しかし拮抗した時にはまだ、LowScoreゲームが出て来そうだ。実際に5対4、5対5、1対4という試合があり10得点以上のチームは12試合で1チームだけであり、シーズン後半の負けられない時期にはLow Scoreゲームに落ち着くのかもしれない。
いずれにしろ、男子の混戦ムードはまだ漂っている。

【東海地区】                   
今季、1部へ昇格したばかりの中京大学が、開幕2連勝と波に乗っている。次戦昨季ファイナル4で大敗を喫した、名城大学との戦いで真価を計られる事となる。中京大学のラクロスというのはどういうものなのか?興味深い。

【関西地区】
今季プレシーズンリーグで優勝し、七夕カップで昨年学生王者の早稲田大学と競り合いを見せた神戸大学がリードすると見ていたが、蓋を開けると関西学院が神戸に競り勝ち開幕2連勝とリードする形になった。勝ち方を良く知る京都大学の出番はこれからだが、上位5チームぐらいの混戦は織り込み済みかもしれない。今年あたり、学生日本一に近い状況に見えるだけに、これからの高いレベルでの競い合いに注目をしたい。

【中四国地区】
岡山大学の優位は動かない状況で、四国の松山大学が開幕勝利し、昨季の岡山との決勝における5点差を縮める事が出来得るのか、早くも2チームの決戦ムードが漂い始めている。

【九州地区】
4チームの2回総当たりとなったリーグ戦2期目は、1部は予想された通りLowScoreによる接戦が続いている。シーズンを通してこのムードは変わらないと見る。ただしこのLowScoreモードだと支部化1年目の全国大会にて関西代表と当たるときのブレイクスルーがあるのか?という疑問を呈する事になる。

新しい動きの、少なかった学生男子ラクロスに大きなうねりが押し寄せるのか?やはりLegacyの強さが示されるのか?シーズン後半が楽しみである。

学生男子は、大学選手権の優勝が関東地区代表に占められている数少ないボールゲームである。そろそろ舞台の変更劇が有っても良いのかもしれない。何を持って、ブレイクスルーとするか?

パワーなのかスピードなのか?強みを磨く時代ではないかと思うのだが。
次回は関東学生サマーステージ等について話したい

こぶ平

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