早慶戦ラクロス2022年男子

【こぶ平コラム】大学ラクロス関東前哨戦「こぶ平は見た」|早慶戦・男子ラクロス|5対4で慶應義塾が勝利


前回の女子早慶戦の次は男子編をお届けします。

男子、早慶両校はリーグ戦で “死のグループ” と言われるグループ同居する事になり、お互いの現状の力(チカラ)を出しにくい状況にあったのは、女子と対照的だった。それでも早慶戦という戦いの場は適当に戦う事を許さない場であり、戦術面での限定はあるものの今の早慶を知る絶好の機会となった。そして事前に得ている情報から下記の2点に注目をして見ていた。

  1. 慶應義塾は攻撃陣が昨年と変わらない反面守備陣が入れ替わりその変化がどのように出るのか?
  2. 早稲田は従来と異なり、攻撃陣が小柄な選手が多くなり、パワフルなラクロスからフルフィールドでハイプレーシャーなラクロスに変貌しているようだ。

そういう面で、今年の男子戦はチャレンジの多い戦いになることが予想された。

試合レポート

<1Q>

お互いの変化を探るべく、ゆったりとした入りになると想像されたのとは、真逆に序盤からチャレンジの応酬となった。最初に仕掛けたのは早稲田大学。ポゼッションからあいさつ代わりのブレイクショット見舞ったのは10番井原選手。見事に先制をすると、慶應義塾もすぐさま応酬しインサイドブレイク。しかし早稲田1番栗原選手のミドル、慶應義塾の37番入谷選手(異色の医学部ラクロッサー)が応酬すると最後は早稲田4番中塚選手のインサイドブレイクで締めくくった。 早慶戦男子 1Q 3対2 お互い仕掛け合いを挑んだ15分となった。

<2Q>

お互い攻め合った1Qから一転、相手の長所を潰しあう守備のチャレンジが続く15分となったが、徐々に攻撃力の勝る慶應義塾がボール支配を高める中、早稲田のゴーリー72番佐藤選手のセーブが輝く展開が続く。そんな重苦しい雰囲気を破ったのが終了1分前の慶應義塾のLMFのブレイクショット。 2Q 0対1 トータル 3対3

<3Q>

3Qに入っても、同様の展開で一進一退が続き膠着状態が続く中、マンダウンの慶應義塾がカウンター速攻77番鳥屋選手が上手くクリース際をすり抜けブレイクショットを決め、 トータル3対4とした。 3Q 0対1 トータル 3対4

<4Q>

4Qに入ってからも、応酬は変わらず、個の力の展開6分過ぎに早稲田10番井原選手がこの日2点目の股抜きショットを決めると、後は厳しいチェックの応酬もあり双方のマンアップが続く中、残り3分慶應義塾は2マンダウンまで行くもゴーリーの会心の動きで早稲田の得点を許さず、同点のまま終了。 4Q 1対0 トータル 4対4

<オーバータイム>

延長はサドゥンヴィクトリー。早稲田マンアップのままポゼッションからショットも、慶應義塾ゴーリー13番中西選手が又もやセーブ。クリアから慶應義塾ポゼッション。11番が会心のブレイクショットを決めてケ扇塾を4年ぶりの勝利へと導いた。

こぶ平’s VIEW

慶應義塾大学取っては昨年28年ぶりに大学が日本一の座に就いた事もあり、今年のチームの受けるプレッシャーの大きさもあるのではないかという思いで見ていたが、この場でのプレッシャーは感じられなかったむしろリーグ戦本番での戦いに集中したいという感じが見て取れた。それは早稲田大学に対しても言える事で、お互い戦術的な攻撃は封印して臨んだ試合という形に受け止めた。それでも次の2点は感じた。

  1. 慶應義塾の守備陣の入れ替わりにつては、破綻を生じる事もなく上手く継承されている。
  2. 早稲田大学の攻撃陣は、やはり例年と比べて小柄という面もあるが、小粒になった部分をスピードでどのようにカバーするのかというところはリーグ戦で注目したい。

2022年リーグ戦情報

男子はAグループ 7位は自動降格 各グループ5位6位は入れ替え戦(のはず)

  • Aグループ 武蔵大学、明治大学、中央大学、一橋大学、獨協大学、横浜国立大学、学習院大学
  • Bグループ 慶應義塾大学、日本体育大学、早稲田大学、東京大学、立教大学、明治学院大学

予選Bグループは慶應義塾大学、早稲田大学のみならず、今季好調と伝えられる東京大学、立教大学が同居する生き残るのが難しいとさえ言われるグループとなっているが、ファイナル4になればそのまま関東ファイナルに進む可能性も高いと思われる。そして、やはり2校が大学選手権に進めるとあれば、その進化に大いなる期待が集まるのも仕方あるまい。又リーグ戦で全く変わった両校を見られることを楽しみにしたい。

次はその他の交流戦から見えたもの

やっぱり、ラクロスって最高!

こぶ平

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